表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/47

お金ガッポガポ作戦


「つまりですね、ミドルヒールが使えたら一人前、ハイヒールが使えたら一流なんですよ!」

「へぇ、ヒーラーってそんなかんじなんだ」


受付のマリーさんからこの世界のヒーラーの基準を聞く。

どうやら戦闘中にハイヒールをバシバシ使えたら立派な一流ヒーラーと言えるようだ。

エクストラ・ヒールは回復職を極めた一部の人が、パーフェクト・ヒールに至っては幻の伝説だとかなんだとか。



「ちょっといいかな? お嬢ちゃん」


なんか髭を生やしたお爺ちゃんが私に何か尋ねてくる。

むぅ……? このお爺ちゃん、魔力的なものを結構感じるなぁ。


「あっ、ギルドマスター!」

「おう、マリーちゃん。いつも受付ご苦労だね」


おお、なるほど…… ギルドマスターだったかお爺ちゃん。

これはお年寄りだと舐めて掛かると痛い目に合いそう。

たぶん強いんだろうなぁ、レッドさんとかよりも。

まあ、魔法少女と比べたらアレだけどね?


「お嬢ちゃんはもしかして、聖女として生まれてきたのではないかね?」

「ちょっと待ってお爺ちゃん。質問するならその前に、まずは私の方の質問から先に答えて貰える?」


幼女だと思って舐めてたら駄目だよ? お爺ちゃん!

たぶん私、お爺ちゃんよりずっと強いよ?

質問があるならば、先にこっちの質問に答えて貰おうか!!


「おおう、これはこれは手厳しい…… ふむ、良かろう。何か聞きたい事があるなら先に言ってみなさい」


ぬう? なんだ、この子供に対する大人の余裕の対応みたいな……

おのれ、負けてなるものかっ! って何の勝負してるんだ私は。

落ち着け、とりあえず聞きたいことを聞き出すんだ。


「私はお金をいっぱい稼ぎたいんです。だから、お金になる情報をくださいっ!!」


フフン。どうだ、言ってやったぞっ!! 強欲とでも何とでも言うがいい!

私はお金を稼いでお母さんに楽をさせるんだっ!!


「ふむ。お金、とな……」


お爺ちゃんが何か考え込んでる、顎髭を擦りながら。

なんか顎髭を擦りながら「ふむ」とかいう仕草、お爺ちゃんぐらいの年代ならではの仕草だよね。

私みたいな幼女の場合、何をしながら「ふむ」って言えば似合うんだろ?


「おい、ギルマス。この子はヒーラーとして俺が連れていく、それで構わないな?」

「ちょっ、何勝手に決めてるの!? 私の意思は!?」


さっきの武闘家さんが話に割り込んできて勝手な事を言い出す。

この人わりと人の話に割り込むの好きだなぁ。

でもさっきは良い人イメージあったのに、なんで勝手にそんな事決めたりとか……


「ダンジョンに行けば、お宝ガッポガポだぜ?」

「よしっ、私とパーティーを組みましょう!!」


おおう、やっぱり武闘家さんは武闘家さんだったっ!! 話が早くて助かる。さすがだね、よく分かってるよ!

ギルマスとか要らなかったんや、暢気に顎髭を擦ってる間に話終わっちゃったよ!

ダンジョン…… なんて良い響きっ! お宝いっぱい見付けてガッポガポに成りにいくよっ!!


「ちょっと待て。その子とダンジョンに行くのならおれも行くぞっ!」


なんかレッドさんが対抗してか名乗りを上げてくる。

うーん、べつに要らないかな?レッドさんは。

ダンジョンの道案内は武闘家さんだけいれば充分だよ?


「あっ、あの…… ダンジョンに行くなら私も行きます! この子は…… 私が守りますっ!!」


おおうっ!? なんかマリーさんまでがそんな事を言い出した。私を後ろからギュッてしながら。

私に守りなんて必要無いんだけど…… たぶん、仮にガチでヤバい場面あれば守るのは私の方だよ?

でも、マリーさんなら歓迎かな? 武闘家と幼女だけだったら絵面的に犯罪臭がするもんね?


「ふむ、戦士と武闘家と魔法使いと回復職か。王道のメンバーじゃな?」


ん? 私の本職は回復職じゃなくて魔法少女なんですけど……

まあいいか。それよりマリーさんは魔法使いなんだね。

私と同じ魔法使い仲間っ! これは友達になるしかないね!


早速ダンジョンに行く予定を立てて、今日の所は解散した。

そういえばなんか聞かれてたような気がするけど、なんだったっけ?


なんか評価貰えてビックリ!! えっ、マジで?!?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ