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最強の問題児と最弱の神人少女  作者: 鈴夢 リン
第二章 加入編
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第八話『思惑の中で』4

 読者様から文章が読みにくいという指摘がございましたので、今までの文章を読みやすいように改稿しています。少しずつ読みやすいように直しますので、これからもよろしくお願いします。

「もしもし……お父様?」

 私――七瀬唄はお昼休みにお父様に電話をしていた。

電話を掛けてから数十秒後、お父様の声が聞こえる。

『おお、唄。どうだ、例の計画は?』

 いつもより真剣そうな声で私に今の状況を尋ねてきた。

「はい、一応準備はしました」

 私は朝の出来事を報告する。

 いつも今日の柊さんのように朝早く登校しているわけではない。

今日朝早く来たのは、もちろん計画を実行に移すためだ。本当はこっそりと準備したかったけれども、柊さんがいたのでごまかすのがやっとだった。

 でもとりあえず何とか設置する事は出来た。ただ、私には少し引っ掛かる。

『よくやった、唄』

「ありがとうございます、お父様。あの、一つ質問してもよろしいですか?」

『ん? 言ってみろ』

 お父様に質問の許可を頂き、私のありのままの気持ちを交えながら伝える。

「今回の計画は神人に復讐するためにしている事ですよね?」

『ああ、そうだが。急にどうしたんだ、唄?』

「いえ、あの……やはり何でもありません……」

 とても何かが引っ掛かる。いつものやり方と違う気がする。

私は謎の感情に揺れていたが、お父様には言わなかった。

 いつもは気にしてませんけれど…………今回は……。

神人を利用する計画なんて……私のお父様が珍しい……。

 私にはそれが一番気になっていた。その事で気になって聞きたかったが、私はためらってしまった。

『まあ、唄には重い仕事かもしれないかもしれないな……』

「いえ、別にそういうわけじゃ……!!」

『そうか? なら、いいんだが。とにかく、この計画は重要だ。失敗のないように頼むよ』

「はい、分かっております」

『お前が娘で良かったと思ってるよ。じゃあ、よろしく』

「私もです、お父様!!」

 最後にお父様の優しそうな笑い声が聞こえて、電話は切れた。

 さて、私のこれからの仕事は経過を見守る事だ。

とりあえず、ここにいても仕方が無いですね……。

 私が計画について考えていると、後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。

「おお、七瀬か」

「こんにちは、司君」

 私の計画でも重要な人物である司君が私の前に立っていた。

少しだるそうにしている。あの風紀委員長と今日もまた何かがあったのだろうか。

「今、暇か?」

「はい、そうですけど……」

 私がそう答えると、司はそっと胸を撫で下ろした。

「どうかしましたか?」

「いやあ~それがさ……俺の友達にお前が俺たちのチームに加入した話をしたら、ぜひ今すぐ会いたいって言いだしてさ。それで、お前を探していたんだ」

 なるほど、そういう事ですか……。

前の学園に居た時もこういう話があった。けれど、神人たちは……。

『どんなに強くても所詮人間でしょ? 無理無理、私たち神人の敵じゃないわ』

 そんな風に私を軽くあしらった。私の実力もしらないくせに……好き勝手言って。

私は拳を強く握る。

「ふざけないでください!!」

「どっどっどうした、七瀬?」

「あっ、すいません。ちょっと昔の事を思い出してしまって……」

 怒りのあまり私は声に出してしまったようだ。

司君が心配そうな顔をするのも無理ない。

 私は急いで司君に謝罪した。すると、私に笑顔を向けた。

「心配するな。俺の友達はお前を傷付けないから」

 まるで、私の事情を知っているような優しい声でそう言った。

司君はとてもいい人なのかもしれませんね……。心の中でそう思った。

「分かってますよ。問題児は優しいですからね」

「褒めるのかけなすのか、どちらかにしろよ……」

「そうですか? 私は褒めてるつもりですが?」

「嫌味にしか聞こえないのだが……」

「そんな事ないですから!!」

「……だといいけどな」

 少し恥ずかしそうに司君は答えた。

案外、こういう可愛らしい所もあるんだな。ますます気に入ってしまいます……!!

確かに、素晴らしい適任者だ。でも、今は少しためらいが私の中に出来てしまっている。

 まさか、会ってからすぐにこんなに変化してしまうなんて……。

「まあ、いいや。とりあえず、ついて来い」

「はい!!」

 私は司君に会いたがっている友達の所へと案内してもらった。



 × × ×



「へぇ……ここの学園ってこんな部屋があるんですね」

「まあ、そうだな……」

 私が案内されたのは、女神コスモス学園にある食堂の奥のVIPルームだった。

 さすが、VIPルームだけあってとても豪華な部屋だ。私も大変豪華な家に住んでいるが、ここも負けていない。

前から寄ってみたいとは思っていたところだ。

 私は奥に視線を向けると可愛らしい男子……確か伊吹君、その隣に目を輝かせている女子がいた。

 私と司君が二人のいる場所に近付くと、今にも何か聞きたそうな表情をしている女子が立ち上がった。

「紹介する、俺の友達の」

「どうもどうも、皐月美花です!!」

 司君の紹介を遮った明るい女子は皐月美花さんというらしい。

その明るさはいつもの事だろうか。隣に座っていた伊吹君が少し苦笑いをしている。

 一方、邪魔をされた司君は少し嫌そうな顔をしている。

「おい、俺が紹介しようとしてんのに……」

「まあまあ、細かい事は気にしないの!!」

「はいはい、分かったよ。はぁ……」

「もう、本当に冷たいんだから~。この問題児め!!」

「問題児は関係ないだろう……」

 司君は諦めたように近くにある椅子に座り込んだ。

それを見た皐月さんは何やら企んでいるような笑みを浮かべた。

 私は身構える。だが、その笑みはすぐに消え普通の笑顔に戻った。

「初めまして。もう一度自己紹介するけど、私は皐月美花。この問題児の友達だよ」

「ええ、初めまして。ご存知だとは思いますが、私は七瀬唄です。よろしくお願いします」

 私が挨拶をすると、皐月さんは握手を求めてきた。私はこっそりと制服についているエンブレムを見た。見たところ、どうやら人間のようだ。

私は喜んで皐月さんと握手をする。皐月さんも嬉しそうだ。

「それで、私に聞きたい事とは?」

「そうだったね!! ずばり、どうしてこんな問題児のチームに入ったの?」

「だから、俺は問題児じゃないからな……」

「司は黙ってて。それで、どうして?」

 私は少しどう答えようか迷ってしまう。

 計画を知らないためにはこうするしかありませんね……。

私は顔に手を当てて答えた。

「私、問題児が大好きなんです……!!」

「えっ? そうなんだ……」

 予想だにしていなかった答えが返って来て、皐月さんは困惑している。

司君も少し困った表情をしている。

「なあ、どうして問題児が好きなんだ?」

 まあ、聞きたくなるのも仕方がないですよね……。

ここまで来たら、私もしっかりと答えるつもりだ。

「問題児ってトラブルメーカーの象徴じゃないですか~。そこに憧れます……」

「まあ、確かに司はトラブルに巻き込まれる体質だけど」

「おい、勝手に変な体質をつけるな。違うよな、伊吹?」

 司君は伊吹君に助けを求める。

「それは……事実じゃないかな」

「うっ……!! 伊吹まで!!」

「まあまあ。とにかく、よく分かった。ありがとうね、七瀬ちゃん」

 とりあえず聞きたい事は聞けたのか、皐月さんは満足そうにお礼の言葉を口にする。

確かに、私を傷つけるような人はここにいないようだ。

「はい、お役に立てたなら嬉しいです」

「うんうん。問題児にピッタリだね!!」

「何を根拠に話をしているんだ、こいつは」

「まあ、仕方が無いよ。そこは我慢をしようよ、司」

「ああ、そうだな」

 司君は先ほどの元気を取り戻したようだ。伊吹君は顔通りの癒し系の男子のようだ。

まあ、そんな事は関係ありませんね……。

「そういえば、七瀬は食事をしたか?」

「あっ!! まだ、してませんでした……」

 すっかりその事を忘れていた。それほど、この時間が楽しかったのだろうか。

 私が困っていると、皐月さんが指を鳴らす。

「なら、ここで食べていくといいよ」

「えっ? いいんですか?」

「私を誰だと思ってる?」

 自慢げに皐月さんはそう言う。

「じゃあ、ここは皐月さんの場所だったんですね!!」

「うん、そうだよ」

 話をしていると、ウエイトレスが皐月の元に来た。

「何がいい?」

「別に何でもいいですよ」

「そう? なら」

 皐月はウエイトレスに耳打ちをした。ウエイトレスは頷き、食堂の方へ向かっていった。

「何を頼んだのですか?」

「勝利セット」

「勝利セット……?」

 何でしょうか、それは?

聞いた事がない料理名だ。

「お前、そんな料理頼むなよ」

 司君が呆れた表情をしている。

「まあ、いいじゃん」

「はぁ……。とにかく、七瀬」

「はい? 何ですか?」

「これからよろしくな。俺たちは絶対にお前を傷付けないから」

「……!! はい……」

 最後に司君に真剣な表情で言われ、私は戸惑ってしまった。

本当に良い人なのかもしれない。

 こんな人を私たちの計画の為に利用してもいいのでしょうか…………お父様?

私にはそんな気持ちが渦巻いていた。



 そういえば、また二日置きになってしまいましたね……。最低でも投稿してから二日後までには投稿するように頑張ります……。

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