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転生したら虫ですか!? Evolution&Degeneration  作者: 桃犬猿雉
第一章 転生したら虫ですか!?
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番外編一話 転生したら貴族ですか!?

どうも、桃犬猿雉ももいぬえんじです。

ユニーク600超え、ブックマーク数の増加、読んでいただいた方々誠にありがとうございます。

今回は番外話としてほかの候補者の様子を描いてます。

この番外話が本編の主人公に絡んでくるかはまだはっきりと構成を練っているわけではないため未定です。

もし候補者の中で誰を本編に絡ませてほしいとかご要望ありましたら、今後の参考にしたいと思います。

私は闇の中にいた。


確か、通学中の電車に乗っていたはずだけど、どうなっちゃったんだろう?


明るみの中に出たと思うと、私は必死でもがいて声を上げようとした。


でも、どうしてかうまく声が出なかった。


『おめでとう 君は地球から異世界へと転生しこの世界に生まれ落ちた 君は我々の希望だ 今後とも頑張ってくれるとありがたい』


どこからともなく聞こえた声に戸惑いながら、あたふたしていたが、しだいに明るみに目が慣れてきて私が最初に見たものはこちらをのぞき込んで微笑む女性。


その女性は私を抱えると、、、、抱きかかえる!?


どうなってるの?


私が軽くなったのかな?


それともこのメイド服を着た女性が怪力なだけ?


その考えは自らの発した声によって崩された。


「おぎゃぁ!」


抱きかかえられたのに驚いて上げた声だったんだけど、それしか話せなかった。


それだけじゃない。


手や足が丸っこくて小さい。


触るとぷにぷにして弾力がある。


私は赤ん坊になっていた。


もしかして、これってあれですか? 転生ってやつですか?


私自身はあまり興味がなかったけど、友達に押しつけられて読んだ本にそういうのがあった。


異世界に転生した主人公が魔王と戦う話。


まさか、私がそんなフィクションの話にある転生をするとは思いもよらなかった。


私はメイド服の女性に抱えられたままは私は、ベッドの近くに連れていかれる。


ベッドは天幕が付いてかなり大きかった。


そのベッドの中央にいた女性に私は抱かれた。


その女性がおそらく私の母親だろう。


その女性は美しい金髪色をしていてまるでおとぎ話に出てくる王女様のように整った顔をしていた。


その女性は何か言葉を私に話していたようだったが、外国語のようでちんぷんかんぷんで何を言っているかわからなかった。


それでも、その優しそうな表情に私もつられて笑っていた。


その様子を見てか、周りのメイドさん達も笑っていた。


すると突然、どこかからものすごい叫び声とともに、何かが激突したような音がした。


その後、どたどたとあわただしい音がして、この部屋の扉がバンッと音を立てて開かれる。


そこにいたのは頭から血を流した黒髪の青年(顔つきは欧州系)で、こちらを見ると整った顔をとけたかのようにでれっとした顔にして、こちらへと近づいてくる。


見知らぬ人だったが不思議と嫌な気はしなかった。


たぶんこの人が私の父親だろう。


父は私を抱きかかえると踊るように、ステップを踏んで私を高い高いしていた。


そのうち、年配のメイドさんに怒られてシュンッて顔になって私を母に返した。


しかし、その騒動は一度だけでは終わらなかった。


ぶつかったような音はしなかったが、どたどたとあわただしい足音がして二人の壮年の男性が入ってきた。


片方は筋骨隆々の昔の戦争映画とかに出てくる猛々しい将軍のような怖い顔の人、もう一人は研究者のような白いローブを纏った細いけど貧弱な印象はない背の高い男性。


どちらも、私の方を見ると父のように顔を緩ませて近付いてきた。


将軍は私を抱えようとしたが、抱きかかえている間まるで割れ物を扱うかのようにそっと慎重に抱きかかえた。


私が笑いかけたら涙を流して、なんか男泣きしてた。


もう一人のローブの男性は余裕の表情で私を抱きかかえると、何かを唱えたと思ったら次の瞬間には目の前に色とりどりの光の玉が現れて、それらが空中を踊るように回っていた。


私はその光景に目を奪われ光の玉の動きに沿って首を動かしていた。


その様子を見てみんな笑っていた。


私が再び母のもとに戻されると、将軍がローブの男性に何か言って、ローブの男性がそれを流すかのように何かを言い返したようで、将軍は怒って突っかかっていた。


それが見慣れた光景なのか、周りの人たちは誰も止めようとはしない。


ある程度までヒートアップすると、またもや年配のメイドさんが二人の間に立ち、何かを言うと、二人とも青ざめて、だまってしまった。


メイドさん強し。


そのあとに入ってきた女性二人はそれぞれ違った系統の美人さんだった。


片方は将軍の隣に立ち、眼鏡をかけた知的な美人。


もう片方はローブの男性の隣に立ち、自らもローブを纏った、妖艶な雰囲気を纏った美人。


二人とも私の方を見ると微笑んで手を振ってくれた。


この四人は私の祖父母たち、見た目は若いが、昔は結婚は早いうちから行われていたらしいし、若くして子供を産むのもおかしくはない。


私はどこかのいいとこのお嬢様として転生したのだ。


その後からのことは、まるで目まぐるしく新鮮なものばかりだった。


まず、祖父母は忙しいのか私の顔を見た後、両親と話すとすぐに帰ってしまった。


将軍の方は帰りたくなかったのか祖母に引きずられてだが。


私は、両親の元健康に育った。


母親譲りの美しい髪をなびかせて(自分で言うのもなんだが)広い庭を駆け回っていた。


そのたびに服を汚して、あの年配のメイドさんに注意されていたけど。


そのうち言葉もわかるようになって少しずつだが単語もとぎれとぎれだが話せるようになった。


両親は共に貴族で、父は有名な研究者で名前はカミール・フォン・アンリス、母は将軍の箱入り娘で名前はメアリア、二人はお見合いのような形で結婚したらしい。


そうそう、祖父の将軍はあの見た目通り私が住む国の軍のトップに立つ人物らしい。


人は見た目によらないを真っ向から否定するような人物で、ものすごく強いらしいが、奥さんには頭が上がらないらしい。


ちょくちょく仕事を抜け出してきては、奥さんに引きずられて帰っていくを繰り返していた。


将軍の名前はジョージア・ラ・ドルセッタ、あの知的な奥さんはカメリア、元軍師で今では軍学校で講師をしているらしい。



ドルセッタ家はたたき上げの貴族、つまり代々戦などの功績によって位を上げてきた貴族で、最初のころは周りからも疎まれていた家系らしいが、今ではその活躍ぶりから英雄視されている。


代の所々に著名な貴族の血筋が混じっていて、血筋についても今では何も言われなくなっている。


爵位ももともとは騎士だったが今ではかなり爵位の高い公爵。


もう一組の祖父母は忙しいらしくめったに来ることはなかったが、来た時には魔道具という魔力を込めることで作動するおもちゃを来るたびにプレゼントしてくれた。


祖父の方はガレリア・フォン・アンリス、祖母のほうがアンネ。


二人ともこの国の研究機関で研究員として働いている。


二人とも貴族出身で、アンリス家も位は高く爵位は侯爵だ。


祖父ガレリアの方は魔道具関連を研究しているらしい。


対象に祖母の方は医療魔導関係の研究を行っている。


私はその両家の孫としてこの世界に生まれたわけだ。


我ながら、すごく恵まれていると思う。


前世のゲームやテレビなんてないがもともとそこまで現代っ子であったわけではなかったのでちょっと不便だなと思った程度だけどね。


転生してよかったと思ったのは、料理がおいしいこと。


食材も高級品を使っているのかどれも一品でベタな表現だけど食べた時ほっぺたが落ちちゃうかと思うくらいおいしかった。


私は運動好きでよく食べる子だったのでどんどん大きくなって丸々とした子供になった(別に太りすぎて丸くなったわけじゃないよ)。


たぶん幼稚園の年少さんくらいには成長したと思う頃、私は夢が出来た。


冒険者だ。


最初はこの世界の本とかで少し読んだ程度だったが、父が研究の資料集めとして冒険者にでっかい動物、この世界では魔物やモンスターと呼ばれる魔力を内包した生物の捕獲を依頼していた。


その時に冒険者の人が依頼達成のときに来た時、リーダーの人が父さんに報告していた間、仲間の人にいろんな話を聞いた時に屋敷の外の広い世界の話を聞いたんだけど、その冒険者さんは妖精や竜を見たことがあるらしくこと細やかに話をしてくれた。


帰り際にプレゼントとして竜の卵の欠片をもらった。


竜の卵の欠片は鳥の卵のような楕円形ではなく、球体で鉱石のように光沢があり、重さも軽い。


巷では加工のしやすさと美しさから、男性から女性へのプレゼントとして人気があるらしい。


別にその冒険者の女性が私の気を引こうとして卵の欠片をくれたのか、別に同性だから上げてはだめという決まりではないと思うけどね。


まぁ、なぜか鼻息が荒くなってて、リーダーが戻ったときに売られていく子牛のように引っ張られていったけど。


あれ?なんかデジャビュかな?


ああ、駄々をこねる祖父が迎えに来た祖母に引きずられている光景だ。


それは置いといて、卵の欠片をくれた冒険者には悪いけど、私はその卵の中身の方が気になって仕方なかった。


最初は友達から押し付けられた本にあまり興味が持てなかったけど、いざこうして現実に目の当たりにすると、実際に見てみたいという気持ちで胸がいっぱいになったしまったんだよね。


基本的に、屋敷の敷地内から外には出してもらえなかったし、お披露目やら貴族の行事やらで外に出かけた時があっても大勢の護衛がいて、息苦しいのと忙しいので満足に外の風景を楽しむこともできなかったからなぁ。


そのせいもあってか、外の世界への憧れに拍車をかけたって感じかな。


両親に話したら反対するかなって思ったけど、以外にもそれに賛成のようだったから驚いちゃった。


貴族の子供は修行として冒険者となって自分の目で見分を広める


そんなわけで今私は、屋敷の庭に来てる。


目の前にいるのは将軍おじいちゃん、、、、ジョージアさんではなく、おばあちゃんのカメリアさんの方だ。


最初は将軍の方に頼んだんだけど、いざ稽古をつけようとしたところ、全然こちらを攻撃しようとしないので、見かねたカメリアさん稽古をつけてくれる音になったのでよかった。


ジョージアさんは私に甘すぎ過保護すぎとあまりあてにできないけど、カメリアさんは私が孫だからって手を抜いたりはしなかった。


流石に本気でというわけではないけど、ときたまに攻撃をしてきて私の攻撃をいなしたりと、色々ためになる動作をしてくれた。


もともと運動するのが好きで体力も幼いながらもある方だった私が、稽古が終わってからぐったりとその場に寝っ転がるほど疲れた。


あれだけ動いたにもかかわらずカメリアさんは涼しい顔をしていた。


もうアラフォーなのに汗一つ書かないなんて、、、、恐るべし。


ちなみに将軍おじいちゃんジョージアさんはその間、横で見守っていた。


私の攻撃がいなされるたびに、まるで綱渡りをする子供を見るかのように心配した表情で見ていた。


手を出そうとするたびにカメリアさんに睨まれてシュンとなっていたのは可愛かった。


私がクタクタになった後に屋敷の中に運んでくれたのもジョージアさんだ。


私を抱えてものすごい表情で屋敷に返ってきたから、騒ぎになってあとから来たカメリアさんが説明してくれて騒ぎは落ち着いた。


ジョージアさん過保護すぎやしないかな?


まぁ、うれしいんだけどね。


明日は別の用事があるから、私は支障がないようにいそいそと寝室のベッドに入って、疲れた体を休めるためにふかふかのベッドに体を沈めて、深い眠りについた。


お読みいただきありがとうございました。

私は性別男であるので、女性の言葉使いが理解できているわけではないので、描写が変なところがあったかもしれませんが、そのような場所があった場合はどうか脳内変換でしっくりくる女性言葉を保管していただけると助かります。

誤字脱字等ございましたら、連絡いただけると助かります。

今後とも頑張って逝きますよ!(∩´∀`)∩ワーイ

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