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思考

 全員の食事が終わり、麻奈が食器などを洗っていた。

(続きは、麻奈が終わった後でもいいか…なら、お風呂のお湯でも溜めておくか…)

 雄樹が最後に食事が終わったので、席を立ち、ふと枯葉とココに目を向けると、

「む~…」

{ぐるるるる~…}

さっきの喧嘩の所為か、二人は睨み合っていた。

(まぁ…騒がしくないだけ、さっきよりかは幾分ましか…)

 そう思いながら、部屋を出て行き、廊下の突き当たりの浴槽に向かった。自動式なので、ボタンを押し部屋に戻る。

 少し経ち、麻奈がリビングにくる。

「おまたせ、お兄…それと、待ってくれてありがと。私も、気になるから…」

「ん…それじゃ、さっきの続きを始めるぞ」

 雄樹が切り出すと、二人は無言のまま、雄樹に向かい合った。

「まず、なんで、枯葉は俺たちの前に現れたんだ?」

「まぁ、そうでしょうね…わたしは、新しい神を作るために来たのよ」

「それが、ココってことか?」

「そう。まぁ、まさか、こんな性格な子が生まれてくるとは思わなかったけど…」

 枯葉が、ため息をつきながらいう。

{こんなって、どういうことです。あなたにそんなこと言われる筋合いはないのです}

「そうでしょ?わたしの力を元としてるはずなのに、わたしを敬いもしないのだから…」

{ふんっです。ココが尊敬するのは、お父さんだけなのです。あなたを敬う心なんて、あり得ないのです}

「む~…」

{ぐるるる~…}

 また、睨み合いが始まった。

「ストップ。話が進まない。枯葉は、一先ず、余計なことを言わず質問に答えてくれ。ココも、枯葉を挑発しないでくれ」

「わかった…」

{わかったのです…}

 二人は、しゅんとし、雄樹は話を続けた。

「作るのはわかったが、俺たちのところに来た理由は、まだわからないんだが?」

「そうだね。まず、神の力…今回は、わたしの力ってことになるのだけど、それを分離させるのよ。その後、願いを持つ者がその力に願い、それが聞き届いたら、新しい神が出来るってことなの。今回、雄樹達を選んだことは、言わない」

「力というのが、俺たちが見た玉だというのはわかった。だが、選んだ理由が言わないでは、納得できないな」

「そこは、絶対に言わない」

 枯葉は、頑なに拒んだ。さすがに、こう頑なでは聞き出すことは無理だろうと判断し、雄樹は進めることにした。

「わかった。なら、諦める」

「うん…ありがと…」

 枯葉は、声低く感謝した。

「次に、神様は分裂というか、単体では作られないのか?」

「そうなの。さっきの話から分かるように、願いが必要なの。時代の節目や流れの変化の時に、その時代の願いに合わせるような感じで神は誕生するが一般的なのよ」

「なるほどな…それじゃ、ココも生まれたし、これで終わりになるんだな…」

「ほ…」

 麻奈と雄樹が安心した感じで、一息つくように言ったが、

「それが、そうではないのよね。申し訳ないけど」

 と、雄樹に返された。

「どういうことだ?」

 ちょっと安心したところでの一言だったので、さすがに驚いていた。

「生まれたばかりの神を、世に放ってみなさい。どんな願い事を叶えようとするかわからないわ。つまり、今の世の常識を教えないといけない訳。それで、一番効率的なのが、今現代を生きてる人と暮らさせ、常識を理解させることなの。その一緒に暮らさせる人物が、願いの元となる人物なのよ」

「で…その願いの元となる人物が…」

「そ。雄樹って訳ね」

 雄樹は唖然とし、麻奈がそれを困りながら見ている。枯葉は、話を続けた。

「今の時代までに神が定着したのは、伊達や酔狂でなった訳ではない。今の雄樹の様に、神が生まれる事象に遭遇し、その神と共に過ごし、神の力を使いながら人々の願いを叶えたことにより神への信仰が出てきたの。昔の願いの元となる人たちは、人々を救うなどが世を教えれると思ったのでしょうね。まぁ、だからと言って、雄樹もそういうことをしろって訳ではないから」

「はぁ…おおよその話はわかった…さっき、終わりではないって言ったからには、俺らに否定権は…」

「はっきり言ってないわ」

 枯葉が、即答した。

「まったく、面倒なことに…わかった」

「それじゃ…」

「あぁ…今までの話を信じるし、受け入れる。いいか、麻奈?」

「うん。お兄がそれでいいなら。それに、否定権ないものね」

 雄樹と麻奈が頷く。

「それに、よかったじゃない、お兄?♪これから、面白いこといっぱいになりそうじゃない?」

「いや…これは、面白いではなく面倒事だ…」

 いつもと違い、雄樹の方が呆れていた。

「それじゃ、今日はここまでにしておこう。枯葉には、まだ聞かないといけなさそうなことがいっぱいありそうだし、一階の空き部屋を使って寝てくれ」

「わかった」

「ココは…どうしたものか?」

{ココは、お父さんと寝るのです}

「それは、さすg…」

「それは、駄目ー!」

 雄樹が答えようとしたときに、麻奈が遮った。

「は…!いや、その、ほら、お兄だって男なのだから、女の子と寝るなんて駄目に決まってるでしょ?それとも、お兄は、一緒に寝たいの?」

「いや、そういうわけでは…」

 麻奈の強い口調に、雄樹が一歩下がる。

「そうよね。なら、ココちゃんは、私と寝ようよ?ね?」

 少し目線を低くし、ココに提案した。

{いやなのです。ココは、お父さんと寝るのです。あなたとは寝ませんです}

 顔を逸らしながら言う。

「はぅ…お兄~…」

 少し、泣きそうな顔で雄樹を見る。

「ん~…狐の姿でも駄目なのか、麻奈?」

「う~ん…それなら…」

(よくわからない、譲歩だな…)

「ココ…狐の姿なら、一緒に寝てやれるが?」

{わかったのです}

 そうして、ココはまた光を放ちながら狐に戻った。

「それじゃ、今日は解散」

 その合図で、それぞれが行動し、今日が更けていった。



 麻奈は、ベッドの上で考えてた。

(今日は、今までにないことが起こりすぎ…それにしても、お兄がお父さんて呼ばれるなんて…今度からどうなるんだろう…それに、ココちゃん…あの態度は、どういう意味なんだろう…)

 もやもやと考えながら、眠りに入っていった。



 枯葉は、窓から月を見ていた。

「あの子達には、随分、迷惑かけちゃったかな~…まぁ、わかっていたのだけど…でも、問題はココね…あの子たちが楽できると思っていたのだけど、あれは、ちょっと予想が外れちゃったわ…様子見期間はここにいるつもりだったけど、長くなりそうね…今後のあの子たちが、少し心配…はぁ~…心配を減らすために来たのに増えてちゃ、本末転倒ね…」

 頭を抱えながら、枯葉の夜も更けていった。



 雄樹は、疲れの所為かベットに横になるとすぐに寝入ってしまった。

 それを見ていたココは、雄樹の隣で横になり丸くなった。

{お父さん、よろしくです。それと、おやすみなさいです}

 ココも眠りに落ちた。

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