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ルポライター
午後になって香奈枝さんが、美登の荷物が届いたと言うので、外へ出ると、通常の宅配便では無く、赤帽運送であった。運転手は寡黙で、淡々と作業をこなし荷物を下ろすと帰って行った。美登の部屋にある程度荷物が積まれ、部屋も広いのでどこでも収納など出来るが、この時遅めの昼食だと言って香奈枝が食事を出して来た。
「あの・・香奈枝さん、一緒に食べないのですか?」
「ふふ・・私は使用人。一緒に食事は出来ないわ。でも、もう少ししたら美登さんと一緒に食事をされる方が来られるわ。私に用事がある時は、このボタンを押してね」