第193話 機動武闘伝Gガンダム その6 その名は東方不敗!マスター・アジア見参編
「皆さんお待ちかねぇぇぇぇっ!」
さあ、いよいよやって参りました、Gガン語りの6回目はライバルロボ「マスターガンダム」について語りたいと思います。サブタイトルは、パイロットである東方先生が初登場した第12話のサブタイをそのままいただきました。ロボ名をフィーチャーした回が無かったんですよ。
東方先生こと、先代「キング・オブ・ハート」にしてドモンの師匠であり武術流派「東方不敗」の総帥、そして前回ガンダムファイト(第十二回大会)の優勝者であるマスター・アジアの搭乗機になります。デビルガンダム四天王のリーダー格でもあります。
前回大会優勝機のクーロンガンダムが、中国拳法家風ではあるものの野暮ったいデザインをしているのに対して、マスターガンダムは非常にスタイリッシュでカッコ良いデザインです。
カラーリングは全身漆黒に赤のアクセントが入っています。「ノーマルモード」ではマント状のシールドで全身を覆っており、それが背部に折りたたまれてウイング状になると「アタックモード」となって攻撃力がアップします。
そのマント状のシールドや頭部の形状、カラーリングなどから、「悪魔」の印象を与える機体となっています。
……なんですが、これ最初に見たときに、先行する某巨大ロボットアニメのライバルロボを思い出してしまったんですねえ。細かい意匠の部分はともかく、アタックモード時の全体的なフォルム、特に背部のウイングとか、頭部の形状とかが与える印象がそっくりなんですよ。
そのライバルロボの名は「グリフォン」! そう、あの『パトレイバー』のライバル機なんです。
初見時に「これ名前は『グリフォンガンダム』でいいんじゃね?(笑)」とか思ってしまったんですね。
なお、Wikiによるとデザイン時に頭部のイメージとして参考にしたのは、元祖『鉄人28号』の方のブラックオックスだそうです。
ただ、実際に作中で動いているのを見たら、そんな初見時の印象は吹っ飛んでしまいました。
使用する必殺技は「ダークネスフィンガー」。シャイニングフィンガーと対照的に「黒い光」を放つ手で相手を攻撃する技です。
また、掌に「ダークネスショット」というビーム砲を積んでいますが、それ以外に「ダークネスフィンガーショット」という技も使い、これはダークネスフィンガーのエネルギーを気弾として飛ばす技のようです。
最強必殺技は、流派東方不敗の奥義「石破天驚拳」になりますが、これはパイロット依存の技なのでドモンと東方先生の所で触れます。
「風雲再起」という東方先生の愛馬が操るロボットホースに騎乗することもあります。作中では馬もファイティングスーツを着込んでいるシーンがあったような(笑)。
そうそう、このマスターガンダムを操縦するファイティングスーツは、ほかのMFのファイティングスーツのように全身にぴったりとフィットする形ではなく、東方先生が普段来ている武術着と同じデザインのものです。というか普段着がそのままファイティングスーツとして使える特製のもののようです。Wikiによると旧式の技術のためトレース能力が劣るのを東方先生の技量で補っているのだとか。
とにかく作中では最強のライバルである東方先生の愛機として、何度もドモンのシャイニングガンダムやゴッドガンダムの前に立ちはだかります。
ラスボスであるデビルガンダムが作る「DG細胞」によって浸食されており、自己再生能力があります。普通のパイロットやMFではDG細胞に浸食されるとデビルガンダムに操られておかしくなってしまうのですが、東方先生は強靱な意志力でそれをはねのけ、自己再生能力のみ有効活用しているということでした。
この再生能力があるためか、ギアナ高地では一度、明鏡止水の心境に達したドモンのシャイニングガンダムの前に敗北し、爆散したように見えていたのですが、その直後にゴッドガンダムに乗り換えたドモンがホンコンに到着する時点で再び姿を現します。
一度シャイニングガンダムに完敗したはずなのに、外見上のパワーアップは何も無しで再登場し、強化後継機のゴッドガンダムと互角以上に戦っているんですよ。
一度の敗北が全然格落ち感を与えないという恐ろしい機体なんですね。まあ、これはパイロットである東方先生のキャラクターによるところも大きいかなとは思うのですが。
決勝大会でも圧倒的な強さで他MFを寄せ付けていませんでしたが、最後はドモンのゴッドガンダムと一騎打ちをして、流派東方不敗の奥義である「石破天驚拳」を超える「石破天驚ゴッドフィンガー」の前に敗北しました。
とにかく、ライバルロボとしての存在感が半端なくあって、カッコ良いロボなのですよ、こいつは。存在感、強さ、風格のすべての面において、こいつを上回るライバルロボはそうはいません。何より、一度敗北したのに格落ちせずにライバルであり続けたというのは、そうそうは無いことです。
このライバル感は、基本的にパイロットである東方先生に依存していることは間違いないのですが、その東方先生との一体感が凄くあり、マスターガンダム=東方先生の方程式が完全に成り立っているので、やはり最強ライバルロボとして考えてよいのではないかと思います。
余談ながら、PS2のガンダムネタRPG『ガンダム トゥルーオデッセイ』では、隠しダンジョンのラスボスを倒すと貰えるのが、このマスターガンダムでした。隠し報酬扱いだったんですね。この作中でも強力なボスとして登場しています。閑話休題。
さて、次はライバルロボその2「ガンダムシュピーゲル」に行ってみましょう。それでは……
「ガンダムファイトぉー、レディーっ、ゴォォォォォッ!」(爆)