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第89話 機甲界ガリアン(1984-85年)

 さて、84年最後の作品は『機甲界ガリアン』です。前回最後に書いたように、ガラットと同日に始まり、同話数で一週早く終わりました。一年予定だったものが、プラモが売れなかったために半年で打ち切りになった、とWikiには書いてあります。タカラがプラモ販売から撤退する原因になったとまで書いてあります。そんなに売れなかったんだ……。タカラ系のためか、私がやっていた頃のスパロボには出ていませんが、後年になって登場したようです。OVAとかも出ていますが、見ていません。


 そして、私はこの作品の第1話をリアルタイムで見ています。たぶん、数話くらい見たんじゃないかと思います。このあたり、記憶が定かではないのですが、1話切りした可能性も否定できません。


 しかし、今となると非常に疑問なのが、なぜ私がこの作品を序盤で切ったのか、ということです。考え直してみても、理由が思い当たらない。なぜか?


 私は、リアルタイム視聴当時から、今に至るまで、一度たりともガリアンについて「つまらない」と思ったおぼえが無いんですよ。


 これがサザンクロスは、かなり明確に「つまらない」と思ったおぼえがあります。ダンバインは「ロボとキャラデザが合わない」と思ったおぼえがあります。


 ところが、ガリアンについては「凄く面白い」と思ったおぼえはないものの、「つまらない」とか「面白くない」と思ったおぼえもないんです。


 これが、エルガイムについては「何か面白くない」と思ったおぼえがあるんですよ。「つまらない」ほど積極的ではないにせよ「面白くない」と。


 こうなると、私がガリアンを切ってしまった理由は「ガラットの方が面白かったから」ぐらいしか思い当たらないんです。


 放送時間は同時間ではなく、ちょうど三十分ずれていました。金曜十七時からガラット、十七時半からガリアン。連続で見ても何の問題もなかったはずです。


 今となっては、三十八年前の自分が、何を思ってガリアンを切ったのか、不思議でならないのです。


 実の所、ロボについては微妙なラインだったりはします。主人公ロボのガリアンは、リアル系とスーパー系の狭間にあるような感じで、微妙に中途半端感がありますが、カッコ悪いわけではありません。デザイナーは大河原邦男ですし。


 ボトムズに続く高橋監督作品で、ローラーダッシュも受け継いでいます。また、ガリアンソードという大剣を使うのですが、これがいわゆる「連接剣」だったりします。複数の刃がケーブルでつながってムチみたいになるギミックのヤツなんですね。パイルバンカーと並ぶロマン武器(笑)のひとつですが、実はガリアンが元祖なんじゃないかとか思ったり。根拠はありませんが。


 敵ロボは曲線と装飾が多く、今見てもアニメで動かすのが大変そうなデザインをしています(笑)。デザイナーは出渕裕。いわゆるブチメカになります。


 私の場合、永野メカは別に嫌いではないものの、そんなに好きでもないのに対して、ブチメカは結構好きです。特に、同じ84年の戦隊シリーズ『超電子バイオマン』の敵の等身大ロボであるメッサージュウやバイオハンター・シルバ、その搭乗ロボのバルジオンなどは大好きでした。


 背中に翼の生えた飛行タイプのロボ「ウインガル」がカッコ良かったのですが、それ以上に目立ったのが四つ足のケンタウロスタイプのロボ「プロキマス」です。


 数年後に出渕裕は『月刊ドラゴンマガジン』の初期の頃に『機神幻想ルーンマスカー』という漫画を描いていますが、これにケンタウロスロボが出てくるのですよ。原型はガリアンのプロキマスじゃないかなとか思ったものです。


 とまあ、かようにロボについても見所が結構あるにもかかわらず、序盤切りをしてしまった自分の見る目の無さよ……と嘆きたいところですが、なぜかガリアンのプラモは弟が買って持っていました(笑)。それも、変形するヤツだったような気がします。敵ロボシリーズは買っていませんでしたね。


 ただまあ、カッコ良いとは思うものの、作品全般にファンタジー色が強すぎたかなという感じはあります。ストーリーが進むにつれて、本当はファンタジーじゃなくてSFだったということが明らかになるのですが。


 そう、アニメ誌読むようになってたから、見てなくても二次資料でストーリーとかオチは知ってるんですよ。


 敵の総帥であるハゲ男マーダル(←我ながらひどい表現だ)は、実は銀河の進んだ文明の星の出身でした。その文明が進みすぎて人間がすっかり堕落してしまったのを憂えたマーダルは、その現状を打破すべく銀河を支配する「評議会」に反逆を試みますが失敗。作品の舞台である惑星アーストに逃れてきます。そこで、発掘した古代のロボ兵器や、高度科学でそれを模して作った劣化ロボ兵器を使って世界征服を行い、力を蓄えて再び反逆しようと目論んでいました。


※ここの記述について、マーダル軍のロボは自分たちで作ったものだと誤解していたのですが、大半は発掘兵器だと「カクヨム」の方で水乃流様からご指摘をいただいたので修正しました。


 そのマーダルのせいで国を滅ぼされ、父王を殺された上に母親も奪われた亡国の王子ジョルディが、偶然発見したガリアンでマーダルへの復仇と母親の奪還を目指すのが基本ストーリーとなります。


 マーダルの背景とかは終盤にならないと出てこないので、基本ストーリーラインはそんなに難しくないはずなんですよ。


 なのに、何で切ってしまったのか? つまらないわけじゃなかったのに。アニメ誌で見てたウインガルやプロキマスはそんなに悪いデザインだとは思っていなかったのに。


 やっぱ、あの頃はファンタジーが性に合わなかったのかなあ、なんて思ったり(爆)。


 そうそう、オープニング主題歌は、非常にカッコ良い歌です。作品のテーマに沿ってます。作品タイトルもシャウトします。でも、例によって英語過多だから小学生(当時)には歌えねえよ!(笑)


 さて、次はいよいよ85年に突入です。85年第一作目は、来ました、あの名作の続編『機動戦士Zガンダム』行きますよぉ!

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異世界転生ファンタジーでパロディ満載のロボ物やってます。
「これって何か違うんじゃね!? ~神鋼魔像ブレバティ~」
こちらも、どうぞよろしく。
― 新着の感想 ―
[良い点] ああ、だからビルバインだけちょっとデザインが違ったんですね。当時としてはそっちが正解だったと思います。 ひょっとしてクローバー倒産最大の戦犯は富野監督だったりして……  では機甲界ガリア…
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