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第31話 機動戦士ガンダム その11 親父にもぶたれたことないのに編

 ガンダム語りも11回目。ようやっとキャラクター編ですよ。ということで、サブタイトルはアムロの名ゼリフから。


 主人公アムロ・レイはロボットアニメの主人公としては、初のうじうじ系キャラとよく言われます。声優の古谷(ふるや)(とおる)は、鋼鉄ジーグの主人公司馬(しば)(ひろし)も演じていましたので、感想欄で「スパロボで聞いたけどイメージに合わない」みたいな話題が出たこともありました。ただ、古谷徹というと、それまでは『巨人の星』の主人公、(ほし)飛雄馬(ひゅうま)が初主演作で、当たり役だったのですよ。むしろ、熱血系主人公が似合う声優さんだったのです。


 ところが、ここでひとつ注意すべき点が。星飛雄馬って、熱血主人公って言われてますが、漫画とか読んで見ると実は意外にうじうじ系だったりするんですよね(笑)。野球漬けの自分の人生に悩んでみたりとか。


 そしてもうひとつ。TV版を見直してみると、意外や意外、アムロって結構武闘派で熱血主人公してたりするんですよ。


 たとえば、第4話「ルナツー脱出作戦」。アムロ、脱走時にふいをついたとはいえプロの軍人に殴りかかって殴り倒したりしてるんです。また、最終回でも生身でシャアとフェンシングで決闘して、結局勝ってるんですよ。まだ十五歳で成長途上の少年が、既に二十歳になってて体力的には全盛期、しかも正規の士官学校も出て格闘術を修めている軍人を相手に。


 ジャブローで、戦死したリュウが二階級特進というのを聞いて「それだけなんですか!」と通達に来た連邦軍士官に食ってかかったりとかもしてたりします。


 サブタイに使ったブライトに殴られたときみたいに、うじうじしてるシーンも多いんで、そっちが強く印象に残っているんですが、実はそれだけじゃないんですよ。


 また、戦術には詳しい面を最初から見せており、第3話「敵の補給艦を叩け」では「リュウのやつ、軍人のくせに」とか言いながら回り込むことを指示したり、第17話「アムロ脱走」では、結果的には失敗するものの独自判断でガンタンクで出撃して「ブライトさんを説得する自信はある」とか言い放ったりしています。まあ、失敗したあげくガンダムから降ろされそうになって脱走しちゃうわけですが(笑)。


 初登場シーンから、ヒッキーオタ系に見られることが多いんですが、意外な面も結構あるんですよ。


 にもかかわらず、うじうじ主人公の代表みたいに言われるのは、つまりは初事例だからってことでしょうね。その前には似たタイプがいなかった。


 また、その後うじうじ系主人公が増えていったので、初事例であるアムロのうじうじ度が相対的に下がったというのもあるかもしれません。


 さて、アムロの次はライバルキャラであるシャアに行きましょう。「赤い彗星」とうたわれる伝説のパイロットです。こいつのカッコ良さについては、今更言うまでもないかと思います。


 とにかく、強敵感が半端じゃなかった。攻撃が当たらず、それを実際に「当たらなければどうということはない」という、いろいろ使い回しの効く名ゼリフで表現している。


 そう、シャアはいわゆる名ゼリフの宝庫なんですよ。

「戦いとは、いつも二手三手先を考えて行うものだ」

「認めたくないものだな、自分自身の若さ(ゆえ)の過ちというものを」

「見せてもらおうか、連邦(軍)のモビルスーツの性能とやらを!」

「モビルスーツの性能の違いが、戦力の決定的な差ではないということを教えてやる!」

「ええい、連邦(軍)のモビルスーツは化け物か!?」

「戦いは非情さ、それくらいのことは考えてある」

etc


 前半で思いつくだけでも、こんだけあります。なお、劇場版では「連邦軍」が「連邦」になってるなど、多少の違いがあります。


 ところで、ガンダムの名ゼリフって、特にMSのコクピットで言われたものって、だいたい()()()なんですよね。終盤のニュータイプとして目覚めて交感するようになったあとには会話も成り立つんですが、それ以外はだいたい独り言だという。シャアの「当たらなければ……」とか「見せてもらおうか……」とか、全部独り言だったり。


 ランバ・ラルの「ザクとは違うのだよ、ザクとは!」とか「この風、この肌触りこそ戦争よ!」も実は独り言なんです。


 そう考えると、ジオンのエースパイロットって結構さびしんぼうが揃ってたりするのかなあとか思ったり(笑)。


 シャアについては、終盤の劣化度が激しいとか言われてますし、実際本編中でもジオングがガンダムと相打ちになったあとに、キシリアに「赤い彗星も落ちたものだな」とかディスられてます(笑)。


 まあ、これはアムロの成長度の方が高かったということかなとは思いますが。ザクのときは一度も攻撃を当てられなかったのに、ズゴックでもゲルググでも腕を斬り飛ばされたりしていますので。ただ、撃墜はされなかったところが、さすがシャアといったところでしょうか。


 結局、ラスボスのはずのデギン公王はギレンがソーラレイで焼き殺し、そのギレンをキシリアが背後から撃ち、そのキシリアをシャアがバズーカ砲(なぜかドムのジャイアント・バズにそっくり)で頭を吹っ飛ばすことでジオン公国首脳部は壊滅し、一年戦争は終わります。そういう意味では、一年戦争を終わらせたのはシャアだったと言えるのかもしれません。


 ああ、アムロとシャアについて書くだけで一時間終わってしまった。次は脇役キャラについて書きます。


 君は生き延びる(ついてくる)ことができるか?(笑)

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