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あるパブの中で  作者: 白木克之
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ルポライター

 美登は、暴走族の集会にだって取材に行った事もある。マリファナパーティの取材もあった。やくざになった少年のドキュメンタリーを追っかけた事だって。その彼女が体験した事の無い、全く統一性の無い、拒絶と、絶望と、虚無・虚脱・狂乱の入り乱れたこの集団は、美登を拒絶し、その存在すら否定してしまう感もあった。故に美登は、孤立していた。ここでは、正・邪の論理等必要な場では無いのだ。それでも美登は何とか自分の意思を取り戻そうと、工員風の男に質問した。




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