捻られる運命
短いです・・・
「ねえ、兄ちゃん。」
「うん?どうした?」
「俺たち、もう一生会えないのかな?」
「そんなことを言うな・・・いつかきっと・・・会えるはずだ・・・」
そう弟を慰めるのも何回だろうか。俺たちは双子の兄弟。生まれた頃からいつでも共に過ごしてきた。しかし、そんな日々は突然奪われてしまった。
「兄ちゃん!兄ちゃん!」
今でも時々、夢に出てくるのだ。弟の叫び声。響く金属音。何もわからない。それ以来、弟とは壁を挟んで生活している。幸いだったのは、弟が屋内にいられるということだ。俺のいるところは外だが、弟が外にさらされると考えれば平気である。
いろいろと謎が残っている。謎がありすぎなのだ。本当に何もかもわからない。何もできない、わからない自分に腹が立つ。だが、それももう限界だ。
「いい加減にしろ!!一体何の目的があってこんなことをしたんだ!!誰がこんなことを!!!誰なんだ!!答えろ!!!」
「ただいまー。」
「おかえりなさい。あら?あなた、どうかしたの?」
「いや、何だかドアノブの回し具合が悪いなぁと思ってね。」
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