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最強の問題児と最弱の神人少女  作者: 鈴夢 リン
第二章 加入編
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第十話『思いが交差するとき』7

 爆発から一時間少したったころ、ようやく瀬那生徒会長を含め生徒会や風紀委員、そして警察が駆け付けた。

今回の爆発は幸いにも死者は出なかった。ただ、重症や精神的ダメージは免れなかった。

 その店にいたほとんどの人が近くの国立病院に搬送された。中には瀬那先輩と伊吹も含まれている。

でも、瀬那先輩と伊吹は病院に搬送されたとはいえすぐに退院出来るということだ。

 そして俺と柊は爆発が起きた場所で人々の誘導を行っていた。

「これで全部でかしら?」

 病院の搬送の手伝いを終えた瀬那生徒会長は俺達にそう尋ねる。

俺と柊は揃って頷く。

 多少の時間は要したがそれでも早い方だ。今の行為に関して俺は後悔していない。

恐らく柊も同じだろう。

 柊は一生懸命に自分がするべきことをしていた。それは俺も分かっている。

ただ、その時の柊はどこか悲しそうな顔をしていた。やっぱり柊は……。

 俺はそう思いつつ瀬那生徒会長に返答する。

「はい。俺達の誘導も全て終わりました」

「そう、なら良かったわ……」

 瀬那生徒会長は口ではそう言いながらも悔しそうな表情をしていた。

 瀬那先輩のことが引っ掛かっているのだろう。それはそうだ。自分の妹があんな目に遭って、平然といれるわけがない。

瀬那生徒会長も一人の姉だからな。そういう感情はしっかりと持ち合わせているはずだ。

「瀬那生徒会長さん、すいません。私が不甲斐ないばかりに……」

 柊は頭を下げながら瀬那生徒会長に謝罪の言葉を言う。

それを聞いた瀬那生徒会長は、先ほどの表情から優しそうな表情に変え口を開いた。

「顔を上げて、柊さん。これは仕方が無かったことなの。それに私は真央ちゃんが柊さん達の為に動いてくれたことに誇りに思っているから。あなたは何も悪くない」

「でも、私は瀬那生徒会長たちに詫びなければいけません。私は昨日、嘘を吐きました」

「嘘?」

「はい、私は訓練場を捜索していた時に実はあいつら……神の作り手ゴッドメーカーが関わっているという証拠を手に入れていたんです……」

 柊は必死で謝りながら、瀬那生徒会長にある欠片を渡す。

受け取った瀬那生徒会長は欠片をじっくりと観察する。

「それは円盤型爆発弾です。そしてその爆弾を開発したのが神の作り手ゴッドメーカー第四支部七瀬グループです」

「……!! それは本当かしら?」

 柊は瀬那生徒会長の質問に首を縦に振る。

 これには瀬那生徒会長も俺も驚きだ。

まさか……本当に七瀬が神の作り手ゴッドメーカーの一員だったなんてな。

 今でも信じられないことだが、先ほどの七瀬の言動や今の柊の話を聞けば信じざる負えないだろう。

「まさか本当に七瀬さんが関わっていたなんて……」

「瀬那生徒会長達もすでに情報を掴んでいたんですか?」

「いいえ、そういうわけではないわ。そもそも私達は七瀬さんのことを一切疑っていなかったわ」

「……でしたら、どうしてですか?」

「彼のおかげよ」

「司ですか?」

 瀬那生徒会長は俺を指差しながら、柊に説明した。

 柊は目を見開いていたがすぐに真剣な表情に戻る。

「元々の言い出しっぺは彼よ。彼が七瀬さんを監視して欲しいって頼み込んできたの。最初は考えたわ。生徒会長としてはそういうのはタブーとされているからね。でも彼がどういう思いがあってそれを実行しようとしていることが分かったらすぐに了承したわ」

「ねぇ、司。今の話って……?」

「ああ、事実だ。それに俺は七瀬が内通者であることは気が付きつつあった」

「……」

「お前にとっては腹が立つことだよな……本当に悪かった」

 俺は柊に謝る。

 今回の行動が柊の気持ちを裏切ったのは分かっている。

人を信じろと言っていた俺が七瀬を疑っていたのだから柊が起こるのも仕方が無い。でも信じてもいたのだ。

 柊にあれこれ言われる準備は、俺は覚悟出来ているぞ……。

俺は心の中でそう呟いた。

 柊は少し時間が経ったころ口を開いた。

「別にいいわ。それに私だって七瀬を疑っていたからあなたに怒る理由はないわよ。でも一つだけ確認していい?」

「ああ、構わないぞ」

「今回のは七瀬を仲間と思ってやったことよね?」

「ああ、そうだ。俺は七瀬は仲間だから、信じていたからここにいるんだ」

「その答えが聞ければ充分だわ。私も七瀬は仲間だと思っている。それも大切な」

「俺も同じだ」

 そう、七瀬は俺達の大切な仲間だ。たとえ、神の作り手ゴッドメーカーの一員であっても変わりはない。

 俺達のチームが結成されてから初めての仲間なんだ。そんな奴を大事にしないはずがない。

神人に恨みがあるかもしれない。それに今回の事件に関与していた。

 それでも七瀬は仲間だ。どんな事情があろうとしてもそんなことは関係ない。

俺がそんなものは打ち砕いてやる。俺の能力消滅剣スキルキラーで。

「あのさあ、柊」

「言わなくても分かってるわよ。七瀬を救いましょ、私達で」

「ああ、必ずな」

 俺と柊は心に強くそう誓ったのだった。

 さて、これにて第十話は終了です。次回からは第十一話です。第二章もいよいよ終盤です……。

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