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第5話 守りたいものがあった

日向(ひゅうが) 恭介(きょうすけ)




年齢 29歳



身長 176センチ



体重 60キロ



好きなこと 楽しいこと



嫌いなこと 部下が死ぬこと




趣味 ゲーム




補足


未来連合艦隊の総司令である連合艦隊司令長官。

後に独立機動艦隊司令長官となる男。


部下の信頼も暑く優れた指揮能力を持ち先を読むことに長けている。


だが、私生活ではかなり馬鹿に見られる。

始めて彼に会い。

彼の私生活を見れば誰も彼を優れた指揮官とはまず認めないと言われるほど脳天気男である。


作戦行動中でも常に余裕な態度で指揮し部下を安心させている。

決して油断しているわけでなくむしろ内心では真剣そのものである。


女性の好意には壊滅的に疎くこれまで数々の女性のアピールを受けながらも全て破談させおり本人は女にモテない独身男と歎いているが実はかなりもてる男…


艦魂も見え紀伊の艦魂である凛に思いを寄せられているが全く気づかない。


他の艦魂達からの信頼も厚い


敵艦隊を捕捉したと報告を受けた日向 恭介が出て行きソファーに寝転がった凛はまずいと思っていた。


「恭介に桜のこと言いそびれた…」


言おうと思ったのだが敵艦隊補足の知らせなので凛は言うタイミングを完全に逃したのだ。



「ああ…まずい」


ソファーにごろごろ寝転がり立ち上がると部屋の中をうろうろと凛はしていた。

ちなみに彼女の頭にはスプルーアンス艦隊のことはかけらもなかった。

たかが3隻の1942年の空母が2042年の機動戦艦に太刀打ちすることなど不可能なのだ。


この時代で紀伊を沈めたいたら合衆国艦隊全艦隊を率いる必要があるのだ。


つまりは格が違いすぎる。


今、凛の頭にあるのは恭介に対する言い訳だけだった。


誤解のないように言っておくが相手の敵が強力なものなら凛も乗組員の兵士の心配もする。


むろん恭介優先なのは致し方ないが…




「仕方ないか…」


凛は覚悟を決めて立ち上がった。










夢を見ていた。

小さい頃桜は父親の所属する一般公開された空軍の基地へ母と遊びに言ったことがあった。


最新鋭のラプターや神雷は見れなかったが旧式機となったF15ストライクイーグルの操縦席に座りパイロットだった父は自慢げに戦闘機の説明をしてくれた。

難しい話は分からなかったが母と父が笑っていたのは覚えている。

それが父と母が笑っていた最後の時だった気がする…


軍の仕事で中々帰らない父…医者であった母…

思えば桜の家族はすれ違ってばかりだった気がする…



家族の間は冷え切っていたのだ。

あの国連軍との最終戦争が始まる数日前基地に行く父に桜は言った。

「家族と軍のどちらが大切なのだと…」すると父はまっすぐ桜を見て言ったのだった。

「守りたいものがあるから俺は行くんだ」

と…

父は知っていたのだ。

戦争が始まることを…


そして、戦争が始まり爆撃を受けた神戸に医者である母は向かった。

母にも桜は言った。

「行かないでと」


父が家にいない桜は不安だったのである。


母は言った。


「怪我をした人を救えるのは医者の仕事よ」


と…

父も母も互いに譲れないものがあっただけなのだ。


そして父と母は死んだ…

桜を残して…

守りたいものであるはずの桜を残して死んだ父


命を救うため旅だった母


夢の中、桜は泣いていた。


「私をおいてどこにいくの」


夢の中に出てきた父と母は無言だった。そして、その姿が闇に溶けていく


「お父さん!お母さん!」


桜は夢中で叫んだ。

「私を置いていかないで!」




桜が目を覚ましてまず見えたのはけいけうとうの光だった。

「…」


しばらくは体が覚醒せずぼんやりとして桜は辺りを見回したが急に父と母のことを思い出し目に手を置いた。

涙の後が残っていた。


「ここは…」


周りを見回すと医務室のようだった。

白い清潔なベッドに医療器具がおいてある棚が見えた。




「お!起きたか?」

「え?」


声のした方を慌てて見るとそこにはいつからいたのか男がいた。


年は桜から見れば年上だ。

20代後半といったところだろうか?

白い軍服は確か海軍のものだったはず…

見つかったら射殺…

急に凛の言葉が蘇る。


「い、いやああ!」

桜は男から逃れようとベッドから転がり落ちた。


「お、おい」


男はいささか慌てた様子で立ち上がった。


「こ、こないで!」

後ずさる桜に男もこれ以上言っても無駄と悟ったらしく…


「おい、凛…俺のことはまだ言ってないのか?」


「え?」


桜は凛という名に反応を示した。

そして、彼女の前に光が集まり凛が床に着地した。


「ご、ごめん恭介…写真まで見せる時間なくて…私が後で連れていく予定だったから…」


凛は悪いと思ってるらしくうなだれている。


「ま、いきなり来た俺も悪いからな、凛から俺の紹介をしてくれよ」


「う、うん分かった。桜、この人は日向 恭介。2042年の世界での最後の連合艦隊司令長官よ」


「れ、連合艦隊司令長官!」


桜は目をまるくした。

連合艦隊司令長官と言えば海軍の実動部隊のトップである。

「一応な」


日向は恥ずかしそうに笑った。


凛はなぜか得意げな顔である。


「凛から大体のことは聞いた。悪かったないきなりタイムスリップなんて事態になって」


日向が頭を下げたので桜は慌てた。


「い、いえ!助けてと言ったのは私ですから…その…私は射殺されないですよね?」


「射殺?」


日向はなんのことだと凛を見ると凛は目をそらした。


「そ、そう言っておけば勝手に出歩かないかなって思って…」


「ああ、なるほど、それでびびってるのか?大丈夫、君の安全は俺と凛が保障するよ」


つまりは艦の責任者と艦そのものが桜を守ってくれるということだ。

桜はほっとした。


「ありがとうございます」


桜が頭を下げると日向は手をぱたぱたふりながら

「いいって、それより涙拭けよ?後が残るぞ」


と、ハンカチを渡してくれた。


「ありがとうございます」


それで涙を拭いていると凛が何やら黒いオーラーを発しているのが桜には見えた。


「紀伊さん?」


桜が恐る恐る声をかけると桜の耳元にスゥと近寄り


「恭介を取るなら外に放り出すわよ」


と、小声で言った。桜はコクコクとうなずいた。

凛はよしと頷くと恭介を見た。

恭介は気づいていないようだがその顔は恋する乙女そのものである。

艦魂も恋するんだと桜は理解した。


「もう少し寝てろよ。今部屋を用意してるとこだから」


日向が言うと桜は時間が気になってきた。


「あ、あの…私が倒れてからどれくらい時間が…」


「丸一日ね」


凛が答えた。


「そんなに…」


だが、それだけ寝ても桜の疲れはとれていなかった。

まだ、体は睡眠を求めている。

それを察してか恭介は立ち上がった。


「じゃあ凛!後は任せた!桜ちゃんが寝るまで着いててあげてくれ」


「えー」


凛はあからさまに嫌そうな顔をした。


「なら俺が残るか?」


と、日向か、言うと凛は絶対駄目としぶしぶ引き受けた。



そして、恭介が去り桜がベッドに横になると傍らのいすに座った凛に桜は言った。


「紀伊さん」


「なによ?」


「助けてくれてありがとうございました」


すると、凛は顔を赤くして


「べ、別にいいわよ…早く寝て、部屋に戻りたいの私は」


そんな態度をとりながらもいてくれる凛に桜は内心笑いながら彼女の意識は闇に落ちて言った。


「お父さん、お母さん。私は2人の分まで生きていきます」

そう心に決めながら…

桜「今回は独立機動艦隊の司令長官日向 恭介さんです」


恭介「なんか久しぶりだなここ」


凛「来たことあったっけ恭介?」


恭介「ん?いつだったかな?本編の後書きのどこかで出た気がするんだが…」


凛「覚えてないわね…」


恭介「まあ、いいじゃんそんなこと」


凛「そうね」


桜「そういえば日向さんっていつだったかアホ司令って言われたことあるの覚えてますか?」


恭介「アホ司令…まあ、アホなのか?俺って…」


落ち込む


凛「恭介はアホじゃないわよ!」


桜「そ、そうですよ!元気出してください」


恭介「なーんてな!んなことで落ち込まねえよ」


凛「だ、騙したの恭介!」


恭介「ハハハ、騙されたな凛?」


凛「く…恭介の馬鹿!」


恭介「おっと!簡単には殴られないぜ?」


凛「待ちなさい恭介ぇ!」


恭介「ハハハ、じゃあな桜〜」


凛「待てぇ!」


桜「行っちゃった…また、一人…ご意見・感想お待ちしています」

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