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11話 魅力的なもふもふ

乙女ゲームを無事に手中に納めた私は、勉学を疎かにすることなく攻略キャラクターをまずは1人、クリアすることが出来ました。

1日1時間しかプレイできないのはもどかしかったけど!焦らした先にこそ素晴らしいエンディングが待ち受けていましたよ!!

まだ1人目だけどね…メインヒーローから攻略した結果…………なにこれ、めっちゃ良作。キャラ設定と声優さんと絵師さんが本当に調和している。オープニングエンディングともに叫びたくなる良さ。


行き場のない萌えはクッションぼすぼすして押さえ込みました。スチルも最高でした。ストーリー性も高くて終盤ちょっとうるっときた。さすがメインキャラのストーリー。

パソコン使えないから攻略サイトとかは見れなかったんだけど、グッド、ノーマル、バッド、それぞれのエンディングを迎えるためにヒントを貰えたのはありがたい。もちろんオールクリアしてやりましたとも!ふっふっふ、当然スチルフルコンプ!

奥さん、信じられます?まだ1人目しか攻略してないんですよ?それなのにボリューミー過ぎる内容。

今ならちょっとこの充電した萌えの力で薄い本とか作れる気がする。いや、私別に腐ってないけどね?ノーマルな方向もしくはギャグ本とかこの萌えを発散できると思う。イラストとか漫画とか書けないけどな!


要約すると さ い こ う でした!



「はぁ……」

「ハル様、如何いたしましたか?」

ゲームの余韻に浸って思わずおやつの時間にため息をついてしまったので、虎太郎くんが心配そうに見詰めてくる。

「何でもないの!その、ゲームが面白くてつい夢中になっちゃって」

「ゲーム?以前、旦那様に買ってもらっていたものですか?」

「ハルは恋愛ゲームの男に夢中なんだよ」

ふて腐れたようにソラが呟くと、虎太郎くんが驚いたように目を見開いて此方をみる。


ソラたん、その聞き方によっては誤解が生まれるような言い方やめてっ!乙女ゲームの作品に夢中なのであって男に夢中なのではない。遺憾の意です。ほら、純真無垢なコタローくんが信じられないものをみるような目で私をみてるじゃない!


「ソラ!コタローくんが誤解するじゃない」

「ほんとの事だ…んぐぁっ!」

ソラが余計なことを言って虎太郎くんに居たたまれない視線を向けられる前に、その口に今日のおやつのクッキーを突っ込む。所謂あーん的なやつだけどもこれはそんな甘い雰囲気のものではなく、実力行使した結果だ。


「……その恋愛ゲームのキャラクラーが、ハル様の理想の男性なのですか?」

ソラを黙らせていたら虎太郎くんが少し真剣な表情をした後、私に尋ねてくる。

「そういう訳じゃないの。あくまでゲーム、憧れたり格好いいとかは思うけど…実際にお付き合いするなら多分別かな」

「そうですか、それはよかった」


良かった?私がゲーム厨にならなくて良かったってことなのか…もしくはゲームと現実の区別もつかないヤツだと一瞬でも疑われ、そうではないと分かっての良かったなのか…。判断に困るところだけど違うから大丈夫だよ!安心して!

まぁ、言ってしまえばこの世界も乙女ゲームなんだけどね。

いや、でも、転生した私にとっては今のこの世界は現実だから乙女ゲームという感覚はまるでないのだけど…。


「付き合うのは別だとしても憧れたり格好いいとか思うんだろ?」

私が突っ込んだクッキーをあっという間に咀嚼して、紅茶で流し込んだソラが未だにふて腐れた顔でじっと此方を見つめる。

「それはそうよ、だって魅力があるキャラクターだから恋愛ゲームが成り立つんだもの。ソラだって、テレビで女優さんみたら綺麗とか可愛いとか言うでしょ?それと同じよ」

「ハルにとっての魅力ってなんだよ?」


私にとっての魅力……

「やっぱりもふもふしてることかしら?」

あ、異性の魅力的な意味だったかな?

ぽつりと呟いてからはっと気が付けば、ソラも虎太郎くんも何だか生暖かな眼差しで此方をみていた。


なんだよ、もふもふは偉大なんだぞ。もふもふに触れることで日々のストレスは緩和され癒されるんだぞ!

もふもふに埋もれれば安眠だって出来るんだぞ!そこにぷにぷにが加わればもはや最強なんだから。



「うん、そうだな……ハル、お前はそのままでいてくれ」

「ソラ様に同意致します。ハル様、どうかそのまま大人にならないでください」

2人して何を言い出す、その何か悟りを開いたような眼差しやめてくれませんかマジで。

「それに、もふもふなら…俺がいるからいいだろ」

ソラが目をそらしながらぽつりと呟く。耳まで真っ赤になっているのが可愛いツンデレにゃんこ。


何て可愛いことを言い出すんですが貴方。弟が可愛すぎてお姉ちゃん、興奮してもふもふパーリィしちゃうよ!?ソラの耳を撫でまくるよ!?


「僭越ながら私も居りますよ」

虎太郎くんもにっこりと微笑み名乗りあげる。対抗してきたわんこ!やだかわいい!ソラと同じくらいのもふ5つ星を持ったワンコが私にも構ってって言ってる…ぐぅあ、かぁわいいー!!


私はもふもふパーリィしたがる自分を心の奥底に封印して、にっこりと微笑む。

「そうね」

とりあえずもふもふはもふ5つ星の二人がいるので今のところは良しとしよう。二人の気遣いも嬉しいしね

「という訳でソラ、耳をもふらせてちょうだい!」


あ、駄目だ。もふもふパーリィ抑えきれなかった…うん、これは仕方ない!もふもふの前ではひれ伏すしかない。


「どういうわけだよ!」

「ハル様、私の耳もどうぞ」

「おいこら虎太郎!抜け駆けすんな!」

椅子を降りて3人でじゃれあうのはとても楽しく、そろそろ夕飯の時間よとお母様が呼びに来るまで私達はじゃれあい続けていた。


ちなみにもふもふはしっかりと堪能できた。





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