あるパブの中で

ルポライター

「俺が知ってる、最も尊敬出来るルポライターだったんだ。その人は」

「Ｘ氏を追った方ね」

「ああ・・でも反面、俺は方法論を間違ったと思ってる」

「・・つまり、死を賭けたルポだったと言う事ね」

　少し沈黙が流れた。

「世の中には、信じられない事が沢山あって、理不尽の連続さ。結局は権力を持った一部の大企業、フィクサーと呼ばれる裏社会、政治家達が動かしている」

「その通りだけど、私には大き過ぎて、とても追えないテーマだわ」