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四話小話

「行かせて良かったのか？」

「まぁ、ええやろ。いつもの通りいかんかったし、今は様子見や」

「すまない、俺の不意打ちが失敗したばっかりに」

「いや、アンタに頼り切って探りが中途半端だったウチにも責任がある」

「そう言ってもらえると助かる、しかし何か掴めたのか？」

「性格を、ちょっとだけな？　アレはミスをせんように手堅く行動しとるけど、同時に予測不能のギャンブルを楽しみにしとる。腕にかなりの自信あるから常に余裕かまして、こっちのリアクションを楽しんどった」

「実力に関しては同意見だな、奴の戦いには余裕があった。本気の装備をしても勝てるかどうか」

「まさか、Aランク相手に勝つなんてな。でも、護ってくれるんやろナイトさん？」

「のろけるのは後だ、俺以上の実力があるのなら先ずは情報を収集しないと」

「それは大丈夫、あれ程の強さやのにわざわざ登録してくるって事はダンジョンで稼ぐ気満々、懐が暖かくなれば羽目を外したくなるってもんや。食事や言い寄ってくる女性の前なら流石に鎧を脱ぐやろ、素顔と本名さえ分かれば後はチョチョイのチョイや」

「受付のスタッフには頭が上がらないな」

「リップサービスも受付の仕事の内や、その為に高い給料を貰っとるんやから」

「出来る事なら穏便に済んで欲しいものだ」

「せやね、ただの物好きだとええんやけど」