表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/83

4話 お姉ちゃんと呼んで欲しい


どのくらい眠っていただろうか……。

西日の眩しさに起こされた。

思ったよりぐっすり寝てしまったようだ、こんなに寝たら夜寝れなくなる。

もうそろそろ家に戻ろう。


伊集院家の料理長が夕食の支度をしているのか美味しそうな匂いが漂ってくる。

「……ん?」

立ち上がろうとして膝が重い事に気がついた。視線を膝に落とすと可愛いにゃんこが………もとい、私の膝に頭を乗せてすやすやと眠るクソカワイイ弟がいた。


奇声を発しないように片手で力一杯自分の口を塞ぐ。


なにこれ、なにこれ、可愛い過ぎんだろおおおぉ!!!

あれだけ逃げ回ってたくせに、なんで膝枕!?急にゼロ距離とか心臓が!

ハッ! そうか、猫は…


ツ ン デ レ だ!!


追いかけると嫌がるくせに、こっちが引くとすり寄ってくるとか……猫好きを手玉にとる方法を分かっていらっしゃる!

ソラ……末恐ろしいな!!


内心ギャーギャー悲鳴を上げながらそれを外に出さないように耐え抜いた私はじっくりと、眠るソラを観察する。

猫耳は眠りながら音を拾っているのか時々ピクピクと動いていた。その猫耳にそっと手を伸ばして刺激しないように撫でてみる。


極上のもふもふが、そこにはあった。

触れた途端しっとりしていると錯覚するくらい吸い付いてくる艶のある毛。


こ、これは……もふ5つ星!!


私の中のもふもふランク、その中でも最高のもふもふ度だ。

私が最高もふもふを堪能していると寝ていたはずのソラがぱちっと目を開けた。

起こしてしまったと慌てて手を離す。


「…満足した?」

膝枕をしたままソラが私を見上げる。

「起きてたの…?」

私が驚いて尋ねるとまぁね、と返事が返ってくる。



お前、狸寝入りしてたのか!

猫なのに!



「…別に、嫌いじゃない」

私が内心で突っ込みを入れると同時に、ソラがポツリと呟く。


え?ツッコミ入れられるのが嫌じゃないって?


「………あんたの事、嫌いじゃない…今は」


あ、そっちか。デスヨネー。


「…前は嫌いだった?」

「そりゃ、急に家族になるから好きになれって言う方が難しい」

「それもそうか」


可愛い、ツンデレソラたん!

もふ、もふも、ふもふもふもっ!もっふー!

もふふ、もっふ、もふふふんふーん、もっふもっふふ、もっふっふ!

………おっと人語がログアウトしかけたぜ、危ない危ない。



冷静な顔をして話しているが、心の中はデレッデレである。


「……仕方ないから家族になってやるよ」

「本当?ならお姉ちゃんって呼んで欲しいわ!」

「絶対嫌」

「えー…」


おおぉう、道は険しいな…。

でもいっか、かわゆすなソラたんが見れたんだから!

慣れてきたらそのうち、お姉ちゃんと呼んでもらおう。


ソラと出会って3週間、私はやっとソラの家族になることができた。









評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ