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第4話 ゲッターロボ(1974-75年)

内容について、一部事実と相違するというご指摘があったので一部修正しました(2018/1/4 22:12)。

 今回はグレートマジンガーとどちらにしようか悩んだのですが、放送が半年早いゲッターを先にしました。グレートは次回扱います。


 さて、これもリアルタイムの記憶はほとんどなく、幼い頃の再放送と、成人後にビデオで見たもの、そして漫画版と、スパロボで見た印象がメインになります。


 元祖変形合体ロボということになりますが、元祖だけあって玩具での再現性などまったく考えられていないクニャクニャ変形(笑)。後世、これを「完全変形」で玩具化した同人メーカーがあったことに驚愕したものです。さすが二十一世紀(笑)。


 設定的にもツッコみどころ満載で、一番大きいのは同じマシンが順番を組み替えて合体するだけなのに、ゲッター1とゲッター2は体重が二百トンなのに対してゲッター3のみ二百五十トンと、なぜかゲッター3だけ体重が五十トン重いという所でしょうか……と記憶してたんですが、Wikiだとゲッター1が二百二十トン、ゲッター2が二百トン、ゲッター3が二百五十トンと全部重量が違っていました。どこかで記憶違いしたか、誤記した資料を読んだかしたんでしょうね。とはいえ、同じマシンの合体で重量が違っているということに変わりはありません。さすがクニャクニャ変形のゲッターロボ。質量保存の法則なんか軽く踏み越えてます(笑)。


 このあたり、後付でゲッター線という動力源が、かなりファンタジックなものに変わっていく予兆を感じさせたりもするのですが、ゲッターの場合はそこも魅力なのでよしとしましょう。


 ロボットのデザインとしては、メインメカのゲッター1も未だに鉄人28号の寸胴体型を引きずっていたり、今となっては味があると思える顔も、幼少期にはダサいとしか思えず、特に後継機であるゲッタードラゴンなどゲッターロボGの各ロボ比べてみると旧式感は否めないデザインでした。いや、今となっては逆にそこに味があると言えるのですが、子供の頃はそんなことは分からないんですよね。


 ゲッターロボで一番印象に残っているのは、主役メカにのる三番手、(ともえ)武蔵(むさし)の戦死でしょうか。ロボ物で準主役級のメインレギュラー戦死というのは初で、非常に印象に残っています。


 ただし、これ、アニメ版の戦死もきちんと記憶に残っているので、印象が強いこともはっきりしているんですが、それ以上に強烈だったのが漫画版。読んだことがある人には「トラウマになってる」と言われることもあり、漫画のみの展開であるにもかかわらず、実は武蔵の戦死シーンはこっちの方が有名なんじゃないかと思われるくらいに強烈なシーンなのです。


 TVアニメ版では、コマンドマシンというサポートメカに乗って特攻するのですが(劇場版『グレートマジンガー対ゲッターロボG 空中大激突』だとベアー号が撃墜されて戦死というあっさり展開)、漫画版ではゲッター1にひとり乗り込んで敵のメカザウルスの大軍に単機突入して大暴れ、ボロボロになりながらも最後は腹部のゲッター炉を自ら引っ張り出して自爆するという激アツ展開! しかもこの自爆の際に、ゲッター線の輻射熱だか放射線だかで体がドロドロに溶け崩れながら目だけ光らせて「おさらば」と言いながら自爆するという壮絶描写!! これは確かにトラウマになるという、少年漫画の限界に挑戦するかのような描き方でした。


 しかも、私がこのシーンを読んだのは、てんとう虫コミックス版4巻なのですが、バザーか何かで、その巻だけ買ったのですよ。この巻だと、クライマックスがこれな上に、その直後にヒロインの早乙女ミチルが、記憶を失っていた主人公(ながれ)竜馬(りょうま)を飛んできた破片からかばって倒れ(どう考えても死んだとしか思えない描写)、それで竜馬が記憶を取り戻して「武蔵ー! 許せー!!」と叫んだところの背景に帝王ゴールの高笑いがかぶさるという、「これ、人類側敗北じゃね?」と思わせるようなところで「続く」になっているという(笑)。


 この漫画版を読んだのは、だいぶ物心ついてからですし、TVアニメ版のゲッターの終わり方は記憶してたのでバッドエンドじゃないというのは分かっていたんですが、それでも強烈に印象に残っています。


 Wikiによると、このゲッターロボの企画はアニメと漫画が同時並行で進んでいたそうで、原作というよりは共同企画に近いようですが、表現上は原作扱いになっているとのことで、のちの『美少女戦士セーラームーン』とか『少女革命ウテナ』とかと似たような感じでしょうか。ただ、上記のように余りにも強烈な印象があるため、本質的な意味での原作漫画があるマジンガーよりも、よっぽど漫画版の印象が強い感じになっている気はします。


 スパロボでは、普通に便利なスーパーロボットという感じで、だいたいは途中でGにパワーアップしたり、さらに真にパワーアップしたりで、途中で退場することが多い印象です。作品によっては、さらにその前にプロトゲッターという灰色のやつに乗ってることもあるので、意外に出番が少なかったりします。


 このプロトゲッターはTVアニメ版でも第1話に登場していると資料には書いてあったのですが、記憶には全然ありませんでした。そこで成人後に第1話と第2話が入ってるレンタルビデオで見返してみたら、プロトゲッターとは全然関係ないところでとんでもない展開をしていて唖然としてしまったのですよ。


 プロトゲッターが撃破されて、正規パイロットで博士の息子でもある早乙女達人が戦死するところまでは、スパロボや事前にアニオタ系資料で知っていたことだったので「なるほど、こうだったのか」で済んだのですが、そのあとが凄かった。


 竜馬と(じん)隼人(はやと)と武蔵がスカウトされてマシンに乗り込み、初戦は竜馬のゲッター1の活躍で何とか勝利したものの、そこで武蔵の爬虫類嫌いが発覚して大失敗……というところは知っていました。しかし、その大失敗のせいで「()()()()()()()()()()()」なんてシーンがあるとは想像もしていなかったんですよ(笑)。


 主人公ロボ第2話にして敗北し大破炎上!(爆)


※この部分、第1話だったように記憶していたんですが、第2話の間違いだったので訂正いたしました。いきなり負けたって印象が強かったんですけど、実際には第1話では一度勝ってましたね。また、武蔵は自薦で乗り込んできたように記憶していたんですが、これは漫画版の話で、アニメ版はスカウトでした。このあたり記憶が漫画版とごっちゃになってました。sugi様、ご指摘ありがとうございました。


 それで、主人公たち大した怪我も負わずにあっさり生還してます。オイオイ、お前らこれで生還できるんだったら、プロトゲッターで戦死した正規パイロットたちの立場はどうなる!?


 いやまあ、プロトゲッターは試作機だったんでパイロット保護機能が劣っていたのかもしれませんが。というか、そうとでも解釈しないと納得できないという(笑)。


 しかも、大破炎上したゲッターロボ、あっさり修復されて出撃できています。


 大人になってから見返してみると、昔のアニメには色々とご都合主義だったり、不合理な部分があったりするのは当然なのですが、ここまで凄いのは初めてでした。


 いやあ、二次資料からじゃ読み解けない部分ってあるものなんですねえ。こんなシーン、実際に見てたらたぶん覚えてると思うので、再放送とかでも第1~2話は見なかったんでしょうね。


 それまでのゲッターロボの印象が一気に塗り替えられた経験でした(笑)。


 続編のゲッターロボGや、リメイク作のゲッターロボ號については、稿を改めて書きたいと思います。

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異世界転生ファンタジーでパロディ満載のロボ物やってます。
「これって何か違うんじゃね!? ~神鋼魔像ブレバティ~」
こちらも、どうぞよろしく。
― 新着の感想 ―
[気になる点] TV版のムサシの特攻、あれカミカゼじゃないかもしれませんね。危険な攻撃をしかけたら本当に生還できなかった、という結果にも見えました。 [一言] 90年代に漫画版は読み易かったけれどTV…
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