第七話 転生したらデジャブかよ!?
どうも、皆様、桃犬猿雉です。
最近寒さがより厳しいものになっておりますのでお気を付けください。
800ユニークありがとうございます。
新しく評価をしていただいた方、ブックマークしていただいたかた、ありがとうございます今後の励みになります。
日々のユニーク数を見て、多くの方々が自分の小説を見ていただいているのだと感動しています。
余談で小説とは関係ありませんが、洗濯する際は全て一気にやるのではなく小分けにしたほうがいいですよとアドバイスをさせていただきます。
そうしないとお風呂に入る前に洗濯機を回して、お風呂から上がった後に着替えを用意していないことに気が付いてパンツを探しても洗濯しているので取り出せずにノーパンで過ごすことになります。
非常に寒いです。
皆さんも気を付けてくださいね。
前置きが長くなりましたが、第七話です。
今後ともよろしくお願いします。(o*。_。)oペコッ
昨日は散々な目にあったな。
俺は朝食を済ませ、拠点を後にする。
昨日の蟹はやばかったな、あんな奴がゴロゴロしてたらこの先が思いやられそうだな。
とりあえず奴の対策はいずれするとして、今日は川の上流へと調査に出かける。
病魔虫の姿で、蟹の縄張りを遠回りし、ばったり遭遇しないように細心の注意を払って行動する。
昨日は運がよくて助かったが次もそうなるとは限らないしな。
同じ失敗はしないようにする。
でもあの蟹はいずれ超えるべき壁だ、奴を倒せるくらいの実力がなければこの先生き抜くことは難しいだろう。
おそらくあの蟹よりも強いモンスターはうじゃうじゃいそうだしな。
まぁ、目標を定めたことは置いといて、俺は無事に何事もなく上流へと到着した。
予想通り、上流を水場とするモンスターは少なかった。
ここまでくる途中であったモンスターは俺と敵対行動をとるそぶりは見せず、目が合っても興味がなさそうにどこかへと言ってしまった。
そいつらも鑑定してステータス確認もしたがあの蟹のようにそこまで強そうなやつはいなかった。
鑑定したのは三種類のモンスター
『「アサルトディア」鋭い角を持った四足歩行の鹿のモンスター 鋭い角を槍のように突き刺すほか、柔軟な首を振りまわし切り付ける 見かけの厳つさによらず、性格は温厚で仲間想い』
『「ランドラット」小型のネズミ型モンスター 雑食で毒がないものならばどんなものでも食べようとする 性格は臆病で敵対モンスターと出くわすと地面に穴を掘り身を隠す』
『「テールラビット」小型のウサギ型モンスター 草食だが餌がないと木の根を食らう 特徴として長くしなる尾が鱗に覆われて非常に硬い 有事の時はその尾を攻撃に使用する』
これらが途中で見かけたモンスターだ。
今のところあの蟹のようになわばりを持つような強力なモンスターとは出会っていない。
この調子で水場確保ができるといいんだけどな。
俺は木々を抜けて水場へと出た。
そこはいつか見たことがある地球の川のせせらぎそのままの光景だった。
巨大な岩が動いていることを除いては。
いやいや、なんで岩が動いてるんですかねぇ。
俺は距離を取り、その動いている岩を鑑定する。
『「メガリスメガロス」 一見巨大な岩が動いているように見えるがその正体は亀型モンスターの甲羅で有機物である しかし、その硬度は岩よりも固くかなりの重量がある その巨大な甲羅を背負ってなおメガリスメガロスは動くことが可能で一度動き始めたらその歩みを止めることは不可能に近い 性格は非常におとなしいがいったん怒らせると小さな集落程度であれば一頭で壊滅する 草食で木を丸ごと食べる』
『ステータス取得に失敗しました』
くっ、ここにきてまたもや壁に出会うとは。
俺は細心の注意を払い蟹の時のような失敗をしないようにと、足元に注意をしながら少しずつ後退し始めた。
するとその岩から地球で言う亀のようでもあり、トカゲのようにも見える首長の顔が出てきた。
その亀の目線の先はこちらに向いている。
えっと、なんであのカメさんは隠れているこっちに気が付いてるんですかね、そしてどうしてよだれを垂らしてるんですかね? それもこっちを見ながら。
俺は蟹のときのような危機感を感じながらも、逃げ出した。
あの岩のような亀さんは俺が逃げ出すと一目散にこちらを追いかけてきた。
なんでこの世界の巨大なモンスターは見た目によらず素早いんですかね?
なんか俺最近襲われてばっかだな、レッサ―レオファンといい、フォートクラブジャックといい、こっちに来てから俺を飽きさせないな。
皮肉だけどな!
俺はわき目も振らず振り切ろうと逃げるが、木々をなぎ倒し、途中の岩を砕き、重機のように追いかけてくる。
おいおいおいおい! 鑑定さんよ! 情報と違うんじゃありませんか? あの亀さんメチャクチャ獰猛じゃないか。
俺は鑑定に八つ当たりをしながらスタミナの続く限り、逃げる。
だがその差は離れることはない、幸い縮まることはなかったが亀の勢いはとどまることを知らない。
しかし、しばらく続いたその追いかけっこにも終わりが訪れた。
追いかけっこに乱入者が現れたからだ。
その乱入者の正体はあの砦蟹だ。
俺が亀相手に逃走劇を繰り広げている音に反応して近づいてきたのだろう。
追いかけっこに夢中になりすぎて、蟹の縄張りの中に入ったことに気が付かなかった俺の失態だ。
まずい非常にまずいが、この際仕方がない。
俺はこちらに突っ込んでくる蟹を走る勢いそのままに、蟹の股を滑り込むようにすり抜ける。
次の瞬間には重機同士が激突したような巨大な音がして地面が揺れた。
俺はそのまま滑空し揺れる地面に足を取られることもなく、着地をした。
後ろを振り返ると驚くべき光景が広がっていた。
二体の蟹と亀がいる場所を中心として、地面が丸くえぐれていた。
俺の願望通りに二体は衝突して動かなくなった。
と思ったその矢先動いたのは蟹だ。
蟹は動き出したかと思ったら、後ろに倒れてきた。
俺の足元に転がったそのカニは腹の部分がへこむどころか、高城兵器で衝突されたように粉砕されていた。
俺は恐る恐る鑑定を行う。
「フォートクラブジャック」
レベル 16/20
体力 0/980
魔力 50/50
スタミナ 203/232
筋力 332
器用さ52
硬さ 732
素早さ 102
精神力 62
忍耐力 182
鑑定できるのでこいつは死んでいる。
まじか、こいつ俺の一つ上の段階まで進化してやがったのか。
どおりで、真正面から勝てる望みが万に一つもないと思ったわ。
それはさておき、問題は全て消え去ったわけではないことを忘れたわけではない。
あの岩亀はどうなった?
さっきから動かないが。
俺は恐る恐る鑑定をしようと視線を亀に合わせたその時だった。
俺の周りが窪んだ。
いや俺から見てそう見えただけで、俺の周りの地面が盛り上がったのだ。
その高さは飛び越えられないほどの高さではなかったが完全に不意打ちだったこともあり、俺は動きを止めてしまった。
飛び越えようと構えた時にはあの亀の首が上からこちらをのぞき込んでいた。
ああ、ここで俺は終わってしまうのかと思ったが、どうも襲い掛かってくるような雰囲気はなかった。
それどころかこちらに向けて熱いまなざしを向けてくる。
ついには首をこちらに突っ込んできた。
首を突っ込んではきたものの、噛みついたりしようとするそぶりはなく、鼻先を俺にこすりつけて、なんか唸っている。
様子がどうもおかしいので、ダメもとで鑑定してみるとその原因が分かった。
「メガリスメガロス」状態(催淫)
レベル 11/25
体力 2412/2555
魔力 0/0
スタミナ 483/522
筋力 722
器用さ25
硬さ 1428
素早さ 98
精神力 56
忍耐力 182
、、、えっ!? 状態異常にかかってるのはわかったがまさか催淫とは、、、にしてもどうしてこうなったんだ?
岩ガメは俺の体をなめまわし、鼻先でツンツンしてきた。
すると何かが俺の背中から落ちて、地面に落ちた。
俺はすかさず俺の体から落ちた物体を鑑定する。
『「リムフラワー(開花状態)」一見花のように見えるがキノコなどの菌類の一種、花のような形をした傘を広げて胞子を飛ばす。 その胞子には催淫作用があり、特定種のモンスターがその匂いにつられて引き寄せられる。 匂いを嗅いだ者は一時的に興奮状態に陥り思考力が低下し目の前の異性に対して積極的になる。毒性はないため一部の者たちが精力剤、媚薬などに加工できるため好んで採取される。根元部分に粘性の高い粘液をだしており、木に寄生し少しずつ高いところへと移動する。』
おお、、、すると、こういうわけですか?
この亀ちゃんは、こいつのせいで興奮しちゃって、種も違う異性の俺に惚れちゃったってことなのか?
おいおい、俺ってば罪作りな男だぜ、、、、、勘弁してください。
虫なのに亀に求愛されるって地球のジャンルにもそんなものないだろうに。
俺は亀ちゃんの興奮状態が落ち着くのを待って、包囲を抜けた。
流石におとなしくなったようで、じっとこちらを見つめているだけになった。
これで俺も、解放されるわけだ。
亀ちゃんよ、君の恋はひと時の夏のようなものだぜ(キリッ)と俺はハードボイルドな男を演じて(虫だけどな)その場を立ち去る。
さて、ようやく拠点についたわけだが、新しい問題が発生した。
なんとあの亀ちゃん、拠点までついてきてしまった。
さてどうしたものか、別に俺に対して敵意を持っているわけでもないし、逆に鑑定ができるほど好意的に思ってくれている。
状態異常の催淫は消えてもなお俺に対しての思いを捨てきれないって、どこの乙女ですかこの亀ちゃんは?
まぁついてきちゃったものは仕方がない。
このまま拠点に潜り疲れた体を癒すことにする。
俺が拠点に潜り込み入り口をふさごうとすると、亀ちゃんは出入り口にぴったりと張り付くように位置取りし、手足は岩のような甲羅の中にしまい、蓋をするように首を入り口から入れてきた。
ああ、、、、そんなに一緒にいたいのね。
これが俺の体が人間で、亀ちゃんが人間の女の子だったらうれしいことこの上なかったんだけどね。
まぁ、いっか。
もう好きなようにしちゃってください。
どうせ俺にはどうすることもできないんだからな。
終始視線を感じていたが疲れていたこともあり、俺はその日ぐっすりと眠りにつくのであった。
第七話でした。
ようやく本編にヒロインが登場しましたね。
えっ!? ヒロインなんてどこに出てきたって? いやだなぁ、ちゃんと出てきたじゃないですか、、、、すいません怒らないでください。
ちなみに亀ちゃんが主人公の仲間になるのかは今後の考え次第です。
今のところ主人公の敵として書くつもりはございませんので安心してくださいね。