5.舞蝶の決意
「はぁぁぁぁ」
「はいっ、除霊完了です」
「おおぉぉ、さすがですね」
隣で舞蝶と母が拍手をしている
「ちょっと、除霊は別に見せ物じゃないのよ」
あれから1週間が経った
舞蝶は毎日のように神社に来ている
「舞蝶はほんとに除霊の舞が好きね」
「うん、すごく綺麗だからずっと見てられる」
舞蝶は目を輝かせながら答えた
「まあ喜んでくれてるならよかった
今日もまた町まで送って行くね」
「やったぁーありがとう」
「やれやれ私もすっかり舞蝶に甘くなっちゃったな
まぁこの子1人にすると少し心配だしなぁ」
「ん?何か言った?」
「なんでもないよ、さぁ帰るよ」
舞蝶と結は町の方に向かって歩いていく
「前から思ってたんだけど神代神社って町の外にあるから神社に来るお客さん危なくないの?」
「町から神社までの道にはちゃんと神代の魔よけがしてあるから基本的には襲われたりすることはないよ
この前の舞蝶みたいに変な道通ってくると別だけどね」
「そーなんだ、その節は迷惑かけてごめんね
ところで結ちゃんは御輿町には住まないの?」
舞蝶は御輿町という町に住んでおり
神代神社は町から少し出た所にある
「うーん今しばらくは無理かな
いつか住めたら住みたいかな」
「そうなんだ、いつか住むことになったら私と一緒に学校に行こうよ」
「学校かぁ、あまり気が進まないなぁ」
「大丈夫、学校では私が助けるから」
「舞蝶が助けてくれるの
なんか頼りないなぁ」
「あー、ひどーい」
「ははは、冗談だよその時は頼りにしてるよ」
そんな話をしているうちに町に着いた
「じゃあ舞蝶私は神社に戻るね」
「うん、送ってくれてありがとう
あのっ、結ちゃんちょっと聞いてほしいんだけど」
「ん?どうしたの?」
「私この1週間考えてたんだけど
やっぱり仕事してる時の結ちゃんはかっこいいなぁって思った、憧れたの
それでね私にも結ちゃんみたいな不思議な力って使えたりするのかなぁって聞きたくて」
それを聞いて結は言葉を失っていた
その表情を見て怒られると思った
「あっ、結ちゃんは昔からずっとやってきて今の霊力があるんだもんね
私みたいな一般人がそんな一朝一夕で出来るようになるわけないよね
軽はずみなこと言ってごめんね」
「嬉しいよ」
「えっ?」
「私の力に興味持ってくれる人なんて今までいなくて舞蝶が興味持ってくれただけで嬉しかったのにそんなことまで思ってくれてたなんてすごく嬉しい
ほんとに霊力使えるようになりたいの?」
結は目を輝かせている
「うん、なりたい(ちょっと前から思ってたけど結ちゃん最初にあった時からだいぶ雰囲気変わったな)」
「分かった、1から始めるから大変だけど大丈夫?」
「うん、私頑張るね」
「おっけー、私も舞蝶のこと全力でサポートするね
じゃあ明日神社で待ってるね」
「うんまたね」