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人生終わってからの恋  作者: 平間 日和
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最近、大翔は怪しい。全然会ってくれないし、会ってもすぐ別の所へ行く。会社で会っても素っ気ない。私のこと好きじゃないのかな。


水族館へ行ってから一ヶ月。カフェに行ったりとか、そんなデートはしている。でも大体3時間でお開き。大翔は最近忙しそうで、寂しい。私は私のこと好きじゃないのかなと思っている割に浮気は疑っていない。誠実な彼がするわけないと根拠の無い自信があった。


そんな時にいつも家に帰って迎えてくれるのはゆうだ。もう居候みたいな感じ。

今日も玄関のドアを開けると、

「おかえり!」

飛びつく勢いで玄関に走ってきた。勝手に不安がって怯えているだけなのにダメージは深い。そんな私をゆうの明るさが私を救ってくれる。幽霊の方が私より明るいのは心外だけれど。


「ゆうはさ、誰かを心から好きになったことある?」

夕飯を2人で向かい合って食べるのはもう日課。私のお皿にはレトルトカレー。ゆうのお皿には大量のお塩。そのせいで塩の減りが未だかつてなく早い。

「あるよ。今、ハルのこと心から好き。」

「…じゃなくて、生きてた頃。」

「たくさんの女の子と付き合ってきたけど心から好きっていうのはなかったな。」

「プレイボーイだったんだ!」

「まぁね。あ!心配しないで!今はハル一筋!」

「別に、心配してません!」

ゆうは塩をバクバク食べて、お皿を空にした。

「ハルはあるの?心から好きになったこと。」

「うん。心から好き、大翔が。」

「それをさ、伝えたほうがいいんじゃないかな。」


その言葉を言われて、私は咄嗟にケータイを手に取ってメッセージを送ろうとした。

だけど、既にそのケータイには通知が来ていた。


''花奈、体調気をつけてね。また明日待ってる。おやすみ。''


間違えて私に送られてきた、そのメッセージの送り主は大翔だった。

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