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第133話 機動戦士ガンダムZZ その4 プルプルプルプルプル~!編

 ZZ語りも4回目、残りの重要キャラに行ってみましょう。ということで、サブタイトルはエルピー・プルの口癖からいただきました。


 前回、大問題と書きましたが、別にキャラクター造形的な問題ではないです。ネオジオンが作ったクローン強化人間という設定で、まったく同じ顔の双子の妹プルツーがいます。さらには、後年の『ガンダムUC』での後付設定で量産型キュベレイに乗っていた強化人間部隊もプルのクローンということになって、そのうちのひとりプルトゥエルブが『UC』のメインキャラであるマリーダ・クルスの前身です。


 さて、このプルですがアクシズに潜入したジュドーと偶然遭遇して惹かれるという、ガンダムシリーズのニュータイプや強化人間のお約束な出会いをしています。そしてキュベレイMk-Ⅱに乗ってジュドーのZZと戦うものの、ここで暗示が解けてジュドーたちの方に寝返るというのが、フォウなどと違ったところでした。


 外見年齢は10~11歳とジュドーたちに比べても幼いのですが、強化人間だけあってパイロットとしての能力は高く、ジュドーたちの方に寝返ってからも何度かMSを借りて出撃しています。その戦闘のひとつで重傷を負ってしまいますが、その体でありながら不完全なキュベレイMk-Ⅱで無理矢理出撃して、プルツーのサイコガンダムMk-Ⅱからジュドーをかばって戦死します。


 リアルタイムでは見ていなかったので、アニメ誌で上記のストーリーは追っていました。ところが、後年になって再放送で見てみたところ、確かにプルの方はジュドーを慕っているのですが、ジュドーの方はプルが戦死するまでは、そんなにプルの方を重要視していないという感じで描かれていたので、ちょっと意外でした。特にリィナが死んだ(と思われていた)のはプルのせいだという感じで、一時はかなり冷たくしていた感がありました。このあたり、実際に見てみないとわからないものだと痛感しました。


 天真爛漫でありながらも強化人間らしい不安定さもあり、最後は非業の死を遂げるということで、リアルタイム当時から人気キャラでした。作中での扱いに問題はありません。


 なら、何が大問題なのか。ネーミングです。これ、以前に何かの書籍で「ネーミングがLPプルというのは酷すぎる」みたいに書かれていた以外は、二次資料でも記載が無いため、根拠が無いからWikiには載っていないだろうと思っていたんですよ。ところが、読んで見たら「一説には」と異説扱いなものの、一応載ってたんで驚きました。


 リアルタイムで見てた人間で、その存在を知ってたなら「元ネタはコレかよ」と推測がつくはずです。ただ、根拠はまったく無いので書籍とかには、上記のようにぼかした書き方しかできないという。前に書いたカミーユとロザミアの妹ネタみたいな裏ネタなんです。


 じゃあ、なんで「LPプル」だと酷いのか?


 元ネタと推測されるのが、当時市販されていた成人向けアダルト漫画雑誌『レモンピープル』なんですよ。それも掲載漫画の傾向としてロリコン系でした。ただ、アダルト漫画だけでなく、十八禁描写のほとんど無い漫画(ヌード止まりの『時給戦士スマイルバン』など)も載っていました。そういえば、前年にOVA化された『戦え! イクサー1』も原作漫画はレモンピープル掲載だったような。


 ともあれ、この名前は「(エル)(emon)ピープル」なんだろうと推測できるのですよ。


 ……何でそんな雑誌知ってるのかって? 当時はまだ「成年マーク」なんてものは無くて、買おうと思えば小中学生だってアダルト漫画誌買えたり立ち読みできたんですよ。特に、コレとか『ロリポップ』なんて表紙は一見可愛いイラストが載ってましたから、あまりアダルト誌に見えなかった。それで、ある女の子が『ロリポップ』を欲しがったのをお母さんが買っちゃって、家に帰って見てみたらアダルト漫画誌だったので、お母さんが憤慨して「こんな紛らわしい漫画が売ってるのは酷い」と新聞に投稿したのが成年マーク制定のひとつのきっかけだったりするんですねえ。『UC』のマリーダの過去の設定(原作小説でも描写されてる)を読むと、『UC』の原作小説を書いた福井晴敏も元ネタを知ってたんだろうなあと推測したり。閑話休題。


 そのプルと同じ顔を持つプルツーですが、前記のようにプルを直接的に殺したのはプルツーだったりします。サイコガンダムMk-Ⅱに乗って登場し、その後もキュベレイMk-Ⅱやクイン・マンサなどNT専用機を乗り継ぎます。プルと違って冷静冷徹で上司であるグレミーと任務に忠実な性格でした。それでも最後はプルの亡霊に説得されてジュドーの側に寝返るものの、その際に重傷を負い、ジュドーが脱出するのを助けて力尽きます。


 結局、ZガンダムとZZを通じて、強化人間ってひとりとして幸せな結末を迎えてないんですよ。戦争のために無理矢理に作られたニュータイプの悲劇。そのために、だいたいが性格が破綻してるという。その中で、プルとプルツーはかなりマシな方だと思います。だから人気もあったんでしょう。


 うーん、ハマーン様まで行けなかった。グレミーと合わせて次回に書きます。しかし、今回と次回については本当にこの予告編セリフが適切だったりするなあ(笑)。


「ニュータイプの修羅場が見れるぞ!」(爆)

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