第二十五話 転生したらパワーレベリングですか!?
どうも、皆さん3万PVありがとうございます。
とても嬉しく思います( ;∀;)
今回は前回に引き続きスケルトン問題の回です。
俺らがゴブリン長老アイネンのもとへ到着すると、長老も家の前でこちらの到着を待っていたようで、こちらに気が付くとお供を連れてこちらに歩いてきた。
やはり異変には気が付いていたようで、それについて話をするために待っていたとのことだった。
この異変、空間が隔離されている現象はおそらく加護スキルまたはそれに連なる強力なスキルによって引き起こされた事態はスケルトンの大量発生とスケルトン上位種の発生とつながりがある。
そこまでは予測できた。
問題はこの後、敵が何をしてくるかだ。
敵はこちらを逃げることが出来ないようにした後必ず何らかのアクションをしてくる。
俺らはゴブリンたちと協力して警戒に当たらなければならない。
そう決意を固めて、作戦会議を開くのだった。
そう思っていた時が俺にもありました。
なんちって。
なんか、夜になっていくら待っても黒幕が現れる様子はありませんでした、はい。
最初はスケルトンたちが押し寄せてくる事態に始まり、その後に続いて今回の事態の黒幕が現れるのかと思っていたのだが、そいつら以降に村に近くの木柵で作ったバリケードまで攻めてきた奴らはいなかった。
攻めてきたそいつらをゴブリンたちが火を嫌うスケルトン達を火弓で足止めし、その間に俺らがまとまったスケルトンたちを一掃し、その後の黒幕には三人で退治するという作戦でやっていたのだが、拍子抜けした。
その翌日も、そのまた翌日も夜になるとスケルトンたちは攻めてきたが、それだけだ。
むしろ、顔出しボーナスでスケルトン退治に参加したゴブリンたちのレベルが上がっていくばかりで黒幕の気配すらなかった。
もしかしたら、違うと思っていた兵糧攻めを敵は考えているのだろうか?
スケルトンたちに毎日攻めさせて、疲弊させていくつもりなのか?
だとしたら、その作戦は破たんしている。
ゴブリンたちの村落には畑作が行われており、果樹園もあるし、魚の生け簀もある。
彼らは日本の田舎程度の生活能力はあるだろう。
俺らが最初考えていたようなファンタジーな野蛮ゴブリンとのイメージとは程遠い。
ついにはほとんどのゴブリンがホブゴブリンへと進化をしてしまった。
まぁ別にゴブリンたちが強くなったからこのパワーレベリングは続いてもいいのだが、いかんせん、黒幕が何もしてこないのが不気味でならない。
もしかしたら、同じ攻撃を続けておいていきなり大群で押し寄せてくるかもしれないからな。
俺はそう考えるとホブゴブリンたちを伴い、村へと戻っていった。
[視点変更 ???視点]
何なんだよ!
なんで俺の眷属どもがことごとく消滅していくんだ?!
せっかく眷属召喚におあつらえ向きの古戦場近くまで来他というのに、あのゴブリンどもしぶとすぎる。
この前まではスケルトンの上位種を出しただけで押せていたのに、いつぞやの夜に全滅しやがった。
しかも、一匹すら帰ってこないため状況が読めない。
眷属の質を上げて何度も攻撃させているが、あまり意味はないようだし、知能の低いゴブリンどもめ、何を隠している?
全く、計画が狂うじゃないか。
ファンタジーの雑魚モンスターどもめ今に見ていろ、そのうち一匹残らず駆逐してやるからな!
それにしてもあいつはどこに行きやがった?
結界を張ったっきりどこかへ行っちまいやがって、どいつもこいつも選ばれた存在である俺をコケにしやがって!
だが、今の俺じゃぁまだ奴には勝てないからな、今のところはおとなしく従ってやるさ。
この不死身のモンスターとして生まれ変わった祠堂渡はこの世界で最強の存在となる。
夢にまで見た小説の主人公として俺はこの世界に転生したんだ!
いずれは美少女を侍らせてこの世界の王へとなってやるさ。
俺の後ろで物音がして振り返ると奴がいた。
俺と手を組み、他の転生者を神の候補者どもを狩ると持ち掛けてきた畜生だ。
獣風情がと最初は侮っていたが、実力だけは確かだ。
「やっとやる気になったか そんななりして臆病なんだな」
『うるさい! 俺が本気になれば簡単にゴブリンどもは殲滅できる! 今に見ていろ』
「そう言って送り込んだスケルトンどももやられた様子だが?」
『送り込む眷属スケルトンどものレベルを上げただけだからな、次は強力な奴を送り込む! お前はそこでお座りでもして待ってろ!』
相変わらずむかつく野郎だ!
いずれ俺の足元に跪かせてやるさ。
なんて言ったって俺は主人公なのだから!
俺はより強力な眷属召喚のために古戦場の中心へと足を進めた。
[視点変更 セクト視点]
俺はいつものようにスケルトンどもの攻勢に備えていた。
だが、今回はスケルトンのスの字すらない程なにも来なかった。
こいつはおかしい、これではせっかく用意した罠が台無しになってしまうではないか!
まぁ、来ないに越したことはないが、今回はそうはいかない。
ようやく黒幕が動き出したのだろう。
そう考えていた時だった。
地面が大きく揺れたのは。
地震の様に振動する様子ではなく一定間隔で揺れている。
それはまるで足跡のような、、、、
とそこまで考えて、俺は横に飛び退いた。
すると俺がさっきまでいた場所には大きな岩が落ちてきた。
大きさはだいたい5メートルほどだろうか。
そのサイズの岩が上から振ってきたのだ。
岩が振ってきた後に地鳴りの様に空気が震えるような叫び声が聞こえた。
その叫び声の方を見ると夜の暗闇の中、月の光に照らされるように黒く巨大なものがこちらに向かってきているではないか。
よく見るとそいつは人の形をしていた。
巨大な人型の姿をしていて、表面が黒く、黒紫色のオーラのようなものを纏っている。
俺は額から汗を流し(汗なんてかかないがな)鑑定スキルを発動させる。
その黒い人型の名は、がしゃどくろ。
『「がしゃ髑髏」戦死者や野垂れ死にした者など、埋葬されなかった死者達の骸骨や怨念が集まって巨大な骸骨の姿になったとされる 夜中にガチガチという音をたててさまよい歩き、生きている人を見つけると襲いかかり、握りつぶして食べると言われる その死の化身のような姿は生者を憎み、食い漁ってきた屍の数だけ膨れ上がる 通常は不死族は朝になると弱り、最終的に消滅するが がしゃ髑髏は膨れ上がる怨念で身を包み日光を弾くことで朝でも消滅せずあらゆる生き物を食らいつくす』
、、、当然のごとく鑑定結果は説明記述のみでステータスなど見ることは叶わなかった。
こいつどんだけデカいかというと、そうだな、もの〇け姫で言うでいだらぼっちと同じくらいと言えばいいだろうか。
とにかくデカい。
そして怖い。
なんで、日本の妖怪がこの世界にいるのかという疑問も吹っ飛んでしまうほどだ。
最近まで全く感じることのなかった恐怖感がよみがえってきた。
あの時、砦蟹に追い回された時よりも、濃い死の恐怖を感じる。
それだけじゃない、なんといえばよいだろうか負の感情のようなものが肌を伝う様に前進へとまとわりついてくる。
恨み、悲しみ、怒り、と言った負の感情。
生きていることこそが罪であるかのように咎めてくるようだ。
こんなやつ、今まで出会ったモンスターの中のどいつよりもダントツだ。
今までの奴はただ目の前の奴を餌と認識する程度だが、明確な殺意を持ってこられたのはこいつが初めてだし、人間のときは恐怖心は全くなかったので分からなかった。
逃げなければ、ただそれだけが頭に浮かんだ。
だが、その考えはふと肩に置かれた手と頭に置かれた顎によって砕かれた。
カヨとルクレは、さっきまでの俺とは違いしっかりとがしゃどくろを見据えて睨みつけている。
まったく、主人である自分が怖がって震えているのに、女性連中の強さには頭が上がらないな。
俺は圧倒的な強さを持つであろうがしゃどくろを見据えると、考えを巡らせ始めた。
直接ぶつかるのは愚の骨頂。
先ほどの岩を見る限り見た目の骨の姿に似合わず、骨同士のつながりが固く、ちょっとやそっとの攻撃ではびくともしないだろう。
しかも鑑定先生の結果からこいつは生気の多い場所、つまりここよりも生物が多い場所、ゴブリンたちの村落に向かうはずだ。
ちょっとのかかわりとはいえ、食事やらいろいろと世話をしてくれたゴブリンたちを見捨てていけるほど薄情な性格はしていないつもりだ。
まずは歩みを止めなければ。
飛斬を数発はなってみたがやはり表面の骨が少し吹き飛ぶだけで、すぐに再生してしまった。
それならば、念話で連携を取り、俺はルクレの腕に乗り、ルクレが俺を真上へと投げ上げた。
そのまま俺はホバリングし、がしゃどくろの顔面部分の前まで来ると、口からブレスを発射し、顔面を包み込む。
こいつらに状態異常攻撃が効果が薄いことは知っている。
だがなぜ俺がその状態異常ブレスを使用したかというと、目くらましのためだ。
実はスケルトンは目がないのにも限らず何も無い目の穴から周囲尾状況を見ているらしく、頭が亡くなったスケルトンは無差別に剣を振り回していた。
その俺の考えは正しかったらしく、がしゃどくろは歩みを止め、動きを止めた。
いまだ!
俺は、カヨに念話で指示を出した。
カヨは分体創造によって自分の分身を増やし、カヨと分体がそろってがしゃどくろの止まった足に向けて水魔法を連発した。
もちろんそれだけじゃ効果はほとんどない。
おれがなぜカヨに水魔法を使わせたかというと。
こいつの足元の地面を水濡れにするためだ。
ここの地面は水を吸収すると足を取られるほどの泥となる。
しみ込んだ水は、地面を柔らかくし、その超重量のがしゃどくろの足を沈みこませた。
作戦は成功だ。
俺はブレイクランカンターロスに進化を済ませると、傾いた姿勢のがしゃどくろの膝間接に向けて、スキル「チャージインパクト」を放った。
俺は間髪入れずにチャージインパクトを連発する。
ついに衝撃に耐えられなくなったがしゃどくろの体が大きく傾き、横にぶっ倒れた。
その衝撃はすさまじく、平地であるのにもかかわらず、土砂崩れのように森の表面をえぐった。
ここまでは作戦通りになったが、問題はここからだ。
ここからいかに削るかだ。
不死族は総じて火に弱いため炎が有効だが、生憎炎魔法を使えるものはここにはいない。
よってホブゴブリンたちに指示しておいた大量の油が届くまでこいつの動きを止めておかなければならない。
かなり骨が折れるな(骨なんて虫にはないがな)。
そう考えた時だった。
先ほどがしゃどくろと対峙した時よりもさらに濃い恐怖というよりも死を意識するであろう感覚が俺の体を襲った。
そこを注視するとそこには今しがた横倒しとなったがしゃどくろの眼孔がこちらを向き、その額から血の様に紅い光を放った半身を出す貴族のようなスケルトンの姿をしたものが杖を握っていた。
お読みいただきありがとうございました。
誤字脱字等ございましたら活動報告までご報告ください。
来週の水曜日もまたよろしくお願いします。




