通学カバンの思い出
とくに面白い話ではありません。
何となく、ラジオ大賞のランドセルネタを考えてて、ふと思い出した厄ネタを書こうかなーと。
奴隷はいじめられっ子でした。
中学生の頃、地元の中学は詰襟学ランに校章つきの通学カバンの田舎の昔ながらな組み合わせだったんですね。
で、一週間もしないうちに奴隷の通学カバンは校章がなくなって、ペッタンコになりました。
別に奴隷が不良だったからではありません。クラスメート数人が奴隷のカバンの校章をご丁寧に剥がして、ペッタンコになるまで叩いたからです。
たまたま教室に戻ってきて、現場に居合わせてしまった奴隷の感想は「ご苦労なこって」でした。
さて、そんなすっかり不良さん仕様に変貌した通学カバンにたいして、教師たちが文句をつけてきました。
数日たって、とある空き教室に呼ばれた奴隷は、担任と生活指導と、学年主任の教師による事情聴取というよりは、はっきりとした「命令」をされました。
今すぐに新しいカバンを買いなさい。
以上です。
もう、驚くよりも呆れました。担任の教師だけが真面目な生徒だから事情を聞くべきだと取り成してくれましたが、まぁ、そうであっても、すでにやる気満々でしたね、当時の奴隷は。
「自分でカバンを潰して校章を剥がしたなら、確かに規則違反なのだから買い替えろと言われれば、従うべきでしょう。ですが、クラスメート数人に破壊されたものを、何故、自分で買い替えなくてはいけないんですか。買い替えろと言うなら、破壊したクラスメートに払わせて、それから私に謝罪させてください。それが無理なら、買い替えろと言った、貴方がとりあえず代償するべきでは。立て替えた費用の請求はクラスメートの親にでもしてください。それとも、他人に破壊されたとしても、規則なんだから私が払うべきだと言うなら、私はクラスメートのカバンを端から破壊していきますから、是非とも全員に自費で買い替えろと言ってくださいね」
はい、超絶ひねくれていた奴隷はこんなことを学年主任に言っていました。
因みに、学年主任は押し黙ったまま、物言わぬ岩に変化してしまったので、その後三年間、奴隷はペッタンコのカバンのまま過ごしました。
絡んで来たのは教師だけではありませんでしたね。
当時、ちょっとやらかして(悪い知り合いに伸ばし始めた髪を染めてみないかと誘われて少しだけ青く染めようとして、髪が傷んで綺麗な栗色になってました)、その上、変なルールで一年生はワイシャツは一番上まで、学ランはホックまではめてないと目をつけられるなんてのがあったのを、息苦しいからとまるっと無視してたんですよ。
えぇ、カバンは不良さん仕様の茶髪に学ランは前が全開のいきった一年生の爆誕ですよ。
別に不良ぶろうとした訳じゃないんです。髪は気付かれない程度に青くしてみようとして失敗したけど、染め直すのが面倒なだけ。
通学カバンの件でやり込められた学年主任は奴隷に強く言い返せなくなってたので、「地毛です」で押し通せてしまったし、学ランは本当にただ息苦しかっただけで、むしろ他の奴らは良くしっかりとめてられるなーと呆れ半分感心半分くらいの気持ちでした。
だってね、校則でもなく、本当に先輩に目をつけられるからって理由なんですから、そりゃ無視するでしょ。
でも、先輩たちは無視してくれませんでしたねー。
何度も呼び出しをくらって、全て無視しました。
一度だけね、クラスメートの子がメンチ切ったって呼び出しくらって、一緒に来てくれって頼まれて、ついて行った時はありましたけど、その一回だけでしたね。
そんときに、呼び出し無視してるよなって言われて。
「あー、面倒くさかったんで、すいませんした」
って正直に、とっても面倒そうに言ったら、あっちも面倒になったのか許してくれました。そんなもんです。
いじめられてはいましたが、いじめてた奴らにとっては、いじめ甲斐のない奴だったろうなーと思いますね。
なんせ、ゴミを混ぜられた給食を平気で食べようとする奴でしたからね。
そんときの奴隷は「万が一腹を壊したら警察沙汰にして、相手の親に慰謝料払わせよう」って、わりとガチで考えてましたからね。
よっぽどヤバいもの入れたのか、食べようとしたら実行犯のひとりが本気で止めに来たのは笑いました。
てか、マジで爆笑して、いじめっ子をドン引きさせてました。だからいじめられるんですよね(笑)
まぁ、もしいじめられたら、こんなメンタルだと、わりかし何とかなるよってことですね。
それでも、何度かは自殺を考えたりしましたけどね。
いじめにあったら、逃げること、立ち向かわないこと、とにかく相手にしないことです。
奴隷は不登校になったクラスメートのためにといじめっ子たちに立ち向かっていましたが、もし、そんな事情が無ければ転校するか。クラスから孤立しても、気にしなかったと思います。
だってね、先輩や他のクラスにいくらでも友達がいましたから。
教室の中での序列なんて、なんの意味もありませんからね。
いじめっ子なんて、炉端の石以下ですよ、人生にとっちゃ。
ペッタンコなカバンのほうが遥かに価値がありました。少なくとも三年間問題なく使えましたからね。
感想お待ちしてまーすщ(゜д゜щ)