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最強の問題児と最弱の神人少女  作者: 鈴夢 リン
第三章 奮闘編
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第十四話『神人少女の切なる思い』5

 司と別れた後、私は自分の教室に向かっていた。

司の元から離れる時、私は心配そうな表情をしている司を見た。

 相談をした方が良かったかな……。心の中で少し後悔する。

とはいえ、逆に迷惑を掛けたくなかったというのもあるわけで何とも言えない気持ちになってしまった。

 分からない……私はどうしたら……。

 いくら最近一緒にいるからって私の問題を司に押し付けるわけにはいかない。

今までの出来事だって私の事を心配して色々と助けてくれた。

 感謝は本当にしている。だけどこれ以上巻き込みたくない。その気持ちの方が強いのかも……。

 よく考えてみれば私は今までに親族を除いて男子と話をした事がなかった。

べ、別に司が特別という意味じゃないからね……!!

 あっ、また。最近私はどうも司の事を意識しすぎている。

なぜなのだろう……。自分でも自分の気持ちがよく理解出来ない。

 だから、司が私の気持ちを理解してくれない事に腹が立ったのだろうか。

少しくらい私の気持ちを知ってほしかったかもしれない。

 そんな気持ちもあったから、私は司に特訓をしてと頼んだ。

 それ自体司にとっては迷惑だったのかな……。

そう思うと少し申し訳ない気持ちになってくる。

 だけど、司は私の為に特訓をしてくれた。

嫌がっている素振りも多少はあったけど、本気で私と向かい合ってくれた。

 そのことに関しては本当に嬉しい。

 私に対して特訓に付き合ってくれる司になら相談をしても良かったのかもしれない。

でも、出来なかった。

 なぜなら今私が抱えている問題はこの学園になったきっかけであり、そして今まで自分で解決をしようとしていたからだ。

 今更誰かに相談するのは今までの私を否定することになる。

これは私自身の問題。そして私の目的でもある。

 だけど、本当は誰かに頼りたい。情けない話になるけど、それが本当の気持ちだ。

 とはいえ、それが今となって出来なくなりつつある。

 私はいったいどうしたらいいの……?

 あれこれ考えている内に、余計に分からなくなってきた。

一度落ち着いた方がいいかもしれない。

 考えすぎたせいでいつの間にか歩みが止まっている。

 自分の教室は目と鼻の先にあるというのに今日はなぜこんなにも遠く感じられるのだろう。

まあ、こんなに悩んでも仕方がない。

 今は問題の解決と神人のトーナメント戦の一回戦に勝つことだけを考えよう。

 そんな思いを胸に秘めて私は歩みを進めようとした。

だけど、今度は違う理由で歩みを止めた。

「あら、こんな時間に登校だなんて珍しいわね。ようやく最弱に気が付いたのかしらね」

茉依まい……」

 私の問題に直接関わっている人物が私の傍にいた。

久しぶりに会ったけど、前に会った時よりもずっと大人っぽくなっている。

 金色の透き通った髪をして、私の目の前に立っている少女は天道茉依てんどうまいだ。

 昔は親友とも言えるほどの仲良しだったけれど、今は……。

「気安く呼ばないでくれる? 名前を呼ばれるだけで嫌な気分になるわ」

 とても好意的とは思えない眼差しと表情で私にそう言った。

明らかに私を敵視している。

 茉依は、もう私の事を親友は愚か友達とも思っていないかもしれない。

「……」

 私は改めて茉依とは昔のような関係になる事が出来ないのに気付き、黙り込んでしまった。

「何、その悲しそうな顔は? 止めてよね、本当に。また、昔のような関係に戻れると思ってるのわけ?

 あなたが私を裏切ったくせに。それに私はあなたのように心も身体も最弱じゃないわ」

 茉依は私を強く睨み付けた。

裏切った……その言葉はショックだった。

 あれは単なるすれ違いだというのに……。

 でも、今更それをやり直すことは出来ない。

だから、私はただ冷たい言葉を聞いているしかなかった。

「まったく、情けないわね……。こんな最弱が私の一回戦の相手なんてね。

 本当にガッカリだわ」

 神人のトーナメント戦の一回戦の相手は茉依だ。

だから、どうして勝ちたい意思があった。

「私は茉依に負ける気はないわ」

「負ける気がない……? 笑わせないでよ、最弱。

 あなたが私に勝てるわけがないでしょう。固有スキルも持たない落ちこぼれのくせに。

 生意気なことを言わないでくれるかしら?」

 悔しい……。

 今のままでは茉依には心を開いてくれない。

むしろ悪化させている。

 私はただ自分の未熟さに後悔するしかない。

本当に情けないね……。

「まあ、いいわ。そんなに言うなら……」

 茉依は私に近付き、

「全力で叩き潰してあげる」

「茉依……」

「せいぜい頑張るといいわね」

 そう言い残し、私の目の前から茉依は去っていった。

 これが私の解決すべき問題。

とても辛いけどやらなければいけない問題。

 今は散々私の事をけなすかもしれない。

それでも私は茉依の事は嫌いではない。

 だからトーナメント戦で私の気持ちを伝えたい。

 そしてもう一度親友になりたい。

きっと出来るはず。いや必ず出来る。

 ここまで一生懸命訓練してきたのだから、これからも大丈夫。

「頑張るわ……茉依」

 もう誰もいない廊下で私はそう呟いた。

 

 


 これにて第十四話は終了です。次回は第十五話……といきたい所ですが作者自身登場人物が把握出来ない所があるので一度まとめようと思います。作者が分かっていないのに読者様が把握出来るわけないですよね……。少し反省しています。本当にすいませんでした。他にも色々と補足説明を入れたいと思います。

 という事で、次回は今更ながら登場人物紹介と剣技や魔法等の説明です。これからはもう少し読者様が分かりやすい文章を書くように心がけます。

 まだまだ続きますので、これからもよろしくお願いします!!

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