ネコちゃんのすごいところ
ネコちゃんのすごいところ
我が家のネコちゃんには、特技がたくさんある。
①窃盗
夫のおかずを盗む際、音速で動く。
②ツルツルしたものに乗る。
鏡、文庫本、スマホにまで乗る。
きちっと4本の足がおさまっている。非常に収納上手だ。
③私の異変をキャッチする。
落ち込んでいる時、体調不良時、必ずそばに来てくれる。
今回はこの③について書く。
かつて、ネコちゃんは、私と夫の喧嘩を仲裁したことがある。
言い合いをしていたら、ニャーンと鳴きながら私たちの間に飛び出てきたのだ。
不覚にも2人とも笑ってしまった。
そうして、自分たちの愚かさに気付かせ、お互いに謝って仲直りさせたのだ。
私が泣いていると、涙を舐めてくれる。
落ち込んでいると、ピッタリと身を寄せて体温を分けてくれる。
吐いたり、頭が痛かったり、下腹部痛で苦しんでいる時も、そばに来てくれる…。
コロナ流行時、吐き気と高熱で病院に運ばれたことがある。
PCR検査の結果が出るまでは、出来るだけ自宅内で隔離して過ごしてくださいと言われた。
そのため、私は自室に引きこもった。
この時のネコちゃんは、すごかった。
うちは、ネコちゃんが子猫時代にドアを開けられるようになってしまったため、ドアノブの向きを変えている。
普通のドアノブは、漢字の『一』の向きだが、うちでは全てのドアノブが数字の『1』になっている。
人間ならば、つまんだ取っ手を右に90度傾ければ、ドアを開けられる。
ネコちゃんには開けられないはず…だった。
なのに、それを突破して、ネコちゃんは私の部屋に入ってきた。
何度締め出しても、ドアノブを両手でキャッチして体重を右にかけ、体の反動を利用して、ドアを開けた…。
何度言い聞かせても、私から離れなかったのだ…!
諦めて、私はネコちゃんを部屋に入れ、抱いて寝た。
ネコちゃんはゴロゴロと喉を鳴らしていた。
※ちなみに胃腸炎だった。
ここ数日、激しいホットフラッシュに悩まされている。
飲んでるホルモン剤の副作用で、更年期障害の症状が出ているのだ。
このホットフラッシュがつらい。
カーッというのぼせ感が来た後、バーッと滝汗が出る。そして急激に寒くなる。
とても疲れる。
一日の中で何度も、何十回も起こる。
寝ている時もいきなり起こる。
更年期ってこんなにしんどいのか…と将来が怖くなる。
疲れ果てて、一日の大半、寝たきりで過ごしている。
横になると、ネコちゃんが必ず来てくれる…!
コネコちゃんがうちに来てから、ネコちゃんは私とあまり寝てくれなくなった。
人気は私の太ももの間だ。
コネコちゃんがそこで寝ようとすると、ネコちゃんは場所を譲ってあげていたようだ。
しかし、ここ数日は、全く譲らない。
なんなら猫パンチでコネコちゃんを追い返している。
私の体の上に乗って眠ることもある。
私の体調不良や入院への不安を感じとっているように思えてならない。
このネコちゃんの敏感さは、一体何なのだろう…?
本当に不思議だ。
ー猫に感情は無い。
ー人間の都合の良いように解釈しているだけ。
そう思う人もいるかもしれない。
でも、私はネコちゃんからは、
『何があっても一緒にいる。』
『私があなたを守る。』
という気概を感じるのだ。
それから、
『何があってもあなたを信じている。』
『愛している。』
という気持ちも感じる。
昨日の夜、ホットフラッシュに見舞われ目を覚ました。
何回目かの目覚めの時、太ももの間で、ネコちゃんとコネコちゃんが、それぞれ丸くなって寝ていた。
しんどかったが、そんな娘たちを見ていたら、とても励まされた。
愛しい気持ちでいっぱいになった。
娘たちが生きる気力をくれる。
治療を頑張ろうと思える。
ひとりの人間を、こんなにも勇気づけることが出来るのだから、ネコちゃんはすごい。