18話:廃棄される野菜問題
勇三は、この廃棄される野菜の問題を奥さんの静香さんに話すと確かに手をかけて作った野菜が形が悪い規格外だと言うだけで捨てられるのは、もったいないと言い、大きさのばらついただけなら
農協で一般用にまとめ売りしたら良いだろうと考えた。 次に傷ついた野菜、果物は料理して食べてもらうか生ジュース、アイスクリーム、ジェラード、レストランを作り消費するのが利益も出るので良いのではないかと提案した。
その提案書を静香さんに書いてもらい、1月20日、農協に提出すると具体的な話がしたいと農協で職員との会議が開かれ農協の開いている所に特設販売所と簡単なレストランを作るので、そこで
試験的にやってみることになった。そして、それが成功した時には交通の多い幹線道路沿いに販売所とレストランを併設した施設、道の駅を作ろうと考えた様だ。農協で、そのための担当者を男女2人ずつ4名を選んで実行に移すので農閑期に、是非、手伝って欲しいと言われ、勇三と静香さんも了解した。その後、3月になり、梨の栽培の研究の若手が今年も10人来た。
まず、大きくなった梨の苗木を購入先の農家にトラックで持っていく作業を12人で6チームに分かれて100本の梨の木を持っていき所定の場所に植える作業をした。次に、梨の剪定作業などを
指導し花粉つけ作業、摘果、袋かけ、ネット張りを教えて夏を迎え全員で梨の出荷作業で夜遅くまでかかった。最近の台風は9月中旬過ぎに来る場合が多いので早めに集荷することを心がけた。また、農協で依頼された高級品種の梨の新高、彩玉については効率が悪いので現在の幸水、豊水で生産数量を増やすことを先に実施したいと考えていた。
今年から電話注文を受け付けて10kg以上なら相模原から10k圏内は無料でトラックで日にち限定で無料配送するサービスをはじめると、多くの注文が入り、販売終了が4-5日早まった。このサービスはいけると考えて生産量が増えたら八王子、厚木、町田でももっと売れると踏んだ。そして収穫後、商品にならない梨を回収してジュースにして凍結して、生ジュースやジェラード、アイスクリームとして再利用し始めると、破棄する梨の量が激減した。そして、桃、スイカなどにも応用できるので農協に具体的なやり方を書類にして提出した。
農協の廃棄野菜、解決チームでは、きゃべつ、白菜、ナス、ピーマンなど多くの野菜を料理して道の駅レストランで昼食時のランチとして提供すると昨年に比べて、廃棄野菜の量が半減以下にまで減らせたとの報告が入り料理スタッフが増えるともっと減らせると意気込んでいた。実際に勇三と静香さんがレストランや規格外の野菜の保存の場所を見て回り改善点を書いて農協に提出した。その後、秋になり今年は紅葉を見ようと、得ない家の6人で11月中旬に清里高原に出かけて紅葉の名所の八ヶ岳麓で素晴らしい、真っ赤な紅葉をみて、多くの写真を撮って帰ってきた。




