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あるパブの中で  作者: 白木克之
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出会い

 加藤のその笑顔に、由利子は彼自身に心許せる何かを感じ始めていた。


「ほう・やはり。洗練された女性だと思っていました」

「でも、もう終わり。今日で辞めたの」


 ふと寂しそうな表情で由利子は答えた。

 その彼女の横顔を加藤はじっと見つめた。


「あら・そんなに見つめられたら恥ずかしいわ」

「いや、失礼。何だか今宵は喋りたくなった。貴女の時間さえよろしかったらお相手していただけませんか?」

「ええ・・私もそんな気分・。ここのお店の雰囲気もいいし・・」



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