表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

8/47

マリーさんの秘密を暴けっ!!


「あなたは、王妃様では御座いませんか?」



マリーさんがそんな事を言ってくる、お母さんに対して。

王妃様? って国の王様の奥さんって事? お母さんが?

でもそんな、私を庇うために逃げてきたって、こんな下町に……


お母さんを見る、とても苦労してきたその姿を。

王妃様って、きっと地位も高くて贅沢な暮らしも出来ていたよね?

どうして、そこまでして、私を……


「違います。私は王妃である前に、一人の母親ですっ!!」


その答えは、お母さんが示してくれた。

私をギュッてしながら、私にどこまでも愛情を注いでくれる。

どうしよう。私、お母さんが大好きで大好きで堪らないよ!!


「そう、ですか………」


マリーさんも、お母さんの答えに頷きを返した。

きっと、それは誰にも否定することは出来ないと思ったんだろう。



ねえ、お母さん…… 私、産んでくれた事を後悔させないよ。

私を産んでくれた事を、これ以上なく良かったって思わせてあげるよ!

王妃様だった頃よりも、絶対にもっと幸せな環境にしてあげるんだから!!


それから、王様とかいう奴は…… 私が、絶対にブッ飛ばしてやるんだからねっ!!



「ねえ、マリーさん? 私からも質問良いかしら?」

「はい、なんでしょうか?」


まるで秘密は漏らしませんよ、的なジェスチャーをするマリーさん。

うんうん、私とマリーさんは友達だもんね。

友達を裏切るような真似、マリーさんがするわけないよね?


「あなたの、此処に来た本当の目的を教えてください」


ほう、本当の目的…… とな?

マリーさんにそんなのあるの?


「わ、私は…… メアちゃんに言われて。ご飯の食材を一緒に買い物に行って、それでそのまま此処に来ただけです……」


うんうん、その流れで合ってるよ?

お買い物も私が頼んだし、マリーさんは付き添ってくれただけ!


「それは嘘、ですよね?」

「えっ、ええと…… すみません!!」


なんか違ったようだ…… えっ、どういう事??

一緒に買い物をした時間は、嘘だったって事?

そんなの信じられないよ、だって一緒に仲良くお手ても繋いでたし?


そして明かされる、衝撃の事実……


「私は、ギルドマスターからメアちゃんが、どんな生活をしているか、そして聖女なのかどうかを調べてくるように言われましたっ!」


な、なんだってーーっ!? あの顎髭お爺ちゃん、そんな事をマリーさんに頼んでたのか。

おのれ、マリーさんが純情なのを良いことに、上からの圧力で無理やり言い聞かせてきやがったな!?

あの顎髭お爺ちゃんも1度ブッ飛ばしといた方がいいのかな?!


「それは嘘、ですよね……?」

「す、すみません。今のは唯の建前でした……」


おおうっ!? なんだよ嘘だったのかよマリーさん。

ギルドマスターから言われた事も唯の建前である、と……

これはいよいよ、マリーさんの真の目的とやらが気になってきたぞ?!


「私は、その、本当の目的は、その……」


なぜかコチラをちらちら見ながら話をするマリーさん。

んん? なんだ、私に関係する事なのか?

私はマリーさんを信用しているから、多少の事では動じないぞ?


「……あの。本当に話さなくちゃいけないですか?」

「あなたが、これからもメアの友達でいるなら。それに、さっきのあなたの質問にも、私の方はちゃんと答えたでしょ?」


むぅ? なにやら高度な駆け引きがいつの間にか行われていた模様。

お母さんの方はちゃんと答えたんだから、マリーさんもちゃんと答えなさい、と。

なるほど、一理ある理論展開だね!?


「私、私はっ……」


がんばれマリーさん! 何やらモジモジしてるのが気になる所だけど。


「私は、メアちゃんのお家に行って、あわよくばそのままお泊まりして、あわよくばそのままメアちゃんと添い寝したいと企んでましたっ!!」


・・・・。

な、なんだってーーっ!?




現在、狭い布団の中で3人で川の字になっています。

マリーさん × 私 × お母さんのサンドウィッチです。

なんだかめちゃくちゃ密着してます、お布団狭いから!!


「外でメアに何かあったら、助けてほしいの。お願いできる?」

「はい、もちろんです! メアちゃんは私が守りますっ!!」


ぎゅ~、って私に横から抱き付いてくるマリーさん。

お母さん公認のお友達?!になったよ、やったね!?



「ところでさっき、メアが聖女かどうかって話あったけど……」

「ああ、あれはギルドマスターに言われただけなんで、気にしなくても」


聖女?って、なんだろ。あれか、パーフェクト・ヒールが使えるから?

でも私は、聖女じゃなくて魔法少女なんですけど……

ああでも、女神様もそんな事言ってた気がするなぁ。


「メアは聖女じゃなくて、天使よ?」

「天使っ!? た、確かに……」


おおいっ!? なんだか話がおかしな方向に行ってる!?

私は聖女でも天使でもなくて、魔法少女なのっ!!

それにどうしてマリーさんはそれを信じているの!?



あれ、でも天使って…… 天の使いって意味なのかな。

そういう意味で言えば、私は女神様から言われてこの世界に来たんだよね。

天からの使い、で天使…… と、言えなくもないのか??


でも翼が無いから駄目だよね、空は必要あらば翔べるけどさ。

ステータス更新!!


名前:メア

種族:人族?? → 天使?!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ