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ルポライター
「ケッ・・好きにしくされや」
沈黙の後、源太はそう言って眼を伏せた。この非常に乱暴そうな男を黙らせるとは・・美登は吉成の正体がますます分からなくなった。そして吉成は、全員に厳しい顔で言った。
「この際だから、言っとく。お前等がここで何をしようが、俺は口を挟むつもりは無い。だがな、お前等が好き勝手をやれるのはここだけなんだ。由利!もう一度あそこへ戻りたいか?」
「ひいっ・や、止めてカズ。何でも言う事を聞くから・・」
そう言って入れ墨の少女が泣いて懇願した。場が静まり返った。




