忘れた記憶
”初恋”とはなんなんでしょうか?皆さん初恋はいつでしたか?幼稚園、小学校、中学校、高校、大学生、、それともまだでらしたりとか。恋って何なんでしょうかね。記憶にあったりなかったり。。相手はしたことを覚えていなくても、された本人は覚えていたりいなかったり。。いろんなパターンが存在しますよね。そして恋によって人は退化したり成長したりします。怖くないですか?あるところによると人間の性格は恋した後の行動によるともいわれています。もう一つの話をしましょう。幽霊って皆さん信じてますか?私はですね、信じております。科学的にいないとよくパターン化したセリフで聞きますよね。私はそれが嫌いです。何故かといいますと、「いるかいないかわからない」その存在を「いない」ことにするために「それはごみだ、ちりだ。」なんだの言うわけですよ。それっておかしくないですか?「いるかいないかわからない」というのに「いない」ことにするために化学では「ごみ」としているっていうんですよ。答えを簡潔させようとしているのです。これは本当に科学的に証明されていることなのでしょうか?不思議ですね。日本という国は日常的にはるか昔、天平文化いやもっと前、縄文文化の時代からスピリチュアル的なことを信じていたんです。それなのに現代になったとたん、「いない」もの扱いするなんて本当に不思議ですね。いや、これは人間の考え方がある時を境に変わったということでしょう。文字も考えも変わっていくのが世の定め。でもその中で変わらずにあるのは”恋”ということです。日本最古の文学作品「古事記」にもありますように、人は恋をしています。イザナキノミコトとイザナミノミコトがいいたとえですね。人間以外もそうです。動物も求愛行動をしていますね。まあ彼らは繁殖の方が大きな問題ですけれども。それでも違うのはちゃんと相手を思いやって”好き”と思う気持ちがあるということです。それを大事にしてほしい。作者千北はそう思っております。実はですね、私千北にも”初恋”には忘れられない思い出がありまして、、、。おっと危ない危ない。今話すとですね。あとがきで話そうと思ったことが減ってしまいますので、前書きはここまでとさせていただきます。
最後にポイントだけー!お話しますね!
あるようでない、それはないようである。運命とは偶然的なのか必然的なのかこれだけを頭の片隅に入れながら、物語に入り切ってお楽しみください!
それでは時間進めちゃいます!
身体が沈む感覚。これが夢であると気づくのはまだ先。
自分の最後の記憶は中学三年。高校受験が終わって部活の友達と腐るほど遊んだ日。が一番最後の残った記憶。家に帰ったのは夜の八時近くだった気がする。いや、正確に言えば、家には帰れなかった。視覚的によく覚えている光景は”赤”。ただ怖いと絶望を人間に印象付けるような暗くて沈むような”黒い赤”と夕焼けの人に安らぎを与えるような”暖かさを持つ赤”のグラデーションのような赤だった気がする。その日、隣人の寝たばこのが原因で燃え広がった火は俺の両親を巻き込んだ。どう死んだのかわからない。けれどもその時俺の中の何かが”消えた”。両親とともに何かが消えた。泪は俺の中にとどまったままで出てくるという行動をしようともしなかった。
よくある小説とかでは祖父と祖母があまりよくない性格で働けと言われているがそんなこともなく。両っ審が死んだあと、祖父と祖母は
「私たちが貴方を立派な大人にするから大丈夫。お金もそんなに私たちは使わないし、貯金もあるから。気にしないで。」
「お前を一人にしないし、ちゃんと楽しく高校はすごせ。」
と言ってくれるほどの優しさであった。そして両親の葬式の準備、高校の準備等本当にやってもらってしまった。
葬式では俺に向けられる親族たちの同情の声や、馬鹿にする声が聞こえたとき祖父と祖母はかばってくれいた。「気にするな。」「だけどお前はああいう風に言うような人間にはなるな。」と声をかけてくれるほどに。
葬式後にあった制服採寸も祖父と行った。そのとき祖父は
「お前のいとこのとこより制服とか安いな公立だからか。」
とぼやいていた。
俺はただ葬式の準備をしてくれたり俺に尽くしてくれた祖父たちに「ありがとう」というのが何故か精一杯で。なんで精一杯なのかよくわからないけれども。
ただ一つ。俺には問題があって。
「ねぇ覚えてる?謙太が小学校はいるとき~」
「謙太はこの味付け前から好きだったわよね?」
と言われるたびにわからないこと。
「え?俺そんなことあったっけ?」
「わかんない。覚えていない。」
そういうと祖父と祖母は顔を見合わせてから何かを通じ合って俺に向かってただ
「病院に明日いこうか。」
と言い放った。
次の日に少し大きな病院に連れていかれ、検査を大量にさせられた。
自分の名前。火事の前の記憶についても聞かれた。
、、、なんで思い出せないんだ。
俺は火事の当時遊んでいた同級生の同じ部活の友達以外の名前が全く思い出せなかった。いや顔も。小学校の友達もどこの幼稚園に自分が所属していたか。すべて。
原因は火事のショックか。と自分ではすぐに納得した。
祖父と祖母はひどく悲しい顔をしていた。
やめろよ。俺、じいちゃんとばぁちゃんにそんな顔してほしいわけじゃねぇのに。迷惑かけてごめんな。ほんと。
「俺、そこまで気にしてないから。つか俺、そんな顔してるじいちゃんとばぁちゃん見る方がつらいから。」
「そうかい?そうねえ。私たちが沈んでたら謙太が私たちのことでしょげちゃうから気にしないわ」
「おう。大丈夫。あ、飯帰り食べてこーよ。」
「そうだな!何が食べたい?」
「肉かな。」
ハハっと軽く笑うじぃちゃんとばぁちゃんと一緒にご飯を食べて家に帰っていった。
部屋で課題をして、なんとなく手が止まったからベッドの上に寝っ転がる。
ぼんやりと記憶がないことを考える。考えても実感は湧いてこなくて。漠然と「俺、記憶ないのか」そう思うだけで。悲しい?のかすらわからない。
確かに周りから見たら俺は”可哀そうな子”には当てはまるのか。と考えはどこまでも他人事のような考えしかできなくて。
でも俺は”悲しい子”でも”可哀そうな子”でもない。俺は両親が死んでも俺によくしてくれるようなじぃちゃんとばぁちゃんという大切な肉親が残っている。それだけでも幸せだというのに。葬式であった時のように俺は”不幸せ”というレッテルを張られなければいけないのか。
「あぁ、くそ。”不幸せ”とかしらねぇえよ。俺を理解したような口きいてんじゃねぇよ。」
そう口にすると少し楽になるらしかった。そのまま課題をやる気力にはなれずにそのまま気づいたら瞼は落ちていった。
春の始まり、親が死んで。記憶が消えた。去年の春の匂いってどんな匂いだったっけ。思い出せない。
春の匂いも思い出せないほどに案外自分は苦しいと感じているのだろうか?
まぁ、そんな昔の記憶なんてどうでもいいか。
誰かが鏡のような水面の下で何かを言っている気がする。
「___すごい!___なら___じゃないかも!」
「___くん_______えて______がと!」
声質的に女の子。誰かよくわからない。
けど、君のことだけは何でか知らないけど、忘れちゃいけない気がして、胸が痛くなった。