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あるパブの中で  作者: 白木克之
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出会い

「彼は、目の前にぶらさがっている重役の椅子を手にしようとした、妹との結婚の為に棒に振る事を考えず、我武者羅になってある大きな取引を成立させようとしたんだ。こう言う彼の行動に対して、どう思いますか?」


 再び聞く加藤に対して、由利子は困惑した表情になって、言った。


「通常では考えにくい事だわね、妹さんとの恋愛が真剣であればあるほど彼女にとって見たら、仕事は別物。だから何もかも犠牲にしてでも恋愛に突き進んで欲しい、それが女としての愛の求める姿だわ」


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