後編
そして、雪が溶けて春になりました。
あれから、ねずみさんはそのままぐっすりと眠って冬を越したのです。
起きて最初に、ねずみさんはびっくり。
右手がきつねさんと繋いだままの状態になっていたからです。きつねさんはぐーぐーと寝ています。
「きつねさん、あれ? 僕、何してたっけ?」
きつねさんの手をそっと放してから、ねずみさんは大きく伸びをしました。
そこへ玄関のドアをノックする音がしました。
「やあ、二人とも。春のあいさつにやってきたぞ」
ねずみさんの隣のお家のくまさんでした。
くまさんはまだ眠ったままのきつねさんを優しい顔で見てから、不思議そうにしているねずみさんに長い長い説明をしました。
湖に落ちたこと、きつねさんが飛び込んで助けに来てくれたこと、湖の女神様が二人を助けてくれたこと。
その話を聞いて、ねずみさんは段々と思い出しました。
「危なかったんだね、僕たち」
「そうだな。きつねくんと湖の女神様にお礼を言わなきゃだね」
くまさんとねずみさんの二匹は、勇気ある友達思いのきつねさんの寝顔をそのまま見つめてお互いに笑ったのでした。
〖おわり〗
この作品に目を留めていただき、そして最後までお読み下さり本当に本当にありがとうございました。




