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さくらいろ

作者: 秋葉竹


  


蝶が舞い

花が歌い

星が出て

月が昇る

はるか異国の

ちょっとだけ記憶に残る

はなしをしようかな




過去だけを

振り返っていたあの頃

前をみても

怖くて

足を踏み出せなかったあの頃

壊されたしあわせや

みっともない悲しみや

だれにもわからない寂しささえも

そのままにしていたあの頃


おそらく

声を殺して

たどり着いた今日を

生きていた


なにも考えずに生きのびるしか

生き残る道は無かったと想うよ


それがいまを生きることだと

信じ込んで

地面をみすえて

生きていたと想うよ



彼女に出逢うまでは。



彼女は世界を変える魔法を知っていて

僕は

いとも容易くその魔法に

かけられてしまった


べつにあたたかい手に

触れたわけでもなく

かたくなな頬を

撫でてもらったわけでもない

ましてやからだ蕩ける甘いキスを

希ったこともない


ただ彼女に声をかけてもらえて

彼女の微笑みを

みることができたから

ほんのすこしおっちょこちょいの

早とちりやそのときの照れ笑いを

みることができたから

とても生真面目なおももちで

くだらない選択をしている顔も


好きだ。


云っていいなら

彼女に出逢えて

世界の色が変わった

さくらいろ

になったんだよ?


云いきっていいなら

彼女のおかげで

僕はほんとうに

いまもしあわせになってる

いつまでもしあわせに

なって

いるんだよ?



みんなはどう?


そんな素敵なひとに

出逢えた?



たぶん僕は

そのために

生きて来たと想うよ。




蝶が舞い

花が歌い

星が出て

月が昇る

はるか異国の

ちょっとだけ記憶に残る

はなしはまだつづく







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