27話:ファドとリスボン観光
それからは彼女の独壇場で一気に最高潮まで持っていき、少しずつトーンが落ち、また悲しそーな悩ましい表情になり、一気に同情を買い、最後はささやくようにして歌を終えると、大歓声が巻き起こり花束を手渡す男性が数人現れ列をなして彼女のファドを賞賛した。やはり、彼女がとりを務めるこの店トップの売れ子、女性ファド歌手だった。これには勇三たち、4人のグループも拍手喝采でスタンディンオーベションの輪に入った。
そして静かになり、勇三がクレジットカードで精算してサインして店の前に来ていたタクシーに乗って、ホテルに帰った。ホテルに着くと1時近く出会ったが興奮が収まらず、以前、買ってきたポートワインを飲んで、ファドの話、特に最後の女性歌手の表情と踊りのセクシーさには驚いたと感想をのべてから、しばらく話して床についた。翌朝は10時に起き、ホテルで軽食をとり、リスボンの名所、テージョ川の河口にあるベレンの塔を見学に出かけた。
それはジェロニモス修道院と同じマヌエル様式で建てられた石造りの塔で、白い外観は高貴な感じがする。かつてはテージョ川を監視、リスボン港を守る要塞として利用された。その後、移動して発見のモニュメントに向かった。 それはテージョ川に立つ高さ52mの巨大なモニュメントで1960年にエンリケ航海王子の500回忌を記念して作られた。帆船をイメージしていて、海へ出航する勇ましさを表現しており、モニュメントの先端にはエンリケ航海王子、宣教師、天文学者など第一線で活躍した32人のレリーフがある。
3階のテラスからは向こう岸にある、巨大なキリスト像やクリスト・レイを見ることができ、大航海時代を代表する建物として世界遺産になっている。その他、ジェロニモス修道院に向かった。ここはエンリケ航海王子と偉人ヴァスコ・ダ・ガマに偉業を称える目的で建設されたもの。その荘厳な姿は遠くから良くわかる。到着して外観を見た後、中庭に向かった。そこは美しく人気があるようで多くの観光客がいた。教会の美しいステンドグラスも素敵で多くの写真を撮っていた。
帰りにお腹が空いたのでポルトガル名物、エッグタルトの名店「パステル・デ・ナタ」。その店のエッグタルトは外のパイ生地はとても歯ごたえがよくサクサクしています。中のクリームはとてもとろーりとしたとろけるような舌触りでとても美味。それでいてあっさりした甘さなので、いくつ食べても飽きないほどだった。しかし女性達は美味しいと、たくさん食べたが男性達は3津も食べれば甘くて、もう良いと言い珈琲を飲んで先に店を出て外で待つことにした。そうして、午後18時にホテルに帰ってきて、風呂に入って、朝のマディラ諸島への出発時間が早いので床についた。




