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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

目の前で飛び降りた奴の夢を見た

作者: さんご

最近嫌な夢ばかり見る。

ちょっとうつらうつらしていたら夢を見ていたようだ。

うつらうつらしていた時間は十分も無い。

夢の内容は以下の通りです。


俺が今いる場所はビルの屋上かテラスの様なところ。

人が結構周りにたくさんいる。

最初は縁から離れた奥のほうに立っていた。

見晴らしは凄くいい。ここらで一番高い建物の様だ。

周りには下々の建物がひしめき合っていて他に高い建物は無いみたいだ。

縁に近づいてもっとよく見ようと移動した。

しかし、縁のコンクリートの壁がそんなに高くは無く胸の高さも無い。

厚みは有るようだがちょっと危険な様な気もする。

そんなに簡単に落ちることは無いと思うが念の為少し離れたところから景色を楽しむことにした。

景色を楽しんでいると俺の傍に一組のカップルがいて何やら揉めているような感じだ。

俺から二メートル位の距離で俺と壁の間のちょっと斜めの位置に居る。

何やら真剣な様子だ。雰囲気が悪い。周りに居た人達が離れて行く。

こんな所で始めるなよと思いその二人を見た。

背の高いがっしりとした感じの男と黒髪が長く腰まである女だ。

男は後ろ姿で女は男の影で顔は見えない。

二人は近づいたり離れたり立ち位置を入れ替えたりしながら何やら話している。

当然話は漏れ聞こえてきていて男の思いが真剣なものだと信じてくれとかそんな感じだった。

俺は痴話喧嘩は他所でやれよと思い其処で初めて二人をよく見た。

女はクラスで一番いや学校で一番かという位の凄い美少女でさっきも言った長い黒髪で和風な感じだった。

思わず結婚してくれと口走っても全然おかしくない程の美少女だ。

オイオイ美男美女のバカップルの痴話喧嘩かよリア充爆発しろ(古い古過ぎる腐ってやがる)と思い男を見るとそいつの顔はごつごつとしたイモっぽいブ男だった。

はあ? 何でこの二人がカップルなの? 如何なってんの? と思わず二人を凝視してしまったが、二人はそんな事にもお構いなくまだ遣り合っていた。

俺はこんな現実は受け止められないと神に文句が言いたかったがそんな事が出来る筈もないと気づきもうどうでも良くなって其方から目をそらした。

気を取り直して再び景色を堪能しようと前を向いたがその時視界の端で男が大きく動いた。

男は女をいきなり強く抱きしめ暫くして体を離すと女の額に顔を近づけた。

キスでもするのかとヤレヤレと思いながら見ているとなんと額をベロリと舐め上げた。

俺はオエッと気持ち悪いことしやがってと男を睨んでいたらスタスタと女から離れて行った。

はあ、やっと終わりかと思っていると男は俺の真ん前の壁の所に来た。

その時急に日差しが厚い雲に遮られたかして辺りがかなり暗くなった。

男は壁に手をつくと体を持ち上げ登りだした。

俺は最初何をやってるんだとぼぅっと見ていたが男が壁を乗り越え終わるかという時に成って始めて事態に気付いた。

近くには人はいない。さっと女がいた方に目を向けてみたがパッと見て見付けられない。何処に行った?

慌てて男の方に視線を戻すとそこには壁だけがあった。男はいない。

えっ、あれっと思いどこかに行ったのかと思いキョロキョロと辺りを見回すがいない。

えっ、もしかして最悪の事態が起こったのかと思った瞬間壁の向こう側からゴスッという大きな嫌な音が聞こえた。

俺は辺りを見回した。誰も気が付いていないみたいだ。騒ぎにもなっていない。

男が落ちるまでわずか数秒の事だった。気付かなくてもしょうが無い時間だ。

俺は今起こった事が本当の事か分からなくなった。

周りの皆は今までと同じ様に何事もなかった様子でくつろぎ景色に見入っている。

ここで俺が一人騒ぎ喚いても迷惑な奴が現れたな程度にしか思われないんじゃないか?

とか既に事は終わっていて今からではどうしようもない事を今更言ってもじゃあ何で止めなかったと言われたら如何しようか?

とか思い如何するかと一瞬悩んだが捨てても置けないしと取り敢えず本当に下に落ちているのかと確認することにした。

壁際まで行きおずおずと下を覗こうとする。

がよく考えたらこの場所はさっき男が乗り越えたのと同じ所かと気づき色々不味いよなと横に数メートル移動して自分も落ちないように気をつけて下を覗いた。

上から見ると下には数人の人がわらわらと横たわる男の周りに集まり餌にたかるアリのようだった。

ああやっぱり本当の事だったかとげんなりして戻り後ろを振り返った。

数人の人が何をしているのかと心配そうに俺の方を見ていた。

俺は男とは違いノソノソウジウジと覗いたりしていたので皆の注目を集めていたようだ。

俺は何でもない風をよそおい周りを見回す。

そしてまた振り返り外の景色を見た。

そこでようやく雲が晴れたのかさぁっと日差しが差し辺りが眩しくなり目を細めた。

そこから見える景色はさっき迄と変わらず素晴らしいものだった。


というところで目が覚めた。

目が覚めて一瞬あれ此処何処だ? と思ったりしたが直ぐああ又現実感の強い夢かと納得した。

最近こんな風な現実感が強い夢を良く見る様になった。

何かの脳の病気か? 精神的に不安定になっているのか? 歳のせいか? 生活習慣病の悪化のせいか? 等色々原因が考えられるが診察結果が怖いので病院には行ってない。

こんな風な夢を見るようになって夢について色々考える様になった。

なぜ俺が見る夢は現実感が有るのだろうと考えると真っ先に思い浮かぶのは辻褄が合っているという事に尽きるだろう。

大体夢っていうのは荒唐無稽で支離滅裂で意味不明で最後は殆ど話が破綻するものだろう。

空を飛べたり強い力が出たり超能力があったり。そして最後に何か失敗したりして目が覚める。

だが俺が最近見る夢は矛盾する所が殆ど見られない。夢の中の経過時間が短いのも有るのだろうが突っ込み所がそもそも少ない。出て来る登場人物も一般人で特別な力も無く想定の範囲を超える様な変な事をする異常者でも無い。話の流れも現実にありそうな感じで進んでいく。そして最初から最後まで場面が途切れない。話の展開や場面がいきなり飛んだりしない。

この場面が途切れないっていうのがミソだと思う。現実が途切れないように夢も途切れなければそこにどんな差があるだろうか。

だから俺は夢から覚める度に困惑する。

ここは本当に現実か?

さっき迄の方が現実なんじゃ無いか?

と思うのだ。


ところで今見た夢で最後に素晴らしい景色を見て云々という所で何でこうも上手い事言って話を収めようとするのか世界の理不尽さを暗示させようとするのか何かワザとらしくないですか?

何か俺に含むものでも有るんでしょうかね。もっと真人間に成れよとか。

毎回こんな感じで締めるので無意識の俺ってなんか道徳の教師みたいでヤな感じっぽい奴じゃね?

こういうの如何にか出来ないものか。

ほんと扱いに困る。



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