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第1話 時を越えた少女

こちらでは人物紹介をしていこうと思います。


紀伊


真名 凛



身長 148センチ


体重 秘密



外見年齢 12〜13歳


容姿 腰まである細い黒髪に黒い瞳。気の強そうな瞳。


服装 よほどのことがない限り黒のワンピース 軍服も一応ある。


好きなもの 恭介、ドロップ(飴関係)と甘いもの全般


嫌いなもの 害虫、恭介を取ろうとする女全般、



補足


機動戦艦『紀伊』の艦魂、紀伊の艦長であり未来の連合艦隊司令長官である日向 恭介(ひゅうがきょうすけ)のことが世界で一番好きな艦魂。

だが、本人は恭介に気持ちを伝えてはおらずむしろ好きと言う態度を隠している。

そのくせ嫉妬深い。素直でないツンデレタイプ。

始めて恭介と一緒に買い物(本人はデートのつもり)で恭介に買って貰った開ければオルゴールが鳴る星型のペンダントを大切に身に付けている。

恭介に対する信頼も厚く彼のためなら死んでもいいとさえ思う一途とも言える性格でもある。

彼女の目標は恭介との結婚だが今のところ本人の胸の内に留まる願いである







桜が目を開けるとそこは部屋だった。周りを見れば本棚が立ち並んでいる。


「え?ええ!ここどこ?なんで?私はさっきまで外に…」

「うるさいわね」


桜が騒いでいると本当にめんどくさそうな声が聞こえた。

「紀伊さん!」


そこには黒いワンピースを着た13歳くらいの少女がテーブルの上に足を組んで座っていた。


「少しは静かに出来ないの?叩き出すわよ?さっきのところに戻る?」


途端に桜の中にあのミサイルから逃げ回る恐怖が舞い戻って来た。

黒焦げの死体に血まみれの兵士の姿が頭によぎる。

体はカタカタと震えて両手で互いの腕を掴み膝を折る。


「ちょ!どうしたのよ」


紀伊が慌てて机から飛び降りて桜に駆け寄ってくる。


桜は泣いていた。


「う…ほうり出さないで…助けて…」


「わ、分かったから!ほうり出さないわよ!冗談に決まってるじゃない」


「うう…」


それでも桜の涙は止まらない。

今度は恐怖ではなく助かったという安心感で涙が出てきたのだ。


「泣き止みなさいよ!私がいじめたみたいじゃないの!」


しばらく紀伊はおたおたしていたがやがて桜が泣き止むとじとりと桜を睨んだ。

「ご、ごめんなさい…」


顔を真っ赤にして桜は言った。

今更ながらに恥ずかしくなったのだ。

よくも知らない子供の前で命ごいをし、泣きじゃくる。

めちゃくちゃかっこ悪かった。


「まあ、いいわ。脅かしたのも私だし」

紀伊は目を閉じてため息をつくと桜に向き直った。


「さて、桜?あなたは後悔しないと言ったわよね?」


「え?はい」


「まず言っておくわ。私は人間じゃない」


「へ?」


桜は間抜けな声を出した。人間じゃない?ならこの子はなんなんだろうと


「私は艦魂よ」


「艦魂?」


聞いたことのないその名を聞き桜は思わず聞き返した。

紀伊はうなずくと


「簡単に言うなら船に宿る精霊のようなもの。艦魂は見える人は少ないんだけど桜は運がよかったわね。私が見えて、そして私はこの機動戦艦『紀伊』の艦魂よ真名はあるけど今、人間で読んでいいのは恭介だけ」


「なるほど…戦艦の…え!戦艦?」


紀伊はうなずくと壁にもたれかかった。


「そうよ?この船は私そのもの、だから、あなたごと運んであげたんだけど?」

「せ、戦艦ってまさか、今からアメリカやロシアと戦うんですか!」


紀伊はうなずいた。

「戦うわね。未来を変えるために」


「未来を?」


桜は訳が分からなかった。

この子は一体何を言ってるんだろうと…


「分からないなら教えてあげる。私達、日本連合艦隊は太平洋戦争を日本の勝利に導き未来の日本を滅びから救う」


「昭和?太平洋戦争?」


太平洋戦争は桜も歴史で習った。

日本が中国に負ける要因を作ったとされる戦争だ。

しかし…


「それは100年ぐらい前の話なんじゃ…」


そう、今は2042年、太平洋戦争が日本の敗北で終わったのは1945年だ。

97年前ということになるが…


「分からない?」


紀伊は微笑んだ。

まるで、いたずらをするまえの子供のような笑みだった。


「今この時間は1942年の6月…ミッドウェーで日本の機動部隊が壊滅した直後よ」


「…」


桜は放心していた。信じられない話ではあるが紀伊がここに自分を連れて来たことを考えてると人間でないことは分かる。だが、タイムスリップだなんて…


「し、証拠はあるの?」


震える声で桜は言った。

それはそうだろう光に包まれたと思い目が覚めれば1942年ですと言われても普通は納得しない


「ないわ。今この時点ではね。その前に恭介にあなたが乗ったことを言ってくるから、でも誰かに見つかるとまずいし、そうねえ…」


紀伊は部屋の奥に行くと移動式の本棚を見るとうんと頷いた。

レバーを回そうとした紀伊だが体が小さいため回しずらい。

「き、紀伊さん私がやろうか?」


桜が言うが紀伊はいいと断るとレバーを回し切った。

続けて紀伊は奥の本棚に入ると本を大量に運び出すと中を指した。


「さあ、中に入りなさい」


「えっと…なんでですか?」



「見つかると面倒なのよ。恭介に話を通す前に見つかったらあなた射殺されるかもしれないわよ」


「射殺!」


桜は再び恐怖が蘇りそうになるが振り切って本棚の奥に身を潜めた。


「まあ、少し待ってなさい。恭介を連れて戻ってくるから。出たらだめよ?死にたくないんでしょ?」


「は、はい」


桜はカバンを胸に抱くように持つとうずくまった。


「うん、じゃあ閉めるわね」


からからと音がして本棚の間が狭まっていく。

本が抜かれているので桜がいる所は大丈夫なのだが闇が辺りを包んでいく。


「き、紀伊さん」


「ん?何?」


ひょいと紀伊が本棚の間に顔を出した。


「わ、忘れないで…」


紀伊は頷いた。


「心配しなくてもいいわよ。ああ、それなら戻る証をあげるわ」



「証?」



「私の真名は凛よ。ただし!呼んだら殺すわよ?もし、私が戻らないなら私の真名をばらまきなさい」


よく分からなかったがどうやら真名というのは人間に呼ばせることは艦魂にとってよほど大切な意味を持つらしい。

それを呼ばせないとはいえ教えてくれたのだ。

信用しようと桜は思った。


「わかりました。待ってます。桜は再びうずくまった。」


紀伊(凛)はうなずくとレバーに戻ろうとしたが空中にノートを出現させた。

桜がびっくりしていると懐中電灯と共にノートを放った。

桜はそれを受け取ると


「これは?」


凛はレバーを回しながら


「それに今の状況とかいろいろ書いといたから暇なら読んでなさい。あっと」


凛は再び桜を見ると

「怪我はしてる?」

「いえ、大丈夫です」


凛はうなずくと今度は何か探すようにしながら空中に手を挙げるとニリットルのペットボトルが現れた。

名は『よっちゃん』というオレンジジュースだ。


「全部はだめよ!私のなんだから」


凛はそういうと再びレバーを回し始めた。

桜はその様子に微笑んだ。

オレンジジュースが好きだなんて凛は年相応でもあるようだった。


「待ってるよ」


「はいはい」


めんどくさそうな声。

そして、闇が桜を包み込む。

凛「私のプライバシーを返せ!」

バルカン連射


作者「ぎゃああああ!」

当たって再生の無限ループ痛い…


凛「死ねぇ!」

核ミサイル発射


作者「それはあついからいやだあああああ!」

ズドオオオオオン


凛「はあはあ…逃げたか…まあ、いいわ。ご意見・感想お待ちしています。あ!私の夢を誰かに言ったら殺すわよ?」

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