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あるパブの中で  作者: 白木克之
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ルポライター

「ケッ・・好きにしくされや」


 沈黙の後、源太はそう言って眼を伏せた。この非常に乱暴そうな男を黙らせるとは・・美登は吉成の正体がますます分からなくなった。そして吉成は、全員に厳しい顔で言った。


「この際だから、言っとく。お前等がここで何をしようが、俺は口を挟むつもりは無い。だがな、お前等が好き勝手をやれるのはここだけなんだ。由利!もう一度あそこへ戻りたいか?」

「ひいっ・や、止めてカズ。何でも言う事を聞くから・・」


 そう言って入れ墨の少女が泣いて懇願した。場が静まり返った。



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