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ルポライター
「偶然かとは思うけど、その加藤さんとX氏を追った加藤さんは職業も全く違うんだけど、名前に接点があるので、それに少し驚いただけ。一部の週刊誌に邪推記事で、仮の姿で広告代理店業をしていたか?なんて出ていたから、覚えていただけ。世の中に加藤さんって無数に居るわよね、ふふ」
何故か、その名に食いついてしまった美登は、すぐそれを打ち消し笑った。だが、吉成は、
「少し・・その加藤さんの事を話してくれないかな・・俺が言いかけた事は、君の意図する話ではないかも知れないけど」
「ええ・・どんな?」
「知っている事は何でもだ」