序章2
それは、猛烈に暑い夏の日のことだった。
「智和~ あ…アイス…買って… 来て~」
そんな母からの命令により、コンビニでアイスを買って家へ帰還し、自室でアイスを食べながらネトゲーをしていたところ、なにやらパソコンの画面が光りだし、寝てしまったのだ。
数時間後に起きたが、なぜか右腕が痛く、おまけにないはずの記憶が鮮明に脳裏に焼きついていることに、猛烈な違和感を覚えた。その記憶なんだが…なんか「神」と名乗るやつだったような…うーん…何言ってたかな…
地面が揺れる…??うーん...
こうして思考すること約10分。俺はその答えを探り出した。
そう。南海トラフ巨大地震だ。それに今は2030年。10年以内にこの地震が起きる可能性は、ほぼ100%に等しいらしい。それが起こるとすると…
結構ヤバいんじゃないか⁉
うん。やばいね。これはヤバい。
…
語彙力まで一瞬ながらも失わせるとは、南海トラフ地震恐るべし。
そういえば、その神とやらがもう一つ何か言っていたような…うーん…
あっ!そうだ!思い出した!南海トラフ地震への対処法だ!えーと、なんだっけ?
うん!まずは紙に書き留めよう!
こうして、俺は紙に夢の中で見たすべてのことを書いた!
そして出来上がったのが…
・南海トラフ地震が半年後に起きる。
・止めるには、日本の総理大臣にその旨を伝え、それを全国民に通達し、全国ll民によるお百度参りを実行する必要がある.
・神の本名は天照大御神。
※これをニートのままで実行しないといけない。
これを見た時の感想。
できるわけがねえeeeeeeeeeeeeeeeeeeee!できねえよ!そんなこと!ていうかこれをニートのままで実行しろと!無理無理無理!無理ゲーだって!こんなの!
とは言ってもなぁ…実際、起これば俺の家も流されてしまうからなぁ…
仕方ない!やるか!
こうして、俺の平凡なニート生活を守るための、日本中を巻き込んだ戦いが幕を開けた。
しかし、俺はまだこの時知らなかった。俺と同じように神の啓示を聞いた仲間がいたことには。