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ルポライター
「いや・・恐らく知らないだろうね。血液鑑定でもすれば別だと思うが、山名が自分こそ母親だと一志君に名乗る事は絶対に無い」
「でも・・どうして?こんな事に・・」
「それを話す為に私が来たんだよ、美登ちゃん」
山井は静かな口調で資料を手渡した。それは、竜胆が政治家として世に出る頃の話に繋がって行く。美登は、やはり竜胆の実子である事には間違い無かった。
しかし、同時に自分を産んだ実母がこの世にもう居ない事もこの時告げられるのだった。又ショックを受ける美登だった。