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商人グレました  作者: モロモロ
第一章 決意までの日々
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準備2 訓練所

今回は、結構短めなお話です。


「おい!あいつ見てみろよ」

「まじかよ!超ぶっ飛んだ格好してるなぁ」

「あの格好で外を歩けるとか、あいつ普通の精神じゃねえな」

「訓練所に来てるということは、きっと戦闘初心者なんだろうが、あいつには関わりあいたくないな」

「ソロプレーヤー決定だな。あいつとパーティー組むやつなんていねぇだろ」


ラビット効果絶大。訓練所に入ったら、周囲からのざわめき半端じゃないな。


訓練所手前から両手剣訓練所、次のところが片手剣訓練所、その多くが弓矢訓練所、その奥が斧の訓練所、そうやって訓練所が細かく分かれていて、1番奥のところに暗器の訓練所はあった。


入り口から1番奥の暗器の訓練所まで向かう、途中両手剣訓練所から見ていくと、やはり両手剣や片手剣は、かなり人が多い。その後弓矢や斧のと少しずつ人が減っていく感じだ。暗器の訓練所にとっては俺以外に人がいない。


「これは、静かに練習ができるな」


今回はスキル値の移動はしない予定だ。なぜならスキル取得時、最初のうちは非常にスキル値が上がりやすくなっている。熟練してスキル値が高くなっていくと、少しずつ少しずつスキル値が上がりにくくなっていく。序盤できるところまでは自力でスキル値をあげたいと思っている。


他の訓練所とは違い無数の穴が空いた人形が奥に数体ぶら下がっている。


まずはいちばん右端の人形の胸の穴に装備した「神速の九宮袖箭」を押し当てると9発の鉄の矢を全弾打ち尽くす。


自分のステータスをチェックすると<暗器戦闘 1>のスキルがしっかり増えている。

中身が空洞になっている人形の足元に、9本の鉄の矢が落ちている。まだ毒は塗っていない、それらを拾い上げるともう一度セットし再度全弾打ち尽くす。


小一時間もう訓練を行うと次第に飽きてくる。しかし、この訓練は、痛みを対して伴わないので非常に自分に向いていることを感じる。<暗器戦闘 8>からなかなか上がりにくくなってきた。


ふと思いつき。次は胸だけでなく首や頭みぞおちなど体の中心線に空いている穴を上から順番に矢を打ち込んでいく。


これはなかなか難しく、最初は穴から外れて跳ね返ってくる矢も何本かあった。やはりこれも小一時間、繰り返し繰り返し続けていくうちに、次第に9発十中7発ほどが穴に入るようになっていった。

ステータスを確認すると<暗器戦闘 15>となっていた。どうやら訓練所でも難易度を上げるとスキル値が上昇しやすくなるようだ。


いつもなのかわからないが、今日はとにかく暗器の訓練所は俺しかいない。これはチャンスとばかりに、訓練所にある10体の穴あき人形を、右端の人形から左の人形まで、走りながら1発づつ穴に矢を打ち込んでいく。

そして走りながら人形の足元に落ちている矢を回収していく。


午前中で訓練所は後にする予定でいたが、結局昼過ぎまで訓練を続けてしまった。


店から持ってきていた体力回復剤やスタミナ回復剤はかなりの数をここで消費してしまった。


ただ自分の予想に反して、思いのほかスキル値は良い値まで上げられたのではないかと思う。<暗器戦闘 23> となった。能力値も<俊敏 33+14>となった。


さて、午後に若干食い込んでしまったが、さっそく町の外に繰り出してみよう。


果たして付け焼き刃のこの暗器戦闘が、街の外のモンスターたちに通用するのかかなり疑問だ。

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