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お母さんのためにお金を稼いでくるよ!!


「たのもーっ!!」


異世界といったら冒険者ギルドだ!

そこでなんか強いモンスター売ればガッポガッポのはず!!

たぶんそう、だから強いモンスターの情報はよっ!!


「あのね、お嬢ちゃん。ここは子供の来る所じゃないのよ?」


なんか受付のお姉さんが私の頭をナデナデしながら諭してきた。

たしかに私、5さい。見た目幼女。でも強いはず!!

いいからお金になる情報はやく渡して!!


「お母さんが生活で苦しんでいる。私はお金がいる! だからお金になる情報はやく渡してください!!」


私がそう主張すると受付のお姉さんが急に悲しい顔をしてきた。

奥に戻ってなんか慌てて紙とか見比べ始めている。

そして私の前に数枚の紙を差し出してきた。


「えっとね、この町の掃除とかどうかな? あとこの庭の草むしりとか……。 あなたにはキツいかもしれないけど、出来なくはないと思う」


おおっ、なんかそこらの5才児にでも出来そうな依頼を見繕って提示してきた!

やるな、この受付嬢……

でも私が欲しいのは強いモンスターの情報なんだけど。


「ちょっと、あんたこの子にそんな重労働させる気? そんな事させなくても、私の膝に今日1日乗っていてくれたらそのお金分は出すわよ!」


なんか隣のカウンターにいる受付嬢が横から口出してきた。

なんだろう、言ってる事は優しさに満ちてるのに邪悪な何かを感じる。

その手のワキワキした動きは何だ?


「あっ、ズルーい!! 私の膝の上にも乗ってよ! お菓子もあげるんだから!」


更に隣のカウンターにいる受付嬢からも何やら変な申し出が来た。

これはどうするべきなんだろうか……

考えが決まるまでは、とりあえず最初のお姉さんの膝の上にでも乗っておくか。


「えっ、あ、あの……?!」

「わたし、重いかな?」

「い、いえ、大丈夫です……」


最初は戸惑っていたみたいだけど、暫くすると手を回して後ろからギュッとしてきた。

それを見て隣の受付の2人が「「なんでだー!!」」とか言ってる。

うん、まあそういう事もあるよ、ドンマイ。


**


冒険者ってのは色々いるんだな。

お姉さんの膝の上に乗りながら差し出される素材や何やらのやり取りを見ている。

今日は1日、受付のお仕事体験だ!


「よお、マリーちゃん。今日は子守りしながらお仕事かい?」

「あっ、レッドさん。あの依頼は無事に達成されたんですね!」


おおっ、なんか強そうな冒険者。Bランクのカード持ってる!

でも所々傷を負ってるな、今回の依頼は大変だったんだろう。


「お兄さん、傷の回復していく? 有料だけど」

「「えっ?」」


「私は子守りされに来たんじゃないよ、ココにお金を稼ぎに来たの。だからここでお金になる情報を集めているの。そのついでにお兄さんの回復とかも承るよっ!!」


なんかお姉さんとお兄さんが見詰め合って変な視線を投げ交わしてる。

この二人は恋人同士、、ではないな。

お兄さんではこのお姉さんには不釣り合いだよ?


「えっと、じゃあ…… お願いしようかな? 報酬は、えーと…… 飴玉、あったかな?」


なんかポケットから飴玉探してるお兄さん。

これ、絶対信じてないよ!! まったくっ!!


「エクストラ・ヒール!!」


めんどくさいから報酬の金額決める前に治してやった。

女神様直伝の回復魔法だ、有り難く受け取れっ!

無事、お兄さんの所々あった傷は全て治ったみたいだ。


「「えっ?」」


なんかまたこの2人、見詰め合ってるよ!!

いいから報酬渡せっ!! ウチは貧乏なんだよっ!!

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