第十八話 転生したら獲物ですか!?
どうも皆さん、ユニーク4000越えありがとうございます。
今回も最初サハギン側からの視点で開始したいと思います。
誤字脱字等ございましたら、ご報告ください
今あたしは非常にまずい状況に陥っている。
どうしよう、ここは人間が来ないから大丈夫だと思っていたせいで、目の前に流れてきたおいしそうなお肉をつい反射的に口に運んでしまった。
そのせいで、あたしは今陸に打ち上げられている。
逃げようと思っても、口の中にくっついている糸のせいで逃げられない。
目の前にいる騎士のようなどす黒い雰囲気を纏った奴はこちらを見据えて何かを考えているようだ。
すると突然変な感覚が体を通っていくのを感じた。
これはどういうことだろう?今までに強敵に遭遇してもこんな感覚はなかった。
威圧感とは違う感覚だ。
私はいつものように鑑定を行う。
『「魔騎蟲」二足方向をする妖虫族モンスター。 一見、黒騎虫のように見えるが、内包する魔力の量が多く、爪や刃に魔力を纏わせて攻撃の範囲を広げることが出来る。 また、背中のマントの様に見えるものは翅で短時間であれば滑空、ホバリングが可能。体色は黒紫』
鑑定の結果、種族の説明は読むことが出来たがステータスは向こうの方が上であることがうかがえる。
さっきから相手側は何もせずに動かないし、もう少しで糸が切れそうだ。
強敵との遭遇は、今までの様に奥の手を使って回避すれば何とかなる。
相手は妖虫族だから水中までは追ってこれないだろう。
後ろに控えているでっかい陸ガメも鑑定する暇がないからしなかったけどおそらく水中での活動は鈍いはずだし糸を引いた時に糸を切り、その隙に水中へとダイブすれば逃げ切れる。
あたしは、相手の糸を引くタイミングに合わせて切れた糸を口の中でくわえて待ち構えた。
思った通り相手の妖虫族はたたらを踏んでいた。
しかし、そのまま空中で一回転すると、こちらに猛スピードで一直線にあたしを追い越し、通せんぼをしてきた。
あたしは、この状況から逃れる手段を考えていたが思いつく前に、目の前で通せんぼする湯虫族の腕の爪が淡い黄色に光る。
もう奥の手を使うしかない、出し惜しみは命取りだ。
そう考えた私は、その爪が届く前に神様からもらったスキル、『分隊創造』を発動させた。
[視点変更 主人公視点]
目の前に突然現れたサハギンは俺の麻痺のエンチャントされた爪の一撃により麻痺して動けないでいる。
それよりもいつの間にかどこからともなく現れた、サハギンの集団。
数えてその数は10、いや本体も入れて11か。
本体はさっきの身代わりサハギンの陰に隠れて、残りの9体のサハギンに紛れてしまった。
こうなったら、めんどくさいが全員捕らえて本体を確保するしかないか。
今のところサハギンはこれ以上増える気配はない。
おそらくサハギンが急に現れて増えたのはあのサハギンの持つ加護スキルで間違いないだろう。
あの黒文字はやはり加護スキルで間違いなかったようだ。
とすると名前の横にあった見えない黒文字は水妖族の神の候補者か、代表者かだろう。
俺にも妖虫族の候補者は俺以外脱落しているから、代表者と載っているのであろう。
それよりサハギンは全く区別が出来ないほど皆そっくりだ。
同じモンスターでもどこか違った特徴があったりするのに全く違った特徴がみられない。
最初は幻覚なのかとも考えたが、最初に触れることが出来る時点で没。
実体を持つ分身だと考えられる。
おそらく相手のサハギンは加護スキルにより自分と全く同じ見た目の分身体を十体かそれ以上か召喚か作り出すかしている。
ステータス能力はどうかはわからないが、こちらの状態異常攻撃は耐性があっても耐えられない程の強力なものがある。
ブレスだ。
俺の状態異常ブレスは通常の毒、麻痺、酸の上位である猛毒、強麻痺、強酸と強化されている。
広範囲状態異常ブレスはこういう場面で最も効果を発揮する。
俺は水辺を背にし強麻痺ブレスを横に広げるように展開する。
回数を二つ消費して、俺の後ろの水辺に沿ってブレスによる城壁が完成する。
これによって触れただけで麻痺する壁によってサハギンの目的である水中への帰還はブレスが晴れる十数秒の間できなくなる。
サハギンは意外にも冷静だった。
前衛五体で壁を作り、後ろの五体で礫石を手に取りこちらに向かって投擲してきた。
その礫石の投石はステータスの筋力の低さが嘘のように鋭く高速思考で弾道を予測しなければ危うくかすってしまうところだった。
ステータスの筋力は硬さのように部分によっての偏りがありその平均値が値として出ているようなのでサハギンは水を腕の水かきで掴み泳ぐため腕の筋力が高めのようだ。
それにスタミナが減っているところを見ると高速遊泳を使って腕力を強化しているようだ。
確かにこのままそこらかしこにある礫石を投げ続けて俺の消耗をまち水中へと逃げるための持久戦を持ち掛ければこの場を打開できるであろう。
硬さ120ほどの魔騎蟲では少しずつでもダメージを蓄積してしまい、数の利によって攻撃するする隙を与えられず、ジリ貧だ、、、、とまぁ、そんなこともなく、飛斬で魚鱗の壁ごとやってしまうこともできるのではあるが少しでも友好的にこちらについてもらうために出来るだけ傷をつけずにしたい。
俺はにやりと笑い(表情なんてないがな)考えを廻らせる。
俺は数回目の投石を回避して、そのまま退化を念じる高速思考ありきでできる技だ。
俺が進化したのはメタルスタッグだ。
サハギンたちは俺の姿がいきなり変化したのに驚いたもののすぐに礫石の投石を再開する。
だがもう俺はよける必要がなかった。
硬さが300を超えているメタスタッグは礫石の衝突後時では傷一つつかないのでそのまま金属に硬いものがぶつかる音を立てながら、悠然と歩いていく。
その様子にサハギンたちは戦慄を覚えたようだ。
いや、一回やってみたかったんだよな。
敵の銃弾の雨をよけることなく弾いていきつつ悠然と歩いていくヒーローもののアニメの様な気分になりながら、高揚感的なものを胸に俺はサハギンたちの壁の眼前まで来ると口を開く前に、スキル『威圧』を発動する。
これによって、レベルが下のサハギンたちは一瞬身を硬直させ、口の中に石を突っ込まれるようなコメディはなくす。
硬直したサハギンたちの隙を逃さず俺は強麻痺ブレスを噴射し、チェックメイト、、、かと思ったが九体のサハギン達がブレスを気にせず、こちらに突っ込んできた。
九体のサハギンたちは麻痺が回り切る前に俺の上に覆いかぶさると、そのまま麻痺が回り動かなくなった。
俺はそのサハギン達をふるい落としサハギンの山を出てきたが、目の前には残りの一体のサハギンがいなかった。
すぐに後ろを振り向くとそこにはブレスが晴れたことによって水開きとなった水辺に走りゆくサハギンの姿があった。
この姿では間に合わない。
俺は素早く進化を遂げ、サハギンを追いかける。
俺が進化したのは病魔の相。
あの見た目がすごく怖いアシダカグモだ。
サハギンは目の前に広がる水辺に安堵したのか、こちらを振り向いた。
そこには眼前いっぱいに広がる悪魔の姿があった。
サハギンはそこで意識を手放したようだ。
、、、そんなに怖かったか?俺。
俺はしょんぼりしながらも気絶したサハギンを担ぎこみサハギン達を後ろ手に糸で拘束して捕縛した。
サハギン達を並べて俺は目が覚めるのを待つ。
他のサハギン特別ができるように、首に糸で作った首輪をつけておく。
これで他のサハギン達と区別ができるはずだ。
鑑定を使えばすぐにわかるが、めんどくさいからつけた。
後はこのサハギンが目を覚ましてモンスターテイマーの力で従属させるだけだ。
スキルで従属させるには、この相手には勝てない、逆らえない、または従属させられたい、仕えたいと思わせることが必要なようだ。
俺はサハギンが目を覚ますのを待って中断された釣りをして暇をつぶしていた。
[視点変更 カゲマツカヨ]
あたしは、、、、どうなったの?
目を覚ますとあたしは手を後ろ手に縛られて森の中にいた。
あの時、目の前に恐ろしい顔をした悪魔が現れたと思うと、怖すぎて気絶してしまったのだった。
もう少しで逃げることが出来たのに、あの速さは驚いた。
いや、そこじゃない、驚くべきことは変身能力だ。
目の前で光ったかと思うと、姿がいきなり変わり、あたしたちの投石が全く効かなくなった。
分隊たちの捨て身の特攻のあと、水辺に逃げ、あともう少しのところでという時にあの目の前に、、、、思い出すのも恐ろしい悪魔の顔。
そういえばあの妖虫族はどこに、そう思ってあたりを見渡すと岩のような陸ガメがこちらを見ている。
そしてそのうえで呑気に釣りをしている妖虫族がそこにいた。
その妖虫族はあたしの目が覚めたことに気が付くと、こちらに近寄ってくる。
あたしの目の前まで来ると、そこら辺に落ちてた木の棒で何かを書き始めた。
そこには懐かしいよく知るものが書かれていた。
日本語が書かれている。
見間違いではない。
あたしはそこに書かれていた日本語の内容を見て。
この妖虫族と行動を共にすることを決心するのだった。
お読みいただきありがとうございました。




