俺は神が嫌いです。
1年以上たちましたが、ようやく再スタートです。
ギリシャ神話の神【ゼウス】
北欧神話の神【オーディン】
ヒンドゥー神話の神【シヴァ】
数々の神話が存在し、そこに数多の神が存在する。
神と呼ばれるそれらは、人々によって信じられ崇められている。
そう、ただの偶像でしかないそれをだ。
ありもしないような神話を語り継ぎ、ありえないような伝承を作り上げる。
俺は神という存在を崇めることもしなければ、信じることすらしていない。そんなもの全て人間の幻想である。
もう一度言おう。
俺は神を信じていない。
見えることが信じられ、聞こえることが真実であり、触れられるものが全てである。
と、そういう風にずっと思ってきた。信じてきた。当たり前のことだと。
だけど、今、この状況で、それを信じないと言える自信がない。
見えることが信じられる。
ならばこの目の前の魔法陣は信じられるのか。
聞こえることが真実である。
ならばこいつらが言っていることは真実なのか。
触れられることが全てである。
ならば胸ぐらを掴まれているこの状況は全てなのだろうか。
この目の前の【神話】は事実なのだろうか。
「単刀直入に言う。」
目の前で不敵に笑う黄色い少年は告げる。
「俺の代わりに【雷神トール】として戦って欲しい。」