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あるパブの中で  作者: 白木克之
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第二部 良治と一志の熾烈な戦い

「安永良治君の事から言おうかな・・今日は、君にここへ泊って貰う準備もしている。そして、君はこれを聞かない限り納得もしないだろうし、それで納得しなくても、君にとってその玲奈さんの情報は、一番重要な事だったようだ。そうだろう?」

「・・そうなりますわね。そこから全てが始まっていると思っております」


 美登が少し警戒を解いた事を見て、永井が眼前のスクリーンを下げて、部屋を暗くした。


「じゃあ、図解で説明するわ。私がいきなり言っちゃったから、もう順逆になってしまったけど、パブでの人脈図と、貴女が一志君に連れられていった場末のスナックでの人脈も説明するわ。そこに当然我々のネットワークがあった事は事実なのよ」

「やっぱり・・そうですよね?そうならないと全てが繋がって来ないし、そして玲奈さんの情報があっさり出て来る筈もないですから」


 美登は頷いた。


「先に諄いようだけど、我々には思想・信条は関係が無い。自己弁護をする必要も無いけれど、我々は学者であると言う事よ。故にX氏怪死事件については、貴女達ジャーナリストとは別に情報源を持ち、調査・分析をして来た。そして、その者達の性格分析や、所在地、家族構成、人相学まで至る分析も行う。徹底してね、それでも全然足りないわ」

「調べた訳ですね?そこを」

「ええ・・つまり日本の社会的構造を知る中で、当然元老制度、フィクサーなる人物達がどこに住み、どんな事をやっているのかも分かっていなければ、この事件を知る事は出来ないでしょう?」

「はい・・では、説明してください」


 永井がスクリーンにパブ、スナックに訪れる人物達を、相当な時間をかけて調べた事が分かった。ここまで分析出来たからこそ、今美登に示せている事も分かった。その中に島が言うネットワークの人物が後から訪問しているのだ。安永家に繋がる事も知らねば、安永良治と言う人物の情報が出て来る筈も無いし、滝沢が前パイキラ開発㈱に居た事と、そこに美登が絡み柳システム、開発㈱の社員になっている事も出て来る筈もない。そこにも美登の影がある。つまり、美登をここからマークしていたのが島達になる。そして秋田県での件もやっとそこで繋がったのである。


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