第三十九話 虫だけど、旅路ですか?
どうもみなさん、暑い時期が過ぎて朝や夜には涼しい時期になっていましたね。
今回は砂漠横断の話と忘れられそうになっていたメリアルのあの後どうしているのかの話です。
ではでは、一日一回の下のランキングタグ投票の方もよろしくお願いします。(o*。_。)oペコッ
街で過ごしていた期間が一週間を超すころにようやく出発のめどが立った。
資金はモンスターの素材を俺が無限吸収で状態の良いまま保存しておくことで通常よりも高めに買い取ってもらえた。
希少素材などは一つ目のおっさん、キュクロプスのリーデルカンデンハイトってながいのでいつも通りおっさんでいく。
おっさんは希少素材が取れると何処からか湧いて出てきて買い取っていく。
おっさん、どこにそんな金持ってるんだよ。
実はモンスターの国の大金持ちなのか?
でもどう見ても気味の悪い笑みを浮かべた一つ目のおっさんにしかみえないよなぁ。
そうして、出発当日の朝。
地図を買って次の街への進路を確認する。
次に向かう街はギガントヘイムという街で、名前の通り巨人が納めている。
巨人と言っても人間族にも巨人種という種族がある。
こちらはモンスターの巨人、ややこしいが人間のサイズがそのままでかくなった人間族の巨人種、サイクロプスやギガンテスなどの一つ目の肌の色が異なる巨人が該当する。
『「サイクロプス」 巨大な体躯を持ち一見凶悪そうな外見をしているが、実際はおっとりとした性格のものが多い 動きも普段は緩慢だが怒らせると巨体から繰り出される圧倒的な筋力で全てを薙ぎ払う』
『「ギガンテス」 サイクロプスよりもさらに大きな体躯をしており、より筋肉質 狩りになると配下のサイクロプスを指揮し効率的な戦闘を行う だが、巨人の圧倒的な筋力によりあまり効率的な成果とは言えない 性格は穏やかで仲間想い』
俺の知識の中のサイクロプスやギガンテスのイメージとは違いこちらの世界の巨人はおとなしいらしい。
まぁ、俺もドラ〇エのように木の丸太をぶん回して襲い掛かってくるようなやつがうじゃうじゃいる街に行きたくないしな。
街から出発するとすぐに子供たちの首輪を外した。
主人の権限でいつでも首輪を外して解放できるとはいえ、物人として売買されている街中で外すわけにもいかなかったからなぁ。
首輪には別に何の命令オプションも込めてなかったし、この魔道具もいったん外してしまえばタダの皮でできた首輪だ。
流石に街の中では首輪をしてもらうことになるが、おっさんに頼んでぞっとつけていても蒸れず痛くならない首輪と個人にあったデザインにしてもらうことにした。
出発は順調に進んでいた。
最初の眷属たちも一段階目の成長が終わり、皆魔騎蟲へと進化を終えた。
次に生み出した眷属たちも順調にレベル上げを行い、今のところかけたりはしていない。
割り当てを変えて、魔騎蟲をリーダーとして、数チーム作ってチームの指揮は任せることにした。
成長し魔騎蟲へと至った連中は成長前の眷属とは違い、今までのような一方的な意思疎通うではなく向こうからも指示を仰いだりできるようになった。
高速思考と並列思考の恩恵で俺は、アニメとかでよくある脳内での会話が実際は数秒で行われているという現象を実際に行える。
指示だしもばっちりとこなした俺は、久しぶりに走れてはしゃぐルクレの引く馬車型の拠点に乗って街をめざす。
「視点変更 『メリアル』
私、メリアル・リ・アンティラは魔王である。
といっても予定ではあるがな。
魔王(仮)とでも言っておこうか。
私は興味があったものは何でも調べ探求する。
たとえそれがおいしい料理の作り方でも!
あっ、このハチミツたっぷりのトースト美味しいなぁ。
その私が見つけたあの妖虫族だが一向に出会わない。
最初はあのアイランドクラーケンがやられたところまで来たがそこから別のところへ向かっていたことはわかる。
遠見ができる魔道具でも万能ではない、一回使うごとにしばらく使えなくなる。
だから私は使えるようになったごとに確認しているのだ!
だというのにようやく追いついたと思ったら奴らは既に別の場所に出発している。
何をそんなに急いでいるのか、、、、ハッ!? もしや私が後を追っているのに気が付いたのか?
いやそんなことはまずありえない。
遠視で見たといっても実際に視線を感じさせたりするわけではない。
私以外の何かに追われているのか、はたまた別の目的があるのか、、、まぁそんなことはどうでもよいのだ。
今は一刻も早く奴らに近付かなければ。
いまはゴブリンたちのいる村にいるらしいな、それにまた姿が変わっている。
以前より禍々しく、闇を感じる。
別に闇属性の魔法の気配を感じたわけではないが、ただ見た目はいい感じだ。
もし、有用そうであれば何とか私のものにしたい。
そして私が魔王へと至るための手助けをしてもらいたい。
私の勘が言っている、この妖虫族は何かを持っていると。
そうこう思案して数日でゴーレム馬車がゴブリンの村へとたどり着いた。
魔力を込めるだけで休みなく走り続けることが出来るゴーレムの馬車(メリアル製)の姿を見ると、見張りのホブゴブリンがこちらを警戒して弓を構えた。
私は咳ばらいをしつつ、言語理解の魔道具を発動、そしてホブゴブリン達に語り掛ける。
「わたしはメリアル! この村に妖虫族が来たことは知っている おとなしくその身柄をこちらに渡してほしい」
言語理解によって話が通じることに驚いたのかゴブリンたちは慌てていた。
『あなたはその方に何の用ですか?』
「用も何もそやつと私は運命共同体 もしく天が生み出した闇の頂へとともに登る存在だ」
『?、、、、、あなたはあの方の仲間というわけでしょうか?』
「なきゃ! おっほん! 仲間、、、そうだ仲間だ! それも特別な」
言っちゃった、今まで仲間とか友達とかいたことないけど別に嘘じゃないしー、ちゃんと魔王になったときには配下とかぞろぞろだしー。
私は将来の光景を想像して思わず頬が緩んでしまった。
『、、、残念ながら使途様は砂漠へと既に旅立ちなされた』
「、、、、、え」
またかー! あの妖虫族また私を置き去りにして先に進んでいったのか!
はじめてこんなにも遠くまで来たのに、もう国境超えちゃったのにー!
私はゴーレム馬に魔力を注ぐと、急いで砂漠の方へと向かった。
絶対追いついて配下にしてやるんだから!
そう言って、メリアルは砂漠の方へといってしまった。
『あの、砂漠のどこへ行ったかまだ言ってないのですが、、、、』
アイネンのつぶやきもむなしく、メリアルは砂漠がある方向に真っ直ぐ向かっていった。
「視点変更 セクト」
さて、もう砂漠も中ほどまで来たなぁ、砂漠と言っても既にサバンナの様に少しずつ木や草が生えてきている。
モンスターもサボテン型やサソリ、トカゲ型からハゲワシのような鳥形、でかいイボイノシシのようなモンスターに変わっている。
ハゲワシの方はヘルコンドルで死肉だけでなく生きている獲物も狙う肉食のモンスターで群れで狩りを行う。
上空からの攻撃には苦戦するだろう。
だが、ホークワスプの速度の前にはかたなしだった。
いくら上空を飛ぶとはいえ、最高速度と加速の差でホークワスプには勝てない。
急加速とホバリングによる急な方向変換によって群れはかき乱され連携を失い、近くを通っただけで斬撃を浴びせるスキル、「風切り」によって羽根を斬られて次々に地面へと墜落していく。
そこを、カヨが水魔法を打ち込み、眷属たちが止めを刺し、ルクレが口をあんぐりと開けてそのまま食べた。
あらかた片付いた後に血の匂いを嗅ぎつけてやってきたのが、イボイノシシのような見た目をしたモンスター。
ドレッドボアだ。
鬣は別にドレッドヘアーではないが、モヒカンの様に逆立っている。
そいつも力量を測れなかったらしく、ルクレに突進してそのまま前脚で頭をぐしゃりとつぶされた。
なんか、砂漠よりもモンスター弱くなってないか?
別に眷属たちのレベル上げとしてはいいんだけど、俺たちのレベル上げに入る経験値が少ない。
もっと良さそうなモンスターはいないかと嘆いていると中央がこっもりと盛り上がった、小さな丘が見えてきた。
よく見ると、表面を黒い何かが覆っている。
俺はすかさず、鑑定先生を発動。
『「バレットアント」 キラーアントの様に集団で行動することに特化したモンスター キラーアントの様に分隊のような行動はしない 個々の力は弱く体も小さいが獲物が巣の近くに近寄ると弾丸の様に跳び獲物に麻痺牙で食らいつく 集団でおそいかかり地面へと引きずり倒すと生きたまま巣穴へと引きずり込む』
うわっ、えぐっ!? 生きたままアリの餌とか勘弁だな。
近寄る前に気が付いてよかったな。
気付かずに巣の近くを通ったら、俺やルクレ、カヨなら大丈夫だろうが、子供たちに怪我でもされたら大変だしな。
可愛そうだけど俺の経験値となれ!
スプリントキックで勢いよく跳び上がった俺はそのまま状態異常ブレスの強酸を使用する。
飛行し高さを維持しながら強酸ブレスを黒いバレットアントの集合体へと吐きかける。
アリたちは、ギィギィと鳴き声を挙げながらどろどろの黒い液だまりへと姿を変えていく。
巣もろとも強酸が襲い掛かり巣の奥深くまで逃げても巣ごとドロドロに溶かしているので逃げ場などない。
念のために、前に遊びで作ってみた、火炎放射器で焼くと特殊な色の炎を上げて燃えた。
これには子供たちからも歓声が聞こえた。
バレットアントの持つ麻痺液反応して炎の色が変わったのだろう。
一匹一匹は経験値が少なくても大量の経験値が入っている。
もちろんきちんと一番進化の遅い、クルールレッサーインセクトに進化してから倒しているので経験値もうまうまだ。
すぐに経験値がマックスまでたまった。
俺はその青炎の後ろから、のそりとうごめく巨体に気が付いた。
そいつは岩のような巨体を、、、というより岩だった。
お読みいただきありがとうございました。
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