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第6話 調教しませふ。

 唯香はしゃがんだまま、一瞬その言葉に、自分が紺色のスクール水着の股の部分を思い切り手で上に持ち上げる姿を想像してみた。足の付け根の筋も露に、更に上へと…

 「ううん。駄目駄目! 絶対駄目~!」

 それは花も恥らう乙女には到底無理な話で、唯香は直ぐにかぶりを振ると大声で否定した。

 いすゞはそんな唯香を上から見下ろすように眺めている。

 「なんで、なんで私にばかりそんな意地悪をするの」

 今にも泣きそうな、悲しそうな目で、顔を上げると訴える様な瞳で唯香はいすゞの顔を見て言った。

 「私が、悠利君と静君がふざけているのを見ていたあなたを邪魔したから? あなたに声を掛けたから? そんな事でこんなに何度も酷い目に合わなくちゃいけないの? あの時だって二人の前でスカートめくりをされて、その後も変な言葉を無理矢理言わせられて、今度はこれ。なんで? なんで私ばかり」

 懇願するかの様な唯香の表情に、いすゞは思わずニヤリと笑った。

 「一つは貴女が気に入ったから。一つは学級委員長だから。それから…ううん、これはまだ言うには早いわね。兎に角私は、貴女を気に入ったのよ。だからそのあなたの体は、これから私の為に大いに役立たせて貰うわ。貴女は分かっていないけれど、本当に貴女の体はなかなかいいのよ♪ その幼くて白桃の様な肌は、需要があるわ。私の計画にはピッタリ♪」

 「需要? 計画? 何の事?」

 いすゞの話にもはや言いようのない不安しか感じられない唯香が、恐る恐る問いかける。

 「フ、貴女にはこれから私の計画の為に従順な僕になって貰うの。その為には調教しなくてはね」

 「調教! 止めてよ! そんな厭らしい言葉を使わないで!」

 「あら、知らない? ボカロだって調教って言うのよ。そんなに厭らしい言葉ではないわ。寧ろ調教と言う言葉から変な連想をしたであろう貴女の頭の中が厭らしいのよ。厭らしい事で一杯なのよ。さあ、Pに謝りなさい」

 「へ? P? Pって何?」

 「Pも知らないの! はー、もういいわ。兎に角、私が授業中に立ち上がってVサインをしたら、それがサインよ。水着を思い切り食い込ませなさい。後ろはお尻の穴が見えちゃったっていいから♪」

 「い、嫌だ~!」

 そう言うと、唯香はついにその場に膝をついて巻きタオルのままヘたれ込んだ。そして溢れ出てきた涙を手の甲で拭い始めた。

 「あらま、泣いちゃった。これからの調教が思いやられるわね」

 「もう嫌だ。もう嫌だ~」

 泣きじゃくる唯香。

 それを見ながらいすゞは溜息を付いた。

 「はー、じゃあいいわ。選びなさい。水着を食い込ませて、おパンツ写真を消去するか。私のサインを無視して、教室の黒板におパンツ写真を飾るか。最後の最後、私がサインを出すギリギリまで考えて、結論を出しなさい」

 「それじゃ最初と同じじゃなーい!」

 いすゞの出した提案に泣きながら叫ぶ唯香。

 それもその筈、確かに何も変わってはいなかった。


 「さーてそれでは、そろそろ私は男子のもっこり海パンを堪能しに行こうかしら」

 一段落着くと、へたり込み泣きじゃくる唯香を横目にいすゞはポツリとそう言った。

 それから目の前の唯香の耳元に口が届くくらいまでしゃがむと、囁いた。

 「貴女も早く水着に着替えなさい。本当に授業が始まっちゃうわよ。それとも今すぐそのタオルをひん剥いて、貴女の太ももに手を掛けて、足を広げさせて、私が水着を履かせてあげる? 着させてあげる?」

 「ひぃ~!」

 その言葉に怯えていすゞから体を離そうと仰け反る唯香。

 それを見て笑ういすゞ。

 「ははははは」

 笑いながら立ち上がると、いすゞは唯香を置いて、堂々としたいでたちで歩き始めた。

 「それじゃあ、先に行ってるからね♪」

 後には唯香だけが残された。




                   つづく

 

 

 

読んで頂いて、有難うございます。

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