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異世界転「生」できませんでした。-俺YOEEEけどたくましく生きて行きます。-  作者: 六六-B
踊り子の泉編

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誤りの森

ブックマーク、レビューとかしていただけるとやる気に繋がります!本当にお願いします!やる気にね、繋がるんですよ!やる気はやっぱね、出たほうがいいですからね!ぜひね!お願いしますね!!

挿絵(By みてみん)


 森の中は、想像以上に静かだった。


 木々の葉は淡く光り、細く伸びる幹はくねりながら天へと伸びている。薄緑色の靄が立ち込め、空も見えない。湿った土の匂いが鼻をついた。


 俺は、一歩ずつ慎重に進みながら、考えていた。


(結局……アフロディオンの言う通り、仲間の姿はどこにも見えない)


 独りきりでのダンジョン探索は、死霊の寝床以来かもしれない。あのときよりも力はついたけど、心細さは変わらない。


 だが、しばらく進んだとき──ふいに視界の端に、人影が映った。


「……ん?」


 気配を探る。茂みの先で魔物と戦っているのは、あの裸の美青年……アフロディオン?


(また出た……つーか、さっきあっちで見かけたばっかじゃなかったか?)


 目を凝らす。美青年は魔物を殴り飛ばしていた。拳骨で、素手で。なんか…イメージと違うなぁ…。


 そして別の場所でも、また別のアフロディオンの姿が見えた。


(……は?)


 俺の思考がこんがらがる。こっちでは魔物に魔法を撃ち、あっちでは木の上から魔物を観察している。どれもアフロディオンに見える。


(なんだこれ、分身? いや、違うな。気配が全部違う。全員……別の個体だ)


 それぞれがまるで別の人物のように、違う動き、違う癖で行動している。


 それでも、見える姿は全員アフロディオン。


(……気持ち悪ぃ)


 俺は頭を振って雑念を払い、進むことに集中する。


 この森は、幻術か何かで“何か”を仕掛けてきている。それだけは確かだ。


 それにしても……


「自分の森を自分の姿で埋め尽くすって…どんな趣味してんだアイツ…。」


 軽口を叩きながら、気配を察知する。前方から魔物の気配。1体、いや2体か。


(よし、気を引き締めろ……!)


――――――――――

【スキル発動:《ダークボール(Lv7)》】

【MP:93 → 90】

――――――――――


 手のひらに黒い魔弾を生み出し、飛び出してきた魔物に向けて撃ち込む。


 ボゴン、と鈍い音を立てて命中。飛び出してきた猪のような魔物が吹き飛んだ。


 2体目が俺の背後を取ろうと駆け抜け──


―――――――――― 【スキル発動:《影移動》】 【MP:90 → 82】 ――――――――――


 瞬時に背後へ回り込んで、至近距離からダークボールを叩き込む。


―――――――――― 【スキル発動:《ダークボール(Lv7)》】 【MP:82 → 79】 ――――――――――


 2体の魔物は転がり、地に沈んだ。


「ふぅ……やっぱ、ソロは神経使うな」


 汗を拭いながら、また一歩、奥へと進んだ。


 それにしても。


 時折ちらりと視界の端に現れる、美青年たち。


 どこか、見覚えのある仕草や動き……でも誰なのかは、思い出せない。


 奇妙な不安を胸に抱えながら、俺は《踊り子の泉》を目指して進んでいく。


──つづく──


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