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あるパブの中で  作者: 白木克之
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ルポライター

「何がおかしいの?」


 美登は、視線を突き刺した。眉間に皺を寄せて怪訝そうな顔で・・。


「だって」

「だって何よ?一体何だと言うのかしら、全く」

「美登さんて、実は気が短いんだね」


 両手を広げて彼女は、おどけて見せた。


「いいえ、これでも自分では気が長いほうだと思っているわ」


 不愉快さは消えそうにないが、こんな青年に声をかけた自分が悪いのだ。むしろ白けてさえ

いた。しかし、いつまでも笑いを止めない吉成に、彼女は少しトーンをあげて言った。




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