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あるパブの中で  作者: 白木克之
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ルポライター

 無礼この上無い。黙って去るには美登の憤慨は度を超していた。


「貴方ね!自分の言いたい事だけ、言って!人をここまでこけにして、今度は帰れですって?良く、そんな身勝手な事が平気で言えるわね。そんな常識や、礼儀を弁え無い人が、あれやこれや批判するなんておかど違いだわ。人の事を言う前に自己批判しなさい!」


 言い残して帰ろうとする美登を見て、吉成は白い歯を見せて微笑んだ。一瞬美登はドキッとした。木立のこぼれ陽に吉成が輝いていた。そう確かに彼女の眼には映ったのだった。



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