第6話 迷い旅と金剛
金剛
真名 柚子
身長 179センチ
体重 不明
好きなこと 妹(比叡、棒名、霧島)達とのお茶会、珍しいもの、桜の花
嫌いなこと 軟弱なもの
補足
日本海軍の現役艦魂としては最古参の艦魂、自分に厳しく他人に厳しくを常に心がけているが妹には甘い…
長門の艦魂である鈴と性格が似ているためか結構仲がいい。桜のことは第一印象と桜という名で気に入った様子。現在紀伊の中を徘徊中…
それから一日が過ぎ個室を当てがってもらった桜は部屋の中で過ごした。
しかし、半日眠った後、目が覚めた桜は艦内の散策に出た。
どちらかと言えばアウトドア派の桜が今来ているのは女性用の軍服である。
古賀がもし出歩くならと渡したものである。
機密はと桜は思ったがただの高校生が何を見ようと問題はないと判断されたらしかった。
もっともこの時代の人間に自動で開くドアがありましたとか言っても信じないだろうが…
そして、廊下を歩いていたが誰ともすれ違わない。
古賀によれば全長は200メートル以上あり始めての人は絶対に迷うとのことだったが…
「迷った…」
桜は泣きたくなった。
当然のことだろうが戦艦の中にこっちに何がありますなどと書いた標識などない。
敵が侵入したら敵にどこに何があるか分かってしまうからである。
桜がいるのは甲板の近くだった。
普通なら人とすれ違っていただろうが運の悪いことに紀伊の乗組員は昭和の戦艦と比べ少ない。
大体700人くらいいるとのことで中には非戦闘員もいるとのことだった。
まあ、それはともかく早くなんとかしないと遭難=餓死なんて笑えない状態になるかもしれない。
「ん!」
目の前にあった鉄の扉を開けると潮風が桜の顔に当たった。
海だ。
「外にでちゃったか…」
ちなみに現在の時刻は午前9時である。
辺りは完全に明るくなり紀伊の周りを警戒するように囲む駆逐艦が見えた。
別に雷撃しようとしているわけではないので桜はやっぱり昭和だと思いながら駆逐艦を見る。
父は軍人だったが空軍だったので船はあまり詳しくないが頭にある日本の護衛艦…たとえば古い艦でいえば『こんごう』だがあれと比べると少し違う気が…いや、かなり違う。
桜にはどこが違うかよく分からないがなんとなく違うのだ
甲板を歩くと誰かに会うかと思ったがここにも人はいなかった。
なんかはしごとかいっぱいあったが上ると怒られそうなので手摺りに捕まって前や後ろを見てみた。
どうやら前後は戦艦のようだった。
残念ながら桜が知っている戦艦は大和ぐらいしか知らない。
「戻ろうかな…」
ここにいてもしょうがないと思った桜は戻ろうとして気づいた。
「ど、どのドアだっけ…」
少し歩き回っただけなのだがもはや分からない…
つまり完全に迷ったのだ。
「う、嘘でしょ…」
餓死確定かと桜がへなへなと座り込んだ時だった。
(さて、鈴達に内緒で来たはいいが私が見えるものが果たしているか…)
その声は突如、桜の頭の中に響いてきた。
(まあ、歩いて声をかけたら誰かは見えるか…)
「え?何この声?」
誰かいるのかと桜はキョロキョロしてこちらに歩いてくる人を見た。
「艦魂?」
にしてはなんだかおかしい…
確かに人間でないとはわかるのだがこちらに歩いてくるのは金髪の女性だった長い金髪を揺らしながら桜の前までくると自分を見ていると相手は確信したらしかった。
証拠として…
(ふむ、やはりこいつは私の姿が見えてるようだな…運がいいな私は)
やはりと桜は思った。
なぜだか分からないが桜は目の前の艦魂の心が読めている。
「おい、貴様は私が見えるのだな?」
その金髪の女性は桜み見て言った。
青い瞳に長い金髪…艦魂というのは髪の色は国ごとに違うのではないのかと桜は思いながら
「み、見えますが…」
少々気圧されながら桜は言った。
目の前の女性(20歳くらいか)はよしとうなずくと
「早速だがこの船の艦魂に会いたい。貴様は見えるのなら案内しろ」
なんというべきか…現在の高校生は普通貴様と呼ばれることになれていない。
桜は目の前の艦魂に恐怖を覚えた。
「そ、その…」
どう言い訳しようかと桜は必死に頭を回転させたがいい案が浮かばない。
昭和の戦艦って民間人は乗ってないよね…
かなりまずいよこれ…
頭の中がパニックになった桜が結局口に出来た言葉は…
「わ、わかりません」
だった…
「そうか、知らんか」
怒られると思った桜だったが以外にも相手の艦魂はあっさりとしていたので桜はほっとする。
「では勝手に探させてもらうか」
「え!あ、あの!」
艦魂の女性は金髪を揺らしながら迷いなく紀伊の中に続く扉に向かう。
いいのだろうかと思った桜は声をかけてしまった。
当然艦魂は振り返った。
「ん?まだ、私に用があるのか…ああ、そうか名乗るのを忘れてたな私は大日本帝国海軍所属の現役では最古参の艦魂、金剛だ。貴様の名も聞いてやろう」
「ふ、藤宮 桜です!」
「桜か…よい名だな。名前が気に入った。私の真名は柚子だ真名で呼べ」
「は、はい柚子さん」
真名ってそんなにあっさり教えていいのかなと桜は思ったが桜は艦魂社会にまだ、詳しくないのでそういう人もいるんだと思った。
そして、柚子(金剛)は満足気に頷くと壁をすり抜けて紀伊の中に入って言った。
そして、桜は気が付いた。
自分も一緒に行けばよかったと…
桜の紀伊巡りはまだ、続きそうだった。
桜「今回は金剛さんこと柚子さんです」
柚子「うむ、しかし大変だな桜?こんな所で毎回紹介とは」
桜「いえ、中々楽しいですよ?いろいろな艦魂に会えますから」
柚子「ならいいがな、もし乱暴なアメリカの艦魂とかが現れたら遠慮なく私に言え、主砲で撃ち抜いてやるからな」
桜「あ、アハハ…その時はお願いします」
柚子「うむ、任せておけ」
桜「では、ご意見・感想お待ちしております」
作者「よし…2人は行ったな…ここで読者の皆さんにお知らせがあります。実は私、最近現実世界が忙しくなってきて更新が遅くなる現状です。むろん本編含めて必ず完結させることはお約束します。この命に代えても…まあ、本編は艦隊編成に時間を食ってるだけですから終わればまた、書けるんですが…」
凛「今日は遅れ…あ!なんであんたここに!」
作者「し、しまった!見つかった!ろ、ロンググッドバイ〜」
凛「逃がすか!ミサイル発射」
作者「ぎゃああああああ!」
ズドオオオオオオオン